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谷中はなし処 平成三十年八月二十五日 [落語]

谷中はなし処 平成三十年八月二十五日
於:千駄木 谷中はなし処

林家たけ平『お血脈』
立川志の春『男の相談』
オーパーツ コント
三遊亭萬橘『引っ越しの夢』

中野から移動。
暑い。
バイク乗ってても肌に直射日光が刺さるようにチリチリと熱い。

今日はまん坊さんがいないようでいきなりたけ平師。
相変わらずフランクな話しぶり。
人によっては失礼だと取る人もいそうだが、私はたけ平師のこの感じ嫌いじゃない。
噺の途中で祭りの子ども神輿が「わっしょいわっしょい」と話の腰をボッキリ折りながら通過していき、「なんでよりによって……」と苦笑い。通過するまで雑談でつなぐ。
なんかアットホームな感じもこの会だからか。

志の春さん、「女子の相談には答えを出す必要はなく、共感と応援だけあればいい」と部下に教わった次長が、高校時代からの親友から「実は心は女なんだ」と告白される新作。
いろいろ倒錯した感じが面白い。

コント、客足の遠のいた商店街の打開策を講じる会議というシチュエーション。
台本通りに進めない萬橘師と志の春さんに業を煮やしたたけ平師が「もうあったまきた、客から謎かけのお題をもらう」と言い出し、ふたりを苦しめる。萬橘師、悩みながらも上手い答えを連発する。

萬橘師、番頭が新入りの女中を口説く、という型ではなく、これは初めて聴く。最初は『引っ越しの夢』だとなかなか気づかなかった。
これは萬橘師のオリジナルなのかな。
最終的なオチは同じなんだけど、この形は新鮮。ある意味萬橘師らしいというか。

それにしても暑い。今日はもうひとつ落語行こうかと思っていたけど、体力と気力が持たずに断念。
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実力派二ツ目独演会 らくご長屋 小辰独演会 [落語]

実力派二ツ目独演会 らくご長屋 小辰独演会
於:中野 なかの芸能小劇場

入船亭小辰『金明竹』『野晒し』『木乃伊取り』

昨夜は会社帰りに評判の映画『カメラを止めるな!』を観た。
なるほどこれはなんの前情報もなく観た方が絶対に面白い。いや本当に面白かった。
普段はあまり映画を観に行かないのだが、今年はなぜか邦画をよく観に行っている。
映画高いと思ってレイトばっかり行ってたけど、定価で行っても1800円なんだから大概の落語とそう変わんないんだよな……。

さてらくご長屋。
この時間にひとり、というのは初めてらしい。
昨日まで新版三人集の五夜連続があったようで、「みなさん私が二日酔いなんじゃないかとお疑いじゃないですか。安心してください、二日酔いじゃありません! まだ酔ってる」大丈夫か。……そういや何度か前のらぐろ亭で禁酒するとか言ってなかったけか。
あとこの会ですべての人が言う「噺家の10時は早朝」という定番の愚痴も出る。
「主催の『オフィス10』の10は10時の10なんだな」というのは新説。

『金明竹』は久しぶり。
身体を起こすために言い立てのある噺を選んだのか。
上方の男が身振りも大きく話し、「この手は見んでええねん」というくすぐりがおかしい。

『野晒し』、朝だからか酔いが残っているからかさいさい節のキレもそこまででもないような。

『木乃伊取り』、清蔵が大声を張り上げるところが多く、野暮な感じがよく出てる。
対する若旦那の嫌らしい感じ上手い。
タグ:入船亭小辰
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遊雀庵 [落語]

遊雀庵
於:神保町 らくごカフェ

三遊亭遊雀 ご挨拶
瀧川鯉津『犬の目』
三遊亭遊雀『お化け長屋』
三遊亭遊雀『船徳』

今日はらくごカフェダブルヘッダー。たまにそういうことがある。
が、この会は予約なしの当日券のみとのこと。50席限定で、らくごカフェのスタッフに聞いてみても「どうなるかわからない」という回答。前回は平日だったそうだが、そのときもほぼ満員だったそうだ。今日は日曜だしなあ。
しかもこの会は遊雀師が主催で、整理券なども自分で配っているとのこと。
4時半過ぎには遊雀師が会場に来るらしいので、昼の一蔵さんの会が終わったあとに近所のマックでコーヒーを飲みながら暫し待つ。……マックのコーヒーまた不味くなってね? 一時期かなりマシになったのに……。薄くって香りも何も、って感じ。
5時前に再度らくごカフェに戻り、無事整理券を手に入れて一度家に帰る。
1時間もいられないが洗濯したり巨人の劇的サヨナラ勝ちを見たり。

6時半に1階のエレベーター前集合ということなので行ってみると、遊雀師が胸に「らくごカフェ」と掲げて先頭に立って入場整理をしている。「こちらはらくごカフェの列でーす。(カレー屋の)ボンディの方はこちらどうぞ」なんてやっていた。遊かりさんもいるのに。

さて遊雀師は追っかけたいんだけどなかなか都合が合わない噺家筆頭株。なんでか他の贔屓と時間がかぶっていることが多くて泪を呑むことがしばしば。でもホントに好きな師匠なんだよなあ。

まずはご挨拶。
松之丞さんの会のゲストかなにかで遊雀師も歌舞伎座デビューをしたそうだ。
トイレに行こうとしたときに稽古場の横を通りかかったら中で坂東玉三郎が稽古をしていて、ほんの一瞬目があったらしい。そのことに大興奮して「だってあの玉三郎よ!?」と単なるミーハーになっているのがおかしい。

鯉津さん、前身は放送作家だったそうで。「今のテレビじゃできない噺を演ります」とのことで『犬の目』に。この噺はほとんど兼好師でしか聴いたことがない。はーぜんぜん違うんだねぇ。
犬の目をくり抜くところで「これがあるからテレビじゃできない」と言っていたが、確かになんかちょっと妙に生々しい感じ。兼好師のだと全然気にならないんだけど。

遊雀師の一席め、池袋に出ているそうだが、いま池袋では講談の先生がトリで怪談話をかけているのだとか。
しかも前座さんがゆうたとして客席に出るそうで、それは遊雀師も初めて見るらしい。
本来ゆうたが女性のお客さんを脅かして悲鳴をあげさせるのだが、講談の前座さんなので女性が多く、しかも自分で「キャー」と悲鳴をあげるのだそうだ。遊雀師曰く「無駄がない」そうで。
そんなところから怪談話で脅かす『お化け長屋』に。
でっち上げの怪談話を話すたぬもくの顔がもはや顔芸となっていて、これがもうどうにも面白すぎる。
ふたりめの男に「どこで打ちい出すか遠寺の鐘が、陰にこもって物凄く」「ゴーーーン! と鳴ったな!」と先回りされて脅かされたお返しに、「仏壇の鈴がチーーーン!」で脅かし返すというのが初めて聴く形で面白い。

仲入り時にちょっと外に出たらちょいとトラブルが発生し、後半の部が始まるまでに戻れなくなってしまった。くそっ。

『船徳』の若旦那が船頭になりたいと言っている場面なので噺は始まったばかりだが、マクラ何話したのかが気がかりだ。
若旦那は若旦那らしく物凄く打たれ弱く、親方が少し大声で怒鳴るとすぐ泣いてしまうのがおかしい。泣きながら隣の船宿に「あたしを船頭にしてください!」と本当に頼みに行ってしまうのも面白すぎ。
そんな徳なので、お客にちょっとキレられてもまた泣いてしまう。その嗚咽がすごいリアル。それで慌てて客が徳をあやすのがもうたまらない。はーーーやっぱり遊雀師はホント面白いわ。ヤバい。
やっぱりもうちょっと他の人減らしても行くべきか……。
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第六十五回 一蔵ひとりの会 [落語]

第六十五回 一蔵ひとりの会
於:神保町 らくごカフェ

春風亭一蔵『かぼちゃ屋』『お菊の皿』『阿武松』

涼しくて過ごしやすいのはいいけど、夏が終わってしまいそうでちょっと焦る。今年も夏らしいこと何もやってないなー。

一蔵さんはなんと一之輔師とプライベートで一緒に甲子園まで1泊で観戦に行ってきたそうで、その話をマクラに。
「あの師匠がマクラでどんなことを言ってるか知りませんけど、あの人はすべて脚色しますから。私の言ってることが真実ですからね!」と前置きして話し始める。
一之輔師は新幹線のチケットも普段は自分ではとらないので、それらの手配もすべて一蔵さんがやったという。一蔵さんは自由席で行こうとしてたのだが、一之輔師が「グリーンにして」というのでグリーンを取ったのに、一之輔師のマクラでは「一蔵に勧められた」となっているそうだ。
当日の朝、一之輔師が寝坊して新幹線にギリギリでダッシュできた話や、甲子園のクジで当たったカレーを巡ってケンカした話とか、食事をするにしても行く店行く店一之輔師に馴染まずに結局笑笑に落ち着いたとか、一之輔師が感動して泣いているのを抱きしめてあげたら抱き合って泣いたことになってる、とか。マクラだけで30分くらい。
「せっかくなので一之輔師匠に習った噺をやります。もしこれで滑ったとしても! 私が滑ったのではなく! 一之輔師匠が滑ったんです!」そんな理屈聞いたことない。
一蔵さんの与太郎は一之輔師よりも無邪気だけれども与太成分は高めのような気がする。

『お菊の皿』はネタおろしか。
昨日は仕事で能登半島の方に行っていたらしく、そこで土地の人にされた怪談話っぽい落とし噺をマクラに。
「歌武蔵師式」とのことで、お菊が太っているという爆笑譚に仕上がっている。
お菊が「一枚、二枚」と数えるのではなく、「一杯、二杯」とご飯の数を数え、最後は幽霊の手つきがひっくり返って茶碗を持つ格好になるのがおかしい。

明日からは新版三人集で五夜連続があるから、と三席めは声を張らない噺。
落ち着いて貫禄のある板橋の旦那と長吉の朴訥さがいい感じ。
タグ:春風亭一蔵
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巣鴨の小辰 24 [落語]

巣鴨の小辰 24
於:巣鴨 スタジオフォー

入船亭小辰『鋳掛や』『木乃伊取り』『心眼』

川口から巣鴨に。どちらの会場も微妙な位置にあるので、電車などで移動したら結構な時間がかかるだろうがバイクなら30分くらい。
普段は平日の昼間にやっている会だが、今回は土曜の夜。初めてきた。

さっき扇辰師も8日の休みをとって今日が久しぶりの高座だと言っていたが、小辰さんも今日は10日ぶりの仕事だという。
師弟で一緒に休みとって高原に行ってたのかと一瞬思ったのだが、そういうわけでもないらしい。
本来この期間は「あなた方が乗れないような」クルーズ船に乗って「セレブども」の相手をしているはずだったそうだ。昨年に引き続きのようで、早いうちから予定を入れていたのだが、ひと月前にキャンセルになったという。理由を聞いたらそういう「セレブども」の中には毎年毎年乗るようなのがいるらしく(「この中にそういう人います? ……いやそんな人はここにはこない!」)、その人が「去年と一緒なのね」と漏らしたそうで、それでダメになったのだという。
「そこで『キャンセル料は』と言えればいいんですけど。それのために断った仕事だってないわけじゃないんで。……でもやっぱり俺『いい人』なんだろうなあー! 言えなかった……」と頭を抱える。
そんな愚痴を先輩芸人に言ってみたら「それお前だから断られたんじゃねえの?」と言われてしまったそうで、「つまりそのセレブの中に『小辰が嫌い』ってのがいて、だから断られたんだよ」と指摘され深く傷ついたそうな。
奥さんからは「何もしてないなら旅でも行けば?」と言われ、「芸人は金を貰って旅をするんだ! なんで金を払って旅をしなきゃならないんだ! 絶対行かねえ!」となったとか。羨ましい。けど海外とか行けばいいのに。ひとり海外楽しいよ。超絶心細くなるときもあるけど。

一席めの『鋳掛や』は結構聴いていると思っていたら1年以上開いていた。「思いつくと無性に演りたくなる噺」とのこと。
複数の悪ガキたちにうんざりしながら忙しなく相手をしている鰻屋の悲哀がおかしい。

二席めの『木乃伊取り』は小辰さんでは初めて。
オーソドックスな感じでいかにも小辰さんらしいと感じた。
酒の入った清蔵がぐずぐずになっていく様子が面白い。

三席め、この会ではネタがかぶらないようにしていたが、さすがに演目が尽きてきたそうだ。他でやっている自分の会もあり、そこに来ていただいているお客さんには悪いのだが、それでも同じ噺を何度やっても「腹に入れたいんだな」とか「稽古したいんだな」と思っていただけるのがいいところだという。
こないだ聴いたときも思ったのだが、やっぱりこの噺は途中から目が不自由になったようにしないと内容に矛盾が出てしまう。そこらへんが明確になっているところがないので途中でなんだかわからなくなってしまうのかなあと思う。小辰さん自身も以前と同じく「よくわからない噺」と言っていた。

硬い椅子なので尻が痛くなるのは難点だが、適度な広さで木戸銭もお手頃ないい会だなあ。いつも週末にやってくれるといいんだけど。
タグ:入船亭小辰
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SKIPシティ落語会 扇辰・兼好二人会 [落語]

SKIPシティ落語会 扇辰・兼好二人会
於:川口 SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ

三遊亭じゃんけん『道灌』
入船亭扇辰『田能久』
三遊亭兼好『天災』
三遊亭兼好『饅頭こわい』
入船亭扇辰『匙加減』

この会場の隣の科学館にはプラネタリウムがあることを思い出し、調べてみるとなかなかちょうどいい時間に上映されていたので落語の前に天体鑑賞と洒落込む。
プラネタリウム自体かなり久しぶり。今の彼女と付き合い始めの頃、10年以上も前に池袋行った以来か。
今日の夜の星空の解説と、ハヤブサ2のドキュメントの2本立て。ハヤブサ2頑張れ超頑張れ。
それにしても最近の映像技術はすごいな。プラネタリウムは視界すべてがスクリーンなので、臨場感がすごい。VRみたいだ。これで410円はお値打ち。さすが公営。またこよう。

さて会場に入ると高座の後ろのスクリーンにプログラムが映されていて、それによるとじゃんけん→兼好→扇辰→兼好→扇辰の順となっている。おやおやこの順番はちょっとどうなの。扇辰師がトリなのはもちろん異論はないけれど、兼好師だって二ツ目じゃないんだからこの順番はないんじゃないの主催者。

と思っていたらじゃんけんさんから「前半の順番が変わりました」と通知が。
そうだよねこの会だってもう何回もやってるんだし二人会のABBA形式知らないわけないよねなんかの間違いだよね。
が、扇辰師が語るところによると「前に『この順番でいいですか』っていう確認がきてたんだけどさ。自分がトリで二席ずつってところしか見ないでOKしちゃったんだよね」だそうだ。「これじゃトリと仲入りが俺で、兼好が楽すぎ……いやいや兼好さんに悪いから『代わろうか?』って聞いたんですよ。そしたらなんだか拗ねててね、『いやいいですよ兄さんの方が上なんですから』とか。しょうがないから『そうは言ってもさ』とかいったら『そうですかぁ?』みたいな感じでようやく代わらせた」そう。
……兼好師はそんなこと言わなそうだけどなぁ……。
扇辰師は8日間ほど夏休みを取って高原に行っていたらしく、ほんのりと焼けていた。それまでは42日間働いていたそうで、しかも旅の仕事も多くて大変だったとのこと。「しかも……えー客席にいらっしゃいませんね……最近のガキってのぁさぁ、カート引きたがるんだよね。あれが邪魔でしょうがないんだ」まあ確かに。
そんなこんなで旅の噺に。
ウワバミの仕草や語り口はかなりクサめに。それが昔話的な雰囲気のこの噺にピッタリ合っていて心地よい。

兼好師の一席め、「先ほどの順番の説明について訂正がございます」とクレームをつける。
「私がゴネているように言ってましたけど、私は『いいですよ扇辰師匠たっぷりやってください』って言ったのに『やれ!』って扇辰師匠に言われたんですよ。狭い楽屋であの目で睨まれたら……立派なカマキリみたいな目で……」とのこと。たぶんこっちのほうが真実に近いような気も。
「駅でタクシーに乗ろうとしたんですけど、タクシーのドア目掛けて歩いていたら、その間にお子さんが横切ってきて……。ああいうときってもう意識がタクシーに向かってますから、避けようと思えば避けられるんですけど、ドーンとぶつかっちゃったんですよね。本当は避けられるんですけど。意識がもう向こうに向いてますから。……ということでね、今日私は一席めと三席めだと思ってましたから軽めの噺しか用意してないの。これは急には変えられないのでご了承いただければと思います」えーーー。兼好師ならイケるでしょ。
……でも『天災』は急に差し替えたんだろうか。いつもよりキレが悪いような……。
昨日は会津若松の実家に帰っていたらしく、昨日今日は東京も涼しかったが会津はもう寒いくらいだったそうな。兼好師としては暖かくして寝たかったのに、「母親ってのはありがたいですねえ、私が窓を閉めて寝ていたのを『暑いだろう』と気を利かせて私が寝たあとで窓を全開にしたみたいで、朝の4時くらいに寒くて目が覚めた。布団がどこに入っているかもわからないし母親を起こすのも忍びないし。仕方ないので座布団とかかき集めてビバークみたいになってた。家の中で遭難するかと思った」。
「大学の先生が言っていたのですが、『天災というのはない』んだそうです。人がいないところで大雨や地震があっても単なる自然現象でしかなく、人がいるところで起こるから『天災』になる」なるほど。

扇辰師の二席め、久しぶりに聴く『匙加減』。約4年ぶり。
叶屋の小悪人ぶりが際立ち、その分大岡裁きの結果が出てからが小気味いい。
こういう加減は本当に上手いと思う。
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両国寄席 平成三十年 八月十五日 [落語]

両国寄席 平成三十年 八月十五日
於:お江戸両国亭

三遊亭好の助『堀の内』
ダミー マジック
三遊亭兼好『お化け長屋』

末廣亭から両国亭へ。
そういや兼好師のハシゴは最近珍しいな。

時間を調整して仲入り後から。今日はこっちもいっぱいだ。

好の助師、朝おかみさんに起こされる場面から。「邪険な起こし方するねい。そそっかしいから危うく芝浜に行くところだった」というそそっかしさを強調したくすぐりがおかしい。
せっかくお参りにいったのに願い事を忘れて「健康で暮らせますように」とお願いしてしまうのも面白い。

兼好師、『お化け長屋』を最後まで。
最初にきた男が落としていった財布をふたりめの男が持っていってしまうのだが、まわりまわって最初の男の手に戻るところがおかしいし、いかにも兼好師だなーと思う。
ところで落語の仕草で、おばあさんはなんで下を向いて胸を押さえてるんだろうか。

しかしせっかく会社休んだというのに遠出もせず落語・靖国神社・落語と狭い範囲しか行ってないな……。
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新宿末廣亭 平成三十年八月中席 昼の部 8月15日 [落語]

新宿末廣亭 平成三十年八月中席 昼の部 8月15日
於:新宿末廣亭

三遊亭遊子『初天神』
一矢 相撲漫談
桂文月『ざるや』
三笑亭可龍『狂言マック』
宮田陽・昇 漫才
三遊亭兼好『熊の皮』
三笑亭夢太朗『浮世床(かくし芸・将棋)』
山口君と竹田君 コント
三遊亭圓遊『新作(孫)』
三遊亭小遊三『ん廻し』
東京ボーイズ 漫謡
三遊亭遊三『親子酒』
笑福亭和光『ぜんざい公社』
林家今丸 紙切り(浴衣、虎、朝顔、龍)
三遊亭遊喜『看板のピン』
桂南なん『夏泥』
ボンボンブラザーズ 曲芸
三遊亭遊馬『ねずみ』

うちの会社はお盆休みというものはないのだが、クライアントはお休み。
せっかくなので1日くらいは休みをとる。で落語に行く。
末廣亭へは国道4号から靖国通りを通って行くのだけれど、神保町のあたりからなんだかいろいろ物々しい雰囲気に。何だなんだと思っていたら、あー今日は終戦記念日で靖國神社がごった返してるのか。
街宣車を横目に通り過ぎ、新宿まで。
一応お盆とはいえども平日だし、逆にお盆だからこそ都内は空いてるかもしれないと期待していたのだがそう甘くはなかったようで、開演直後に行ったらすでに椅子は満席。桟敷席に上がるが桟敷もじきにいっぱいになって二階席まで埋まったようだった。

可龍師、一昔前に人気だった狂言師がハンバーガー屋でバイトするという新作。
イマドキの若者のしゃべり方と狂言師のあのしゃべり方の落差が面白い。

兼好師、こないだ「末廣亭には最近よく出ているからもう慣れたんじゃないですか?」と聞いたのだが、「まだまだ全然慣れない」と言っていた。「出番を取られた」と思われていることが伝わってくることがあるそうで、アウェー感がすごいのだそうだ。そんなときはウケればウケたで「チッ」という感じになるし、ウケなければ「アイツ何しにきたんだ」となるそうな。ふーん。まあ全員じゃないだろうけどそういうことを思う人もいるんだろうな。
で、やっぱり兼好師の話し方なんかはいつもとそう変わらないんだけど、なんか受けるポイントがいつもとなんかちょっと違う気がする。ん、ここで笑うの? とか、逆にここで笑わないの? とかちょっとズレが生じている気がする。やっぱりお客さんがいつもと違うからかな。

山口君と竹田君、面白いなー。

遊馬師、噺にメリハリもあるし、人物もいろいろ演じ分けられてるんだけど、最後噛んだー! もったいない! むう遊馬師にはぜひこの大事なところで噛む悪癖を直してもらいたい。これがなければなあ……。

帰り道、せっかくなので靖國神社に寄ってお参りをする。
やはり日本人に生まれて今日この日に休みをとったんならお参りしなきゃね……。
通りすがりとはいえ、やはり今日ここにお参りするとなると気が引き締まる。そしてなぜか泣きそうになる。今は平和で落語も気軽に聴けてよかったなーと心から思う。

DSC_8219.jpg
DSC_8212.jpg
Nikon Df
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なかのらくご長屋 兼好毎月連続独演会 30年8月 [落語]

なかのらくご長屋 兼好毎月連続独演会 30年8月
於:中野 なかの芸能小劇場

三遊亭しゅりけん『牛ほめ』
三遊亭じゃんけん『動物園』
三遊亭兼好『初音の鼓』
三遊亭兼好『悋気の火の玉』

本当は昨日今日と母の実家のある岩手へ行くつもりだったのだが、新幹線はまるで取れないわ仕事は終わらないわで結局行けなくなってしまった。
その代わりといってはなんだが、その日に予定されていた高校時代の飲み会に飛び入りで参加し、結構な量を飲む。案の定二日酔い。
岩手へ行けなかったもうひとつの特典としてはこの会にこれたこと。
ではあるのだけれど、いかんせん二日酔いでなんかもう辛い。
ということで申し訳ないのだけれども前座さんの二席はほぼ寝てた。すんません。

兼好師の一席め、最近のマクラはとにかく「暑い」という話題が多い。「最近は有名な人もどんどん亡くなっている……みなさんも無名だからといって安心しないようにお気をつけください」というフレーズは最近お気に入りなのかな。
今日は三太夫さんにしろ殿様にしろコンコン鳴いているときは腰がクイクイひねられていて、その動きが楽しい。

二席めの『悋気の火の玉』、気の強い女二人の火の玉の戦いが一大イベントとして庶民の楽しみとなっているのがおかしい。

うーんどうにも今日は感想もおざなりだなあ。
終演後、隣の高円寺まで歩いていつものタイ料理屋に行ってグリーンカレーを食す。それでようやく二日酔いが治った感じ。
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第6回 小辰の寸法 [落語]

第6回 小辰の寸法
於:人形町 日本橋社会教育会館

入船亭小辰 ご挨拶
春風亭きいち『看板のピン』
入船亭小辰『子別れ(通し)』
入船亭小辰『船徳』

池袋から一度家に帰り洗濯したり野球見たりシャワー浴びたり。
いろいろと家事などをこなす。しかしこれだけ暑いと毎日洗濯物の量がすごい。

まずはご挨拶……なのだがめくりがきいちさん。けど出囃子は「いっさいいっさいろん」だし……と思っていたらやっぱり小辰さん登場。
木久蔵師王楽師と一緒に学校寄席に行ったのだが、偏差値の高い高校で『転失気』などは鼻で笑われてしまったそうだ。小辰さんでそうなんだから他の二人はどうなることやらと聞いていたら、王楽師は持ち時間40分のところ35分マクラで『味噌豆』5分、木久蔵師にいたっては持ち時間40分すべてマクラで演りきったという。「ああいうやり方があったのか」と驚いた様子だったが見習ってはほしくないなあ……。
そのふたりと新幹線を駅で待っていたらTOKIOの松岡氏と会ったらしく、ふたりは面識はあるので話し込んでいたという。小辰さんはそれを見ていたのだが、それをさらにどこかのおばさんが見ていたらしい。「あそこにいつのは松岡さんよね? 一緒に話しているのは? 落語家さん? へえー。で、あなたは?」と聞かれて「ジャニーズです」と騙してきたという。
引っ込もうとしてめくりをみて、きいちさんの名前が出ていると気づいた様子。「言ってよ!」と訴える。

きいちさん、こんな感じだったっけ。なんか見るたびに印象が変わるような……。
前座さんにしては話しぶりにずいぶんと余裕がある感じ。だいぶ慣れてきているようだが、なんかあれ? どうも若干余裕かましすぎなような印象が……気のせい?

小辰さんの一席め、『子別れ』をじっくりと通しで。
何度か聴いたことがあるが、やはり中の部分はちょっとダレるというかクドいな……。
聴いていてあまり気分のいいところでもないし、笑いもそんなないし、ひとりで通しを演るならあまりこの部分は長くなくてもいいかも。まあここでグズグズっぷりを見せつけることで下の部分での熊さんの改心ぶりが引き立つのかもしれないが。

ネタおろしだという『船徳』、若旦那と親方の会話の場面で「ん?」となり、若い衆たちの相談の場面で「おやおや?」と思い、お客と船宿の女将との会話で「これはこれは」と至り、船頭の徳の登場で「間違いない」と確信する。
これ兼好師のだ。こないだ聴いたばかりだし間違いない。
終演後にお見送りに出ていた小辰さんが私の顔を見るなり「わかったでしょ」と一言。
ええそりゃもう。
「兼好師匠ってやっぱりすごく早口でしょ。で、聞き取れるがギリギリのところでひょいっと面白いこと言う。難しい。私には合わない……」というが、たまにはそういうのもいいんじゃないですか。
「とりあえず兼好ファンに『兼好師匠のだ』とバレないように頑張ります」というが、独特のくすぐりとか設定多いしなあ。細かいくすぐりなどもコピーし、ほぼ小辰さんの空気なのだがやはりそこかしこに兼好師のテイストや匂いを感じる。
しかし自分の好きな噺家の噺を、これまた好きな噺家が受け継いでいくというのはなんか嬉しい。
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