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上野鈴本演芸場 平成三十年四月下席 夜の部 4月30日 [落語]

上野鈴本演芸場 平成三十年四月下席 夜の部 4月30日
於:鈴本演芸場

春風亭きいち『道具屋』
春風亭一蔵『猫と金魚』
翁家社中 太神楽
三遊亭歌奴『谷風情け相撲』
古今亭志ん輔『稽古屋』
ホームラン 漫才
三遊亭天どん『タラチネ』
春風亭一朝『看板のピン』
のだゆき 音楽漫談
柳亭左龍『宮戸川』
林家正楽 紙切り 相合傘・宮戸川・鯉のぼり・一之輔
春風亭一之輔『鈴ヶ森』

2日連続で寄席通い。
なんのことはない、新宿と鈴本では出演者がほとんどかぶっていて、一之輔師と天どん師は出番順が入れ替わっている。

きいちさん、なんかしばらく見ないうちにだいぶこなれた感じに。
一之輔師に似てきたなあ。

一蔵さん、マクラからドッカンドッカンウケる。
贔屓の噺家が寄席でウケてるのを見るとなんか嬉しい。
「お、どうよ面白いだろ?」と上から自慢したい。まあしませんけど。

翁家社中、昨日和助さんが頭にナイフ当てて落としたのはわざとじゃなかったのか。

天どん師、嫁が外国人とのハーフという設定の『タラチネ』。
まず最初に通常の『垂乳根』の説明や言い立てを披露してから噺に入る。
ルー語みたいに英単語が散りばめられたもの。いやもう単純に面白い。
この噺前にも聴いたことがあるような気がするんだけどなあ……。

一朝師、親分のかっこよさがすごい。
名人芸を堪能する。

左龍師、お花と半七が出会ったのは偶然ではなくお花が待ち伏せしてたというのは初めて聴く。
お花超肉食。

一之輔師、GWということで次男と一緒に高尾山に行ってきたという。
いろいろと登山コースがある中で「まあまあ大変なコース」を選んだそうなのだが、革靴で行ってしまい周りからの「山舐めんな」という視線が痛かったそうだ。
当初はそんなに大変ではないだろうと思っていたそうだが「正直死にそう」。
そんなマクラから『愛宕山』かな? と思ったが。
確かに泥棒の噺が出てなかった。
やっぱり何度聴いても面白い。
「ドス呑んどけ」「……オブラートあります?」「ありゃあ呑めるんだな!」というやり取りが好き。

明日明後日はカレンダー通り仕事。
この三連休ほぼ落語ばかりだな。
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新宿末廣亭 平成三十年四月下席 夜の部 4月29日 [落語]

新宿末廣亭 平成三十年四月下席 夜の部 4月29日
於:新宿末廣亭

三遊亭あおもり『金明竹』
三遊亭わん丈『魚の狂句』
ホンキートンク 漫才
柳家小もん『手紙無筆』
三遊亭丈二『1パーミルの恋人』
松旭斎美登・美智 奇術
古今亭菊寿『悋気の独楽』
春風亭一之輔『黄金の大黒』
林家正楽 紙切り 相合い傘・天皇賞・藤の花・鯉のぼり・新幹線
柳家小ゑん『鉄の男(序)』
柳家さん喬『棒鱈』
古今亭駒次『10時打ち』
涼風にゃんこ金魚 漫才
古今亭志ん五『新作(水族館)』
蜃気楼龍玉『親子酒』
翁家社中 太神楽
三遊亭天どん『おせつ徳三郎(花見小僧)』

天どん師今年初のトリの芝居らしい。

わん丈さん、上方でしか演られていない、しかも上方でも今はほとんど演られていないというネタを東京版に置き換えたもの。たしかに珍しい。
大声で「吉原に行こう」と誘われた男が、女房にわからないように魚の名前を川柳に盛り込んで誘え、と要求する噺。

ホンキートンクは安定の笑い。
血液型と星座は今日はやらなかったな。

一之輔師はなんと今年初。いかんなー。
やっぱりこの人は面白いねえ。

小ゑん師、オタクを代表して現状の秋葉原の萌え化を嘆く。が、結構詳しい。
鉄ネタはそんなに詳しくはわからないのだが聴いていると面白い。

さん喬師、やはり名人芸なんだろうなあ。
若手が手本にしているのがよく分かる。

駒次さん、今日はすでに小ゑん師が鉄道ネタを演っており、寄席の不文律としてはつく噺は駄目なのだが「もう演っちゃいます」と鉄ネタ。
プレミアチケットをとるためには、みどりの窓口であらかじめ駅員に必要事項を機械に入力しておき、チケット発売の10時にボタンを押すだけなのだとか。これを「10時打ち」というそうで、チケットを取るための東京駅と上野駅の駅員たちの争いを描いた噺。……やっぱりどうしても説明が多いな。

天どん師、「今日は古典を演りますよ。明日は楽日ですからふざけますけど、今日はもう少しちゃんとします」とのこと。
小僧の長松は天どん師らしくちょっとシニカルで理屈っぽい感じでこれが面白い。
それに対する旦那は逆に子どもっぽいところがあって、そのふたりの噛み合ってるようで噛み合っていない会話がおかしい。
間あいだに語られるおせつと徳三郎の様子も天どんナイズされていてそれがやけにおかしい。

腰痛いのに4時間座りっぱなしでかなり腰がヤバい。
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むさしの落語会 鯉昇・兼好二人会 [落語]

むさしの落語会 鯉昇・兼好二人会
於:三鷹 武蔵野芸能劇場

三遊亭しゅりけん『黄金の大黒』
瀧川鯉昇『千早振る』
三遊亭兼好『千両みかん』
三遊亭じゃんけん『八九升』
三遊亭兼好『孝行糖』
瀧川鯉昇『船徳』

昨日は急遽高校時代の友人たちと飲む。
朝いきなり声を掛けたのだが5人集まった。最近は子どもが大きくなってきて、主婦業の友人でもいきなり招集をかけても来れるようになったようだ。
で結構飲む。そんなに酔ってないと思ってたのにいつの間にか床で寝てた。腰の痛みが尋常じゃない。

天気もいい連休初日、バイクで1時間ちょい。
駅前には自転車の駐輪場は大量にあるのに、51cc以上のバイクが停められる駐輪場はまったくない。困った。

さてプログラムには前座はじゃんけんさんの名前があったが、出てきたのはしゅりけんさん。
以前も聴いたことがある『黄金の大黒』だが、覚えたことをやるので精いっぱいです、ということが伝わってくる。頑張れ。
しゅりけんさんで初めて「あー間違えたなあ」「ちょっと戻りますね」とかなく終わったかも。

鯉昇師はかなり久しぶり。
東京落語の4つの協会についてなにが違うのかと聞かれ、「私たちの協会のご贔屓のお客様が言うには、『私は他の協会の人たちは聴かないんです。上手すぎて寝ちゃうから』……そういうことです。落語協会はちゃんとやる。立川流も圓楽党も落語協会から出た協会ですから、ちゃんとした落語は兼好さんがやります」とのこと。
「最近のお客様は高座が終わった後でいろいろ聞いてきて……迷惑です。演者が終わりって言ったらもう終わりなんですから」と突き放す。
『千早振る』の竜田川はモンゴル力士だし、千早を見初めるのは南千住のクラブだし、とだいぶ現代風になっている。でそれがまったく違和感もなくて面白いんだ。これは流石としか言いようがない。
千早をモンゴルの草原で突き飛ばしたらネパールまで飛んでいき、それを見た竜田川が仕事に戻って豆腐を水に沈めて終わり。
「……え?」「だからさっき言ったろ、演者が終わりって言ったら終わりなんだから終わりなんだよ」……さっきのマクラは伏線だったとは。

兼好師の一席め、GWの初日に落語にくることに触れ、「どこか変わったところに行きたい、なにか珍しいものを見たい、なにか珍しい生き物を見たいっていうならここに来ればいいんですよ。こんな変わった劇場ないでしょ、駅前でこんな汚い……違った、こんなベンチみたいな席の劇場なんて珍しいですよ。珍しい生き物も……鯉昇師匠を見れば……」。
食べ物の季節感に触れて『千両みかん』に。
若旦那からみかんに対する思いを聞いたときの番頭さんの反応と大旦那の反応の違いが面白い。みかんが食べたくて寝込むのが遺伝というのがおかしい。

仲入り後、本来の前座であるじゃんけんさんが登場。
今日はしゅりけんさんのご両親が上京しているので出番を変わったのだが、兼好師と鯉昇師の厚意で出してもらった……とのことだが「あの『千両みかん』と『千早振る』でドカンドカンウケた後に上がるんですから大変です」。そうでしょうねえ。
短めに、ということで圓楽党の人たちが最初に習うという『八九升』に。だいぶ余裕のある感じ。

兼好師の二席め、久しぶりの『孝行糖』。
与太郎が楽しそうでいいなあと思う。

鯉昇師の二席め、「『千両みかん』の続きの話で……」と若旦那つながりの『船徳』。
隣の席に座ってた人が「え、そうなの? 知らなかった」と真に受けていた。違いますよー。
親方に集められた船頭たちが勝手に自分たちの罪を白状してしまう場面や「徳」と呼び捨てにする場面などはカット。
船の上で煙草を呑もうとしている場面では「こんな疲れる噺やめとけばよかった」とポツリ。
徳が質屋の若旦那という設定で、オチも通常のものと変わっていた。面白いなあ。

武蔵野市までバイクできたのでちょっと足を伸ばして神代植物公園まで。
バラフェスタはまだ始まってなかったが、『ハクメイとミコチ』とのコラボイベントをやっていた。
このマンガは割と好きで、この間やっていたアニメも珍しく見ていたのでちょっと嬉しい。
空気感が独特で、いわゆる「萌えアニメ」でもないのでオッサンでも無理なく見られました。
主人公のハクメイとミコチが住んでいる森を再現していたり。
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Nikon Df
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高縄手落語会 平成三十年四月二十二日 [落語]

高縄手落語会 平成三十年四月二十二日
於:白金高輪 港区高輪区民センター

三遊亭西村『饅頭こわい』
三遊亭兼太郎『蝦蟇の油』
三遊亭西村『高砂や』
三遊亭兼太郎『宮戸川』

以前兼好師に「尋常じゃない」と言われた一日三公演はしご。
今日一日で十一席。寄席行ったのかってくらいの数だなあ。

西村さんは初めて聴く。
さすが元ピン芸人だっただけあって滑舌も良く、弁舌も見た目もなんか爽やか。
あーこりゃ確かに他の前座はやりにくいだろうなー。

兼太郎さん、前座時分に東洋館に入っていたときにピン芸人として西村さんが一緒に入っていて、その時は「西村兄さん」「西村先生」と呼んでいたのに、今は自分が「兄さん」と呼ばれ西村さんを呼び捨てにしなければならず、非常にやりづらいとのこと。だろうね。
今日は西村さんが先に『饅頭こわい』をやったので、いわゆる「わーわーもの」ができない。よし。
最近兼太郎さんを聴きに行くと『ん回し』とか『寄り合い酒』とか『饅頭こわい』とかばかりだったからね。
マクラで町屋の話。
入門したての頃は兼好師そっくりで、一時期は離れて師匠に「うちの弟子がなぜか萬橘に似てきた」と言わしめていたのだが、最近は原点回帰なのかまた兼好師に似てきた気がする。
以前聴いたときは蝦蟇の油売りの口上も危なっかしかったが、さすがにかなりしっかりとしてきている。
酔っ払った後の口上はもっと無茶苦茶でも面白そう。多分そういうことをやっても許されそうな雰囲気を持っていると思う。

二席め、兼太郎さんの『宮戸川』は初めて。
マクラで結婚したことと恐妻ネタを話していたが、師弟揃って恐妻家キャラはどうかな。
師匠はかわら版の連載などでもうすでに確立してしまっているので、恐妻ネタはやめといたほうがいいと思うんだけど。地元ネタとキャラと、師匠と丸かぶりだとさすがにちょっとね……。兼好師は最初から白旗を掲げている、という風なので、『熊の皮』みたいな抵抗を試みているのにいつの間にか、とかならちょっとは違うかもしれないが。
噺の中では、お花の圧がすごい。目をむいてグイグイ来るという、兼太郎さんの見た目を全面に出したお花になっていた。
今日は冷房が入らないということで窓を開けており、車の音がかなりうるさかったのだが、サゲの緊迫した部分では信号の具合か、車の音が入ってこなかった。よかった。

さすがに今日はちょっと疲れたので感想も粗い感じ……。
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春のらくご長屋 扇辰春の独演会 [落語]

春のらくご長屋 扇辰春の独演会
於:中野 なかの芸能小劇場

三遊亭じゃんけん『子ほめ』
入船亭扇辰『蒟蒻問答』
入船亭扇辰『甲府い』

いつも兼好師の朝の落語会を開催しているオフィス主催の扇辰師の会。
扇辰師は初だそうだ。

前座はなぜかじゃんけんさん。
兼好師は扇辰師とは何度も二人会をやってるし仲はいいのだろうけど、協会も違うのに前座の貸し借りとかするのだろうか。
それとも今日は朝からなかの芸能小劇場で5公演あるそうだから、すべての公演で前座仕事をしているのかもしれない。
今日も前半部は快調に飛ばしているものの、後半の子どもを褒める場面で噛み噛みに。惜しいなあ。

扇辰師の一席め、昨日は博多で三K辰文舎の公演があったそうで、今日はお疲れなんだそうだ。
博多で泊まるときはいつも同じホテルで、朝食が4種類選べるのがお気に入りなのだそうだ。
扇辰師はいつも和定食で、「『今日の焼き魚はいわし明太ですがよろしいですか』って聞くんだけど、それ以外の時がねえんだ。だったら聞くなって。でもアレは美味いねえ。下品だけど。だって頭落として腹裂いて、で他人の卵塗られるんだよ。気の毒だよねえ」。いわし明太って食ったことないけど美味そう。とはいえ東京で見たことない気がするんだけど。九州料理屋とか行けばあるのだろうか。
地方つながりで『蒟蒻問答』に。
なんかしらないけど最近この噺を聴くとすごく眠くなる。誰であっても。
特に親分が大和尚に扮する描写のところが。なんでかなあ。
融通が効かなそうな沙弥托善の堅い感じがいい。

二席め、定番の噺の導入である縁の話から。「うちにもカミさんがいるけど、気が合わねえんだ。カミさんは山梨で私は新潟。武田と上杉だからねえ」と自然に甲州の話題を出して『甲府い』に入る。
こっちもまたお固そうな善公がいい。
コブシの効いた売り声もさすが。

ところでいつもなかの芸能小劇場のときには近くの駐輪場にバイクを停めている。今度バイクの駐禁がゆるくなるそうだけど、いつからなんだろう。なんかちゃんと基準教えてくれないと路上に置きづらいなあ……。まあここの駐輪場は安いからいいんだけど。
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鈴本早朝寄席 平成三十年四月二十二日 [落語]

鈴本早朝寄席 平成三十年四月二十二日
於:鈴本演芸場

金原亭馬久『強情灸』
三遊亭たん丈『漁師親子』
春風亭一蔵『短命』
林家あんこ『笑い鬼』

たん丈さん、前座の頃に一度聴いたことがあったかな。
まあいろいろと芸人さんたちから評判は聞いていた(もちろんいい意味ではなく)。なるほど評判どおりでございました。

一蔵さん、久しぶりなのか、いつもよりやや噛み気味?
テンションはやや高め、というか早朝寄席ではいつもテンション高いな。
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落語維新 〜7人の落語家と1人の活動弁士の躍進〜 [落語]

落語維新 〜7人の落語家と1人の活動弁士の躍進〜
於:亀有 かめありリリオホール

桂宮治『弥治郎』
桂三四郎『MOMO』
柳家わさび『ぼたもち小僧』
林家なな子『龍馬を愛したふたりの女』
春風亭昇也『庭蟹』
入船亭小辰『たけのこ』
笑福亭べ瓶『読書の時間』
坂本頼光 無声映画『弥次喜多・尊王の巻』
全員 新芝居 落語維新

8人がそれぞれ落語や持ちネタをやり、その後全員で芝居を演るという企画。
今回だけのユニットなのか、今後も同じメンバーで同じようなことをやるのかは不明。

トップバッターは宮治さん。
今回の企画を説明しながらいろいろメンバーについてぐちをこぼす。
「あいつら稽古着とか持ってきてないの。本番で使う衣装を着てリハーサルやっててバカじゃないの」などなど。
で、今日はひとりの持ち時間は10分なんだとか。「正月の顔見世興行と同じですから」といいながら相変わらずマクラだけで7割を費やしてしまい、大急ぎで『弥次郎』を。雨が凍って降ってくるというのとおしっこが凍るというところのみ。

三四郎さん、『桃太郎』の話す相手が外国人バージョン。
理屈っぽい外国人が面白い。

わさびさん、お使いのお駄賃としてぼたもちをもらった小僧が、お使いの間に他の小僧に食べられないように「あたい以外の人に見つかったらカエルになれ」とぼたもちに言い聞かせ、それを聞いていた店の主人が茶目っ気を出してぼたもちを本物のカエルにすり替える、という噺。初めて聴いた珍しい噺。
気弱っぽい小僧がわさびさんにあっている。

なな子さん、今回の企画に合わせたのか、坂本龍馬の婚約者であった千葉さな子と妻だったお龍のふたりの噺。
なんか他の人はちゃんと持ち時間通りに終わらせようと苦慮しているのに、かなり長くやっていたように見えた。正直特に面白くも……。

昇也さん、出てきた時点で持ち時間が「マイナス8分」だったらしい。
洒落のわからない旦那が、洒落が上手いと評判の番頭さんに「洒落を言ってくれ」と頼むものの、結局番頭さんの言っているの洒落の意味がわからずに怒り出すというもの。これもまた珍しい小品。

小辰さん、時期といい時間といい、まさに今日のこの場にぴったりな噺。
若そうな武士とその従僕、隣家の老侍とそれぞれのキャラクターがキッチリと立っていて、場内を沸かす。

べ瓶さんも今日の企画に合わせたのか、父親の『竜馬がゆく』を学校の読書の時間用に持っていった子どもが、司馬遼太郎ファンの先生に皆の前で朗読するよう命じられるが実は中身は官能小説で……という噺。

坂本頼光さん、無声映画というものを私は初めて見た。昭和2年に作られた喜劇だそうで、ひとりで弁舌も鮮やかに複数の人の声を当てる。その意味では落語にちょっと近いかもしれないが、映像を見ながらだと話しているのがひとりだということを忘れそうになる。面白い。

後半は坂本さんが狂言回しとなり、残り全員が役者となる明治維新をテーマにした新芝居。
……「新芝居」ってなんだろ。
配役は以下の通り。
桂宮治:西郷隆盛
桂三四郎:桂小五郎
柳家わさび:坂本龍馬
春風亭昇也:近藤勇
入船亭小辰:土方歳三
笑福亭べ瓶:沖田総司
林家なな子:お龍

一応明治維新という下敷きがありながらも、歌ありラップあり。
宮治さんはおてもやんのような、わさびさんはゾンビのような、三四郎さんはなぜか宝塚っぽいメイク。新選組の3人は派手なメイクはなし。
だいぶアドリブも入っているようで、どこまで筋書き通りなのかわかりづらい。たぶん引きつってるときはアドリブなんだろう。
小辰さんの「俺に古典以外をやらせるな!」という叫びがなかなかに悲痛。
宮治さんや三四郎さんはかなりノリノリで楽しそう。
カメラも入ってるということだったがどこかで放送したりメディアになったりするんだろうか?
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遊馬百席 第108回 [落語]

遊馬百席 第108回
於:板橋 みやこ鮨

三遊亭遊馬『かぼちゃ屋』『置泥』『尿瓶』『権助魚』

昨日は大学時代の友人の結婚式で軽井沢へ。
昨日は『けんこう一番!』があり、その先行チケット予約をしたその日に友人から「実は俺結婚するんだ」と告げられた。さすがに「俺行きたい落語があるからお前の結婚式は行けない」とは言えないのでその場でチケットのキャンセルをした。昨日は「渋谷に福来たる」もあったんだがなあ……。まあ兼好師の落語は年に50回くらい行ってるけど友人の結婚式は一回しかないからね。
多分。
軽井沢のホテルで執り行われたのだが、軽井沢にはまだ桜が咲いていなかった。そんなに違うのか……。
にしてもあの野郎、一回りも下の可愛い嫁さんもらいやがって……甚だ気分が悪い。

一席め、遊馬師が酒を絶ってからもう8年が経ったという。そもそも落語家になったのはいつでも酒を飲める仕事はないかと考えた結果だったのに、とのこと。今では寄席で前座さんたちに「遊馬師匠はお茶にうるさい」という評価がついているのだそうだ。それも薄くてぬるいお茶を出されたから何度か注意しただけなのに、ということらしいが、今では楽屋仕事をマニュアル化した前座さんがいて情報が共有化されているのだとか。「昔は『仕事は見て盗め』でよかったのに、今ではちゃんと教えなきゃいけない。『何度言ったらわかるんだ』ではなくてわかるまで教えなくちゃいけないんです」と与太郎に仕事を教え込む『かぼちゃ屋』に。
与太郎の能天気さが楽しい一席。

遊馬師の『置泥』は初めて。これはネタおろしなのかもしれない。
泥棒が入ってくるときは泥棒視点ではなく長屋の住人目当てなのは初めて聴いた。
泥棒がひたすらお人好しで泥棒仲間から預かった金まで渡してしまう。

仲入りをはさんで『尿瓶』。
ある程度立場が上と思われる侍だが、道具屋や本屋などの商人などにも丁寧な物腰なのが印象的。
やや簡潔的すぎて初めて聴く人には分かりづらいかもしれないかとちょっと思った。

今日は一席一席がちょっと短めだったので四席。お得。
朴訥とした権助のキャラクターが愛らしい。

雲行きが怪しいので寄り道せずにまっすぐ帰宅する。
タグ:三遊亭遊馬
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第六十二回 一蔵ひとりの会 [落語]

第六十二回 一蔵ひとりの会
於:神保町 らくごカフェ

春風亭一蔵『松曳き』『夢の酒』『笠碁』

中野から神保町へ。
途中で飯を食おうと思っていた店が開いていない。日曜定休だったか。
他に何も考えていなかったので途方に暮れて店を探すもなかなかピンとこず、結局立ちそばという。
よくいく界隈にはちょっと気の利いた店の一軒くらいストックしておきたいものだけれど。

出囃子が鳴ると「どーもー!」と一蔵さん登場。
あれこの会はオープニングトークとかないはずだけど。と思っていたら、「ゲスト」と称して一花さんが登場してきた。手に手ぬぐいを持って。
何しにきたのかというと、二ツ目に昇進して自分の手ぬぐいができたのでそれを持って挨拶まわりをしているのだという。「ということは?」と問う一蔵さんに、「兄さん、ご祝儀ください!」とどストレートを投げ込む一花さん。とはいえこれは落語界でのしきたりであり、手ぬぐいを渡された上の者は祝儀を切らなければならないのだという。「たっぷり(あげろ)!」という声のかかる中、袂から祝儀を出して一花さんに渡す一蔵さん。
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Nikon Df

「ここ写真撮ってもいいよ!」と言われてせっかくなので一眼で撮る。
「茶番だ」と自ら苦笑い。

さて一席め、春の選抜甲子園に行ってきたという。
バックネット席のチケットを購入して入ったところ、満席で関係者席しか空いていなかったという。誰もいないなら、と毎日新聞の関係者席に座ったそうだが、すぐに警備員がやってきて追い出されそうになったという。「あなた関係者じゃないでしょ」といわれたが「でも読んだことはあります!」と答えたら周りの観客達が味方になってくれ、最後まで試合を見ることができたという。こりゃあいい手だ。
甲子園の名将たちから昔のカリスマ武将の話になり、時代がくだるにつれて主君がぼおっとしてくると『松曳き』に。今日はこれがネタおろしかな。
江戸っ子たちのやり取りが楽しい前半と、ポンコツ主従のポンコツっぷりが楽しい後半の落差がこれまた楽しい。

二席め、先日風で高熱を出したときのエピソードを。
代演などを頼んだあとで寝込んでいたらいろいろ夢を見たらしく、一番面白かったのは一朝師が『森のくまさん』を歌いながらスキップしていたという。

三席め、地元の友達と花見をした時の話をマクラに。
半ば騙して娘さんたちを連れ出したらしい。

二席めのお花や三席めのご隠居たちのわがままっぷりがちょいとワンパターンになってるような気がするかな……。
駄々っ子が過ぎて「キモカワイイ」というより「キモい」になってるような……まあそれならそれでも面白いんだけど。
タグ:春風亭一蔵
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なかのらくご長屋 兼好毎月連続独演会 30年4月 [落語]

なかのらくご長屋 兼好毎月連続独演会 30年4月
於:中野 なかの芸能小劇場

三遊亭しゅりけん『黄金の大黒』
三遊亭じゃんけん『もぐら泥』
三遊亭兼好『紙入れ』
三遊亭兼好『天災』

開場時間に行くと、主催者が今後の落語会のスケジュールやら日程変更やらの説明をしていて全然中に入れてくれない。
そこでやってたって後ろの方には聞こえないんだから、せめて開場して開演前にやればいいのに。
そこに兼好師が会場入りしてきたのだが、この会場は楽屋口がない。会場時間を過ぎてもロビーに人が溢れていて、楽屋入りできずに兼好師が困っていた。
なんだかなあ。どうにも素人臭いというか余裕がなさすぎてイマイチこの主催者に共感できない。

しゅりけんさん、いよいよ小咄的な噺から本格的なものへ入ってきた。
しかし『黄金の大黒』とは。あまり他の流派だと前座で演ってるのは聴かないけど。
2〜3度真っ白になった模様。素に戻って「えーと……」と思い出しながらその場面をなかったことにするという大業も繰り出す。
じゃんけんさんによれば「最後までやりきるのが目標」だったのだとか。

じゃんけんさん、以前に聴いたときよりもだいぶこなれていて、安心して聴いていられる。
……前がしゅりけんさんだったから相対効果で余計によく聴こえるのか?

兼好師の一席め、先ごろの女性が土俵に上がった件について、「そもそも『男性だから』とか『女性だから』とかいうからおかしくなる。『土俵には力士と行事などの相撲関係者しか上がれません』として、セレモニーなども全部土俵下でやれば何も問題はなくなる」。なるほど説得力はある。「で、女性で『上がりたい』という人がいたら『じゃああなたは力士っぽいですからどうぞ』ってすればいい」。誰も言い出さないでしょうね、それ。
「伝統的な演芸ではありますが、この高座は女人禁制ではありませんから、もし私が高座で倒れたら女性の方、遠慮なく上がってきてください」と相撲協会をチクリ。「なんならしゅりけんのときだったら倒れてなくても上がってきても構いません」。ひどい。「でも」と続く。「人間国宝とかのクラスになると、その高座はその人の特別な空間なのです。他人が侵してはならない聖域なのです。だから、小三治師や歌丸師が高座で倒れても何もしてはいけないのです」。黒い。
女人禁制の話から女性問題の話に。「『不倫してて……』とか『浮気をしてて……』というより『間男しちゃった☆」といった方が明るくっていいですよね?」。いやそれ全部兼好師の言い方だけの問題では……。
初心な新吉を狙い落とすお内儀さんの獲物を追い詰める表情や声音がたまらない。
翌朝の旦那と新吉の会話で、旦那の顔色を読む新吉の表情もまたおかしい。
この噺はかなり顔芸寄りになっているような……。

二席め、時間的に余裕がなかったからか、割とあっさりとした『天災』。
私はいわゆるおうむ返しものでクドくしつこく繰り返されるのが苦手なので、これくらいスッキリとしていた方がメリハリがあって好き。
ここでも手紙を読みながら顔を顰める紅羅坊奈丸が顔芸になっていた。
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