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新宿末廣亭 令和四年十二月下席 12月25日 [落語]

新宿末廣亭 令和四年十二月下席 12月25日
於:新宿末廣亭

昼席
入船亭遊京『新聞記事』
春風亭一蔵『猫と金魚』
林家八楽 紙切り 花魁 兎 正楽祭
三遊亭天どん『テレビショッピング』
古今亭圓菊『新寿限無』
ホンキートンク 漫才
三遊亭吉窓『近日息子』
古今亭菊千代『松山鏡』
アサダ二世 奇術
むかし家今松『はなむけ』
柳家小満ん『時そば』
入船亭扇橋『高砂や』
ロケット団 漫才
三遊亭歌奴『掛け取り風景』
金原亭馬の助『かつぎや』 百面相
翁家社中 太神楽
橘家文蔵『試し酒』

夜席
三遊亭二之吉『二人旅』
林家やま彦『肉のV6』
おしどり 漫謡
三遊亭律歌『宗論』
古今亭志ん五『魚男』
マギー隆司 奇術
古今亭菊志ん『町内の若い衆』
金原亭駒三『六尺棒』
柳家小菊 粋曲
柳家小袁治『かかあ天下』
古今亭駒治『山手線慕情』
ニックス 漫才
林家きく麿『寝かしつけ』
林家鉄平『代書屋』
翁家勝丸 太神楽
林家彦いち『神々の唄』

久しぶりの昼夜ぶっ通しの一日中寄席。
彦いち師のチラシ割引で入ろうとすると、チケット売り場で「彦いち師匠は最後だけど大丈夫ですか?」と確認される。大丈夫です。
本来昼席は扇辰師がトリなのだが、流行病により年内休養とのこと。こればっかりは仕方がない。扇橋師の披露目では大丈夫だったのに、ご自身のトリのときにかかるとはついてない。まあ幸い軽症のようなので、正月に備えてゆっくり休んでもらう期間にしてもらうしかないか。一瞬代バネで扇橋師の初トリとかも妄想したが、まあすぐに実力でトリを取るだろうし、こんなアクシデントに頼らなくてもね。
本当なら昨日も来ようかと思ったのだが、一蔵師も代演だったし。それにクリスマスに2日続けてってのもなあ。まあこの歳になってクリスマスもないんだが。とりあえず昨日は家の掃除をしたり年賀状作ったり年末年始の買い出しをしたり、家の用事をいろいろと片付ける。
ところでいよいよPhotoshopをインストールしたmacのOSが起動しなくなってしまった。うーむ。Photoshopは好きだけど、家じゃもうほとんど使わないからなあ……。年に何度か使うだけで月額4千円近く払うのも嫌だし。……と思っていたら、Web上の無料アプリのPhotopeaってのがPhotoshopライクに使えるという。試してみたらなるほど多少使い勝手が異なるものの、年賀状のデザイン程度なら全然これで行ける。なんかすごい時代になったなあ。

さてさて今日も買い出しなどをしてから新宿に。年末だからかなんか道が混んでる? 前座さんに間に合わず遊京さんの途中から。
遊京さん、ご隠居から仕入れた竹さんの話を兄貴分に披露するが、その兄貴分も察しが悪いタイプで話がさらにややこしくなって面白い。

一蔵師、お嬢さんの高校の卒業式のマクラから『猫金』に。
ブログによればさすがに一昨日からネタかぶりは解禁したらしい。まるまる3ヶ月!? すごいねえ。
寅さんを呼びにやって「朝飯を食っていたところだった」というところで「これは朝飯か昼飯か」と悩むのはちょっと余計だったかも……。

八楽さん、この11月から年季明けだそうで。ハサミだめしで切った花魁のクオリティがすごい。
そう思ったら二楽師の子息だそうで、じゃあ子どもの頃からやってたんだろうなー。注文へのクオリティと意地悪な注文に対してのあしらいも上手い。「正楽祭」を一度披露しようとして確認し、「……あ。ちょっとお待ちください」と追加でハサミを入れる。「えー、今、紙切りでは珍しい『手直し』をご覧頂いています。……二代目がふたりいた……」。正直紙切りでは見分けはつかないが、見た目がすごいのはわかる。もう少し作品披露はゆっくりと長めにしてくれるとありがたい。

天どん師は馬るこ師の代演。久しぶりに馬るこ師も聴きたかったが、代演で天どん師が聴けるのはお得だし嬉しい。相変わらず寄席でも愚痴やらボヤキやらで客を置いてきぼりにしつつもちゃんと笑いをかっさらう。

今松師、大晦日に借金で首の回らなくなった弟が、兄に「昔兄貴が北海道へ行くときに5円のはなむけをやった。今俺が旅に行くといえばいくらかはなむけをくれるだろう」と訪ねる噺。初めて聴いた。ちょっとググってみても家元の音源が出てくるくらいで珍しいネタのようだ。

扇橋師は得意ネタの『高砂や』。ひで爺の豆腐屋での稽古シーンまで。
鈴本の昼席と掛け持ちのようで、順調にスタートダッシュ決めてるなあ。
来年中にはトリ取れるるかな? 取れるといいなあ。最近は披露目から初トリまでの期間が短く、「史上最短!」とかよくいってるけど、なんかそういう話題性だけじゃなく「さすが扇橋だね」といわれるトリが見たい。

歌奴師は久しぶり。二ツ目の頃はよく聴いていたのだが。
やっぱり上手いなあと思う。

馬の助師の『かつぎや』も季節に合わせたネタで初めて聴く。
たしか『しの字嫌い』はここからのカットアウトなんだっけ。
さらにおめでたく大黒、恵比寿、達磨の百面相を。一蔵師が頼み込んで教わったといってたっけ。

代バネの文蔵師、山出しの田舎者の久蔵のぶっきらぼうながら次第に愛嬌を出していく感じが楽しい。


夜席はきく麿師と彦いち師を目当てに。

やま彦さん、二ツ目に上がりたての頃は皆通る道なのかもしれないが、マクラも噺もまんま「彦いち師がやりそう」という、完全に言葉は悪いが「劣化コピー」というか「パチもん」というか……。言い方とか間まで似てるのはちょっとやりすぎかな。
あと前にも聴いたことのあるマクラなので彦いち師は許しているのだろうが、師匠を揶揄するようなマクラはちょっとね。そんなマクラ振りながら噺は師匠そっくりって、うーん、仲がいい印なのかもしれないけど師匠との距離感に違和感。

小袁治師の噺も初めて聴く。今日は初物が多くてお得だなあ。
年末という特別な期間ということもあるのかもしれないが。

駒治師は先日も聴いた山手線の噺。
日暮里と西日暮里が姉妹という設定で、そのあとのニックスが「自己紹介しまーす。日暮里と西日暮里でーす」と上手く拾っていた。
しかしニックスのお姉ちゃん、また、その、なんというかお育ちになられて……。おじいちゃんの白人の血のせいとのことだが。

きく麿師、自分の子どもの寝かしつけのために子守唄を歌ったり桃太郎を話したりするが、そこでいろいろ相談するほうがダメ出しをする。童謡『ももたろう』に乗せて桃太郎と犬のきびだんごをめぐる駆け引きがとにかくおかしい。

彦いち師、普段なら町内会の夏祭りのイベントで「スーザン・ボイルを呼べる」とホラを吹いてしまう噺なのだが、今日はもちろんクリスマス会。

さすがに8時間を超えて座っていると腰がヤバい。
クリスマスに浮かれる街並みを抜けてヨロヨロと家路につく。バイクさみぃー。
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