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おひつじ亭 入船亭扇橋独演会 [落語]

おひつじ亭 入船亭扇橋独演会
於:駒込 アーリーバード アクロス

入船亭扇橋『子ほめ』『夢の酒』『木乃伊取り』

扇橋襲名してから初の独演会だという。
というか同じ時間に一蔵ひとりの会もあるって。どっちか夜にしてよー。
向こうだって真打昇進後初のひとりの会で、絶対マクラが大暴走するよー。うわー行きてえー。
とはいえこっちを先に見つけて予約したからなあ。扇橋師と萬橘師はスケジュールをGoogleカレンダーで公開していて、自分のカレンダーに読み込んでいるので見落としがないので助かる。兼好師も知り合いの兼好ファンがまとめて公開してくれているのでだいたいカバーできている。これみんなやってくれると助かるんだけどなあ。まあそんなことしたらかわら版の役割がなくなってしまうのだけれど。

一席め、第一声に「披露目、終わりましたー! ……披露目終わったらどうなっちゃうんだろうって思っていましたけど、抜け殻です!」だそうだ。
「このご時世なんであんまり大きな声ではいえませんが、定席の40日間、毎日飲んでました。しかも1次会で帰ったことがない。毎日二次会三次会まで行ってましたね。あんまり言わないようにしてたんですけど、国立で市馬師匠に『コイツラは毎日よく飲んだ』とバラされちゃいました」。俺も終演後ちょっと経った後に居酒屋とか料理屋に入っていく噺家たちを何度か見かけたなあ。
今回の扇橋師の番頭さんはもちろん辰之助さん。「あのポンコツですから……。しかも自分をポンコツだと自覚していないのがまた腹が立つ。……でもね、今回は怒らないって決めたんです。番頭に指名したのは私ですから。でも1回だけ怒りました」。打ち上げでの会計が間違ってたという話なのだがだいぶ腹に据えかねたようで、「皆さん池袋の〇〇の『□□』って寿司屋には入らないほうがいいですよ。私、池袋の寄席にでたら毎日この話をマクラでしようと思っています」とのことなので、詳細は池袋で聞いてください。
「今日は披露目じゃあまりできなかった噺をやります」と初心に帰ってなのか前座噺の『子ほめ』から。さすがに披露目では新真打がやる噺ではないからなあ。
人を褒める言葉として「百歳から上の人がいたらあとはもう『すごい!』とでもいっとけ」という切り札を手に入れ、噺の構成にも影響をおよぼす。

そのまま二席め、扇橋師は寝ることが好きだそうで、「打ち上げで寝ちゃうくらいですから」。扇橋師が酒飲むとすぐ寝ちゃうのは一蔵師などによく言われてるからね。
前座時代にたまに扇辰師から「明日は家に来ないで直接寄席に行っていい」といわれると嬉しかったという。寄席をなんとかして休み、ビールをしこたま買い込んで酔って寝ていたこともあったとか。そんな楽しみの中、訪問者に起こされ……とマクラのサゲに。私も若い頃は14時間連続寝とかよくやってたが、年取ると長い時間寝られないってホントなのね。あと休みの日だろうが結局毎日同じ時間に猫に起こされるってのもあるけど。
「寝たいときに寝られるのは幸せ」と『夢の酒』に。この噺といえば入船亭というイメージ。そんな噺を二席めに持ってきたのもなにか意味がありそうな、そうでもないような。そこはご本人じゃなきゃわからないけれども。
嬉しそうに夢の話を語る若旦那と、それを聞くお花のテンションの違いがおかしい。お花が爆発するときの鳴き声が怪鳥のようでそれもまた笑いになる。

三席め、「十代目と言っていただけますけど、まだ慣れないですね。『扇橋師匠』といわれても自分だと気づかない。師匠はなにか思うところがあるのか、必ず『扇橋』といってくれて、絶対に間違えない。一度師匠に呼ばれたのに自分だと気づかずに、遊京に『おい呼んでるぞ』って言ってしまったことがある。『師匠』って呼ばれるのも慣れないですね……。でも『小辰さん』と呼ばれるのもイラッとする」そうで。めんどくさいな!
「十代目と言われると『僕のヒーローアカデミア』の……全然伝わらなそう……」。私も読んでないのでよくわからないのだが、つまりは代々受け継がれる技というか「個性」なるものがあるそうで、そうすると歴代の技などを使えるそうだ。「私にもそれが使えないかと……」というが……やっぱりよくわからん。
「我々の名前って明らかに『本名じゃないな』って思うじゃないですか。たまにお姉ちゃんのいるお店とかに行くとちょっと困る。『始』『辰之助』『朝之助』くらいまではなんとかいけるけど『市童』になるとなんだかわからない。以前一度『我々は大分の会社から研修に来たサラリーマンだ』って神楽坂のお店でやった。『学会があってね』なんて」。なんかよくわからない遊びを……。
女性のいるお店つながり(?)でこれも廓噺になるのか『木乃伊取り』に。「長いので寄席じゃやりにくい」とのこと。
若旦那を連れ戻すという使命に燃えた清蔵と、ミッションを果たして酒を飲んでうじゃじゃけた清蔵のテンションの違いがおかしい一席。
噺の冒頭に出てくる大工の頭の暴走ぶりも楽しい。
タグ:入船亭扇橋
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