SSブログ

遊雀・遊かり親子会21 [落語]

遊雀・遊かり親子会21
於:高田馬場 ばばん場

三遊亭遊雀 漫談
三遊亭遊かり『文違い』
三遊亭遊かり『女たちの「のめる」』
三遊亭遊雀『大工調べ』

二日連続のばばん場。
3列目以降しか開いてなかったら、最後列に座った方が一段高い椅子なのでいいということがわかった。あと座高高め人としては後ろを気にしなくていいというのもいいし。こういうフラットな会場だと気になってつい背中丸めて猫背になるので、終わるころには体バキバキということもよくある。

遊雀師、「こないだ寄席で新宿と池袋を掛け持ちしたんだけど、池袋についてもまだ余裕があった。ロビーに座ってモニターで高座見てたらとろとろーっとしちゃってね、ハッと気づいたらまだその人がやってたんでまあ5分か10分てとこだろうけど、いやあ落語聞きながら寝るって気持ちいいね。我々は寄席で寝ている人を目の敵にしているわけだけど、そうじゃないね。しかも前座さんがなんか掛けてくれてんの。……もうこの会とかさ、飲みながらとか見られたりした方がいいよね。今日は日曜日の昼だから皆さん昼食摂って人によっては一杯召し上がってきてるでしょ。普段の平日の会だと、まあだいたい19時開演ですわね。そこにきてくださるってことは18時くらいには仕事をやっつけてきてくれるわけでしょ? それから2時間も酒飲めないんだよ!? 俺だったら暴れるよ?」。まあねえ。らくごカフェの夜の回だとビール飲めたりするけどね。
現在遊雀師は三菱重工のCMで犬のアテレコをしているそうで、そのアフレコの裏話などを。一昨日から放送されているらしく、「どんなんかなー」と思っていたら今これを書いているときにちょうど流れてきた。びっくり。
20分ほど話したところで「じゃあアレがみっちり演るっていってるんでこの辺で」。会場も「ええっ」とザワつくが本当に下りてしまった。「いいのかな」といっていたが、……いやあ……ダメでしょ……。んー、なんかこの会は遊かりさんに花を持たせるためなのかどうか、あんまり遊雀師が本気を出してないような……。

遊かりさんの一席め、以前ネタ出しの会でこれを掛けたのだが、目の前に7歳くらいの女児がいて遠慮しながらの出来になってしまったので……と『文違い』に。なおその会の終演後にその女児と話してみたら落語が好きだったらしく、一番好きなネタは『お見立て』だったとか。「先に言ってよー!」。
なんかこういう女性のねちっこい部分が出る噺は遊かりさんには合っているように思う。

二席め、「好きなんだけど自分には向いてない噺というものがありまして、男の人がたくさん出てきてワイワイやってる噺というのはあまり理解できない。なので『宿屋の仇討ち』なんかもあの男たちの関係性とかよくわからないんですよ。で、『のめる』という噺もあのふたりの関係がよくわからなくて……」ということで女性に置き換えた改作。
エリカ様らしき女性の「別に」、田中みな実らしき女性の「ちょうだい」を言わせ合うというもの。……これは逆に男の私にはよくわからないが、女性の醜い争いの裏側を見たような感じでこれはこれで面白い。

トリの遊雀師、キッチリとした話の運びながらどことなくふんわりと軽い感じ。棟梁と大家の会話も最初は軽い感じだったのが、だんだん大家がヒートアップしていくグラデーションが見事。啖呵を切る直前の棟梁のキッとした表情もかっこいい。
最後のお白洲の場面までフルに。
一度勝利を確信した大家が「アタシは朝に神棚に『商売繁盛』じゃなくて『騒動繁盛』とお願いしてるんだ」というひとことは流派によって違うのだろうか。その調子こいたひとことがあると余計に逆転劇っぽくなるのだが、あまり言う人は多くないような気がする。扇橋師は言ってたから、柳家なのかなあ、しらんけど。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。