SSブログ

三遊亭萬橘 ばばん場独演会④まんきつの森へ [落語]

三遊亭萬橘 ばばん場独演会④まんきつの森へ
於:高田馬場 ばばん場

三遊亭まんと『つる』
三遊亭萬橘『手水廻し』
三遊亭萬橘『らくだ』

披露目も終わって一段落。……なのにまたすぐ落語に通いつめるってちょっとヤバいなあ。
ちょっと来年は抑えようかな……。

さてまんとさん。以前にも一度聴いたことがある前座さんだが、んん? なんかいいぞ。話し方もしっかりしていて聞きやすいし、なんだかなんとも言えない明るい雰囲気も持っている。見た目もなんというかこうちょっとふっくらしていて愛嬌があるというか。
教わった通りなのかはわからないが、よく聴く『つる』とはちょいちょい違っている。つるの語源を聞かれたご隠居は「昔の本に出ていた」と教える形で、知ったかぶりや冗談で急ごしらえしたのではない。なので「よそでやっちゃいけない」というのはナシ。
で、辰っちゃんのところへ行き、つれなく「仕事が忙しいんだ」といわれてもおかまいなし。無視された辰っちゃんが毎回律儀に「仕事が忙しいって言ってるんだがよ」と付き合うのがおかしい。
一蔵師、扇橋師のふたりが真打昇進したことで私が追っかけてた人が全員真打になり、二ツ目がいなくなってしまった。そろそろ他の若手も探さなければ……と思いつつももうこれ以上追っかける人も増やせないしなあ……。

萬橘師の一席め、「真打の噺家で『萬』とつくのはふたりしかいない。まんとさんは私の弟子のような名前ですねえ。……彼が高座から下りてきたときに、太鼓は私が叩いてたんですよ。人がいないからね、早く変わらなくちゃと焦ったんでしょうね、袖で『つる』っと滑って転んだ。本当のオチは高座じゃなかった」。
「最近ねー、なんかテンションが上がらないんですよ。そういうのはどういうときかっていうと、ウケないとき。最近ウケてないんだ」。そんなことあんの?
博多天神落語祭りに出てきたといい、「企画者の圓楽師匠が亡くなって、圓楽師匠も来られなかった。……いや来たら怖いよ! で、三三アニさんたちとの会で、前座さんもいなくて俺が一番最初だったの。そしたらちょうど今くらいの時間ですよ、ひとりスッと立って出てったんだよ! ……またかよ! 私のことを何度も聞いてくれている人はご存知かもしれませんが、なんでか知らないけど俺が話し出すと客が出ていくんだよ! だってチケット6千円くらいするんですよ!? で開始数分で出ていくってどういうことですか!? 出ていくときに扉の前でこんなこと(手を合わせる仕草)をしてましたけど、ウルセー! って感じですよ。 思わずスタッフに甘えちゃって、『すみません、ひとり出ていっちゃいました』っていったら向こうも気を使ったんでしょうね、『大丈夫です、三三師匠で7人入りましたから』って……。フォローになってない」。しかしまあ萬橘師で出ていくってのはセンスなさすぎだから、そんな人は聴かなくていいんじゃない。
またちょうど福岡場所と日程が近いこともあって飛行機では相撲取りと一緒だったそうで、隣が力士だったとか。
旅の話から旅籠の噺に。
手水が伝わらないことに腹を立てた大阪の客が「手水を廻さないと朝飯も食わない」と言い張り、「旦那さまどうしましょう、このままではガリガリに干からびちゃいますよ。こうなったら大阪まで調べに行くしかありませんな」といって10日かけて大阪まで行ってしまう呑気さが楽しい。

二席め、萬橘師の『らくだ』は初めてか? そんな気はしないんだけど。
前日らくだに品物を押し付けられ、その金でらくだが河豚を買って食ったという流れ。兄貴分の丁の目の半次が屑屋に「じゃあお前が半分殺したようなもんだろう!」と詰められるのがおかしい。
屑屋がその兄貴分のことを他人に話すときに「なんかおっかない兄貴分てのが来てるんですよ、なんか『チョウザメのパンジー』とか……」という間違え方が萬橘師らしい。
大家について「あいつヤなやつなんですよ。しみったれでホント嫌な人なんです。あの人この界隈でいちばん悪いヤツだったんですよ、らくださんが越してきて二番になったんだから」というのも楽しい。この人はホントいろんなところに楽しい小ネタ挟んでくるから油断できない。
繰り返すけどこれを聴かずに出ていくってホント損してるわー。もう落語聴かないほうがいいんじゃない。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。