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真打昇進襲名披露興行 令和四年十一月三日 [落語]

真打昇進襲名披露興行 令和四年十一月三日
於:国立演芸場

入船亭辰ぢろ『道灌』
柳家花ごめ『狸札』
入船亭扇里『ぞろぞろ』
ロケット団 漫才
柳家喬太郎『普段の袴』
鈴々舎馬風『楽屋外伝』
真打昇進襲名披露口上
入船亭扇辰『目黒の秋刀魚』
鏡味仙志郎・仙成 太神楽
入船亭小辰 改メ 入船亭扇橋『明烏』

さあいよいよ最後の会場の国立演芸場へ。
うっかり発売日からちょっと経ってからチケットを取ったのであまり良い席が取れなかった。不覚。
しかし全席指定なので開演前から並ばなくてもいいのはちょっと気が楽。なので開演10分前に行ったらもう辰ぢろさんが上がっていた。そういや国立演芸場の寄席には行ったことがなかったが、そうか、前座は開演の前なのか。

花ごめさん、狸が長屋に訪れて訪いを入れる際に「こんばんは! 狸です! かわいい狸!」とハッキリ狸というのは珍しい。……にしても「化ける」からってことで必ずといっていいほど掛かるから、さすがに『狸札』飽きたな……。

喬太郎師、主人公の八公は長屋の店賃もちゃんと収めている真面目ぶり。「祝儀と不祝儀がぶつかった」と言い張ったときは大家に、谷文晁の鶴を「あれは文鳥じゃなくて鶴だろ!?」と言ったときは道具屋に「愛しいな」といわれてしまうのがおかしい。

馬風師、コロナに感染したときに処方された薬の副作用で糖尿のような症状があり、その影響で膝が悪くなったそうで板付きで椅子に座って登場。「ふたり連続でまともに座れないのが出てきてね……」と自虐するも、高座はいつものようにパワフルに。
いつも「漫談」と書いていたが、『楽屋外伝』という通称の演目名もあるようで。今日は先代の扇橋師の思い出話も多めに。

口上は喬太郎師が司会で、上座から馬風師、扇辰師、扇橋師、扇里師。
まずは喬太郎師、釈台を前に「決して『笑点』の司会を狙ってるわけではございません。本日の披露目の扇橋の師匠である扇辰さんとは同期です。僭越ではございますが司会を務めさせていただきます。……司会はセンエツ、師匠はセンタツ。……すみません」と滑らか。
馬風師は椅子で口上に並びながらも恒例の馬風ドミノあり。
扇辰師の口上、入門直後は線が細かったという話から「噺によってはアタシより……」という流れで、最後に異変が。「……私の……自慢の……弟子です」。
!!!!!
えええ! 弟子への評価がいつも辛口の扇辰師が! もちろんこの披露目では評価しているという口ぶりだったが、今日は「自慢の弟子」って言った! しかもなんか声が上ずってる!? 本来顔を上げたままにするはずの扇橋師も下を向きっぱなし。ヤバいこっちが泣きそう。どうなんだろ、他の日でもそんなこと言ってた日あったんだろうか。

扇辰師、着替える間もなく黒紋付で高座へ。
先ほどの照れ隠しなのか、今日の殿様はいつにも増してワガママで子どもっぽいバカ殿だった。

扇橋師、「今日は文化の日ということで、お子さんもたくさん来ていただいているようで驚いています。……なのでお女郎屋の噺を……」と『明烏』に。
扇橋師の若旦那はホントに育ちがいい上品な感じで、吉原にいると気づいたときの駄々っ子への豹変ぶりが楽しい。
遣り手のおばさんに「触らないでください! 汚れる!」と暴言を吐き、「若旦那も今日汚れるんですよ〜」と半笑いでいわれるのが好き。

とりあえず今日で扇橋師がトリの日は私は最後。土日は小燕枝師と一蔵師。まあ日曜は三人集がまた全員集まるのだが。
今日は規制退場で最初に出されたため、幕が閉まったあとでの三本締めが聞かれなかったのが少し心残り。
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