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三遊亭天どん独演会 新作大全 [落語]

三遊亭天どん独演会 新作大全
於:高田馬場 ばはん場

三遊亭ごはんつぶ『わけがあって』
三遊亭天どん『いつもの歌』
三遊亭天どん『横松和平』

隣町に有名なコッペパン屋があり、こないだNHKの『72 hours』にも出ていた。
行ったことはなかったので、じゃあ朝メシに買ってみっかと行ってみる。バイクなら10分もかからないし。
並ぶというのは知ってたが、まあそうはいってもコッペパン、10分〜15分くらいだろ、と思っていた。
……まさか1時間も待つとは……。
というか私は食い物で並ぶというのがまったく理解できないタイプで、ラーメン屋に並んでる人々を冷ややかに見ている方だった。それがコッペパンで並ぶとは……! つーか並んで10分くらい経った時点でピクリとも動かねーな、と思った時点でやめときゃよかった。でも注文も聞かれちゃったからなあ……。
まあね、コロッケパンもメンチパンも揚げたてのコロッケとメンチで確かに美味しいよ。でもまあ……正直コロッケパンとメンチパンなので、「想像したよりもはるかにうめぇ~!」なんてことはなく、「ああ、美味いね」くらいがせいぜい。少なくとももう朝に行くことはないかな。
おかげで整体の予約をキャンセルする羽目に。俺の首肩は限界を迎えているというのに。

ごはんつぶさん、今日は「新作大全」ということで前座も新作ができるのでモチベーションが高いんです、と急にやる気をなくした若手社員に理由を尋ねる噺の『わけがあって』に入る。
やる気をなくしたのは10億が当たったからで、当たった証拠として500円のコンビニのシュークリームを丸呑みにする、という場面があるのだがそのときの表情がおかしい。
そういや明後日から二ツ目じゃなかったっけ。おめでとうございます

天どん師の一席め、「今日は前座一席、僕が新作二席やりますよ。……皆さん『コスパ悪いな』とかお思いでしょうが。今日はね、コンディションいいんですよ。だからもっとやってもいいんですけどね」。ぜひお願いしたいところではありますが。
「落語協会っていう怖い協会がありまして、『5時から末廣亭の代演に出てください』っていうんですよ。で、僕は『自分の会があるから』っていったんですけど、『どこでやってるんですか』『馬場です』『……近いですよね?』っていわれて。いや、その後に野球もあるっていったんですけど、神宮って信濃町なんですよね。『ちょうど真ん中じゃないですか、新宿』っていわれて。チケットも2枚あるんで後輩誘ったら嫌われてるんですかね、誰も捕まらないの。志ん五くんだけが行けますって。『でも俺末廣亭で代演なんだよー』っていったら『それ俺の代演です』って。おいー! お前野球行けるんなら代演しなくてもいいんじゃねえか?」。志ん五師の代演で天どん師ってお得じゃね?(多分そこじゃない)
「僕の上の部屋がリフォームしてるんですよ。朝の9時から始めるんで、最近はドリルの音で目が覚めてたんですがようやく終わったみたいでね、そうするとそれはそれで寂しいというか。慣れって怖いですね」と駅前のロータリーで路上ライブをやってる人に「新曲じゃなくていつもの(聴き慣れた)歌をやってくれ、あのクソみたいな歌」と迫られる噺。
これだけ聞くと客の方がおかしいように思うのだが、ミュージシャンの方もだいぶおかしいのでかなりカオスな感じに。おかしな人たちのおかしなやり取りに振り回される感じが楽しい。

二席め、昔のゲーム『ザナドゥ』のロゴが大量にプリントされた羽織を着て登場。
「去年師匠が亡くなるという嬉しいニュースが……これ笑ってくれないと僕が本当にそう思ってると思われるんで笑ってくださいねー。でー、この羽織はもともと師匠がゲームのメーカーの人からもらったんですよ。ゲームが好きでしたから。師匠は羽織着ないんで、生前から『ください!』っていってたんですけど、ずーっと『お前にはあげない』って。で形見分けでようやくもらってきたんですよ」だそうだ。まあ圓丈師もエピソードを聞く限り今ならパワハラといわれても仕方ない理不尽ぶり。しかし今落語界の一部で騒がれているような事態にならなかったのは、この一門の弟子たちが「まーたなんかいってら」くらいな感じでまともに受け止めてなさそうなのが逆に良かったのかも。やっぱりだいぶ際どいことも「シャレ」ですませる世界では、真面目すぎるのも難しいんだろうなあ。
噺は圓丈師作のもの。夫婦漫才では売れずに解散した夫婦が、リポーターとナレーターになろうとナレーターの練習を繰り返すというもの。有名な立松和平をもじって、「横松和平」と名乗り、立松和平風の語りでナレーションを行う。しかもBGMつき。
最初の2~3ネタは面白いのだが、それ以降はちょっと長いように感じたかな。
しかも特にサゲはなく、普段は納豆巻きを食べる仕草をしているところで幕が閉まっておしまい、というものらしい。ところがばばん場では幕がないので、「えー納豆巻きを食べながら高座を下ります。今日はありがとうございました」といいながら高座を下りていく。シュールだ……。でもまたそこが面白いのが新作ならでは。朴訥とした立松和平風の話し方というのも天どん師と合っているように思う。
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