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真打昇進襲名披露興行 令和四年十月二日 [落語]

真打昇進襲名披露興行 令和四年十月二日
於:新宿末廣亭

柳亭市遼『たらちね』
三遊亭わん丈『新・蝦蟇の油』
ジキジキ 夫婦漫談
春風亭一蔵『浮世床(本)』
林家彦いち『ねっけつ!怪談部』
松旭斎美登美智 奇術
三遊亭圓歌『爆笑龍馬伝』
入船亭扇遊『一目上がり』
翁家和助小花 太神楽
柳亭市馬『目黒の秋刀魚』
真打昇進襲名披露口上
風藤松原 漫才
入船亭小辰 改メ 入船亭扇橋『金明竹』
春風亭一朝『芝居の喧嘩』
林家正楽 紙切り 若駒 どもまた 三人集
柳亭市弥 改メ 柳亭小燕枝『夢の酒』

今日はなんかうまくいかない。行きたかったモーニングがいっぱいで入れなかったりとか代わりに入った店が高い割にイマイチだったりとかその後にもっと良さげな店が見つかるとか。買い物しにスーパー行ったら駐車場のいいポジションに空きがなかったり、いつも買ってる猫砂やビールが売り切れてたり。ひとつひとつはそれほどでもないんだけど、積み重なるとイライラする。
なんてことを思っていたら今日はあまりいい席が取れなかった。うーむ。

一蔵師、末廣亭2日めにしてもう声がカスカス。まだ全体の1/4も終わってないのに大丈夫か。「お察しください」とはいっていたが、打ち上げ控えたほうがいいんじゃ……。
そんなカスカスの声で『太閤記』を読み上げる。だいぶ読み上げるペースが遅いというか同じところを繰り返してるなと思ったら、「あとの彦いち師匠がまだこない」そうで。

その分彦いち師は短め。『ねっけつ!怪談部』の半分くらいのところで「今日のところはお時間です」と引っ込む。

扇遊師、やっぱり披露興行ではそれぞれの持ち時間が短いからか、前座噺が多い。扇遊師のような腕に定評のある師匠の前座噺を聴けるのも珍しくて楽しい。

市馬師、秋刀魚を提供してくれた農家に、家来衆が小判を渡しているという描写があるのは初めて聴く。こういうケアまで描くのも市馬師の優しさがにじむ。

口上は彦いち師が司会で、上手から一朝師、扇遊師、市馬師、小燕枝師、園歌師の順に並ぶ。
扇遊師は口上で「芸の坂 越えんし先に 花盛り」と一句贈る。
皆が口々に小燕枝師をイケメンだなんだと囃す中、師匠の市馬師は「我々は昭和の顔をしていますから。でも扇遊師匠はそれこそ役者のようないい男で……。今は見る影もありませんが」といじると「そうだそうだ」「ザマーミロ」と一朝師が野次を飛ばし、扇遊師は「ヤなとこ座っちゃったなあ」と苦笑い。実に明るく楽しい口上だった。

扇橋師、「なんか師匠がね、……今日は楽屋にいないんで言っちゃうんですけど、なんか披露目が始まってから優しいんですよ。いや元から優しいんですけど、さらに輪をかけて優しいの。ずっとニコニコしてるんです」。そりゃあ弟子の門出が嬉しいんでしょう。しかもいい名前をもらって、師匠冥利に尽きるんじゃないだろうか。
言い立ても超高速ながらビシッと決まり、それでいて聞き取りやすい。

一朝師、普段なら威勢よく啖呵を切ったあとに殴ったことを表す仕草としてパーンと手を叩くのだが、今日は包帯をしているので無理。ヒビが入っているそうで、そんなことしたら大変だ。

小燕枝師、「以前、大師匠の五代目の小さん師匠が夢に出てきたことがありまして。なぜか私と扇橋さんと対談してるんです。で、最後に『なにか聞きたいことがあるか』と言われて、『私の師匠が前座の頃はどんなでしたか?』と聞いたら『あいつは女々しかった』と答えられた。その夢を見た次の日に師匠の家に行って挨拶したときに思い出してつい笑っちゃったんです。それを師匠に見咎められて『なんで人の顔見て笑ったんだ』と聞かれて夢の話をしたら、それから2週間くらい口を利いてくれなかっ……」といったところでなんとゴザを持った市馬師が乱入し、小燕枝師を追い立てる。まさか落語協会の会長がそんなサービスをしてくれるとは。小燕枝師はちょっと放心状態になっていた。
そんな夢の話から『夢の酒』に入る。そんな入船亭の前で!? と思ったが、冒頭で「今日はやりたい噺をやります」といっていたのはこのことかとも思う。
大旦那は酒の燗を待ちますといいながらノータイムで「お燗はまだですかな」と聞くせっかちぶりがおかしい。
鈴本でのトリのときもそうだったが、噺の後で踊りを。今日は「普通のかっぽれ」と「イケメンかっぽれ」とどっちがいいですかと客席に訪ね、「イケメンかっぽれ」に。ところどころでイケメン風のポーズを決めるのがおかしい。これ橘之助師匠に見られたらまたチクリと言われそう……。
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