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特撰落語会 三遊亭兼好 独演会 [落語]

特撰落語会 三遊亭兼好 独演会
於:王子 北とぴあつつじホール

三遊亭けろよん『転失気』
三遊亭兼太郎『佐野山』
三遊亭兼好『大山詣り』
三遊亭兼好『応挙の幽霊』

朝、先日も行ったパンビュッフェに再び行ってみる。今日は祝日だから混んでるかと思ったら普通にパンを買う人で並んでいた。やっぱ人気なんだな。いろいろなパンが小分けに切られているのでたくさんの種類が食べられるのが嬉しい。で調子に乗って食っていたらやっぱパンてあまり消化が良くないのか、夕方現在になっても全然ハラが減らない。コスパが良いといえばいいのだが。

けろよんさん、コロナから無事復帰したようで。

兼太郎さん、「そうそう簡単には師匠は出てきませんよ」とニヤリ。たいていこういう会のときは師匠前座師匠師匠という構成が多いのでお弟子さんがふたり出てくるというのは久しぶりな気がする。
『佐野山』はほぼ遊馬師か一蔵さんばかりで、他の人のをあまり聴いたことがない。兼太郎さんのは「佐野山が谷風が浮気をしているすきにおかみさんを寝取った」ということで佐野山との取り組みが組まれたのでは、という噂が流れる。もちろん「じゃねえかなと思って」という根も葉もない与太話なのだが、その際に右手の小指でおかみさん、左手の親指で佐野山がいちゃつくのがおかしい。

兼好師の一席め、「これだけ暑いと涼しいところで水ようかんを食べながら炎天下で球児たちが苦しんでいるところを見るのが最近の楽しみ」と悪いことをいう。そういうこというから萬橘師に「性格が曲がってる」とかいわれちゃうのでは。「しかしこれだけ暑いんだからなにも今やらなくてもいいんじゃないですかねえ」というのは同意だけど。まあ一部の強豪校を除けば生徒たちの受験やら夏休みやらで他の日程では難しいんだろうけど。元球児でもない私がいうのもアレだけど、甲子園である必要あるのかねえ。とはいえ、東京ドームとか京セラドームで、というのもなんかイメージわかないけど。
「我々噺家はあまり曜日やら祝日やらの意識がないので、今日が世間ではお休みだっていうのを知らなかった。なので、『今日は平日の昼間の王子だからお年寄りばかりだろうな』と思っていたんです。そしたら弟子たちがやっているのをモニターで見ていたら『あれ、思ったより客席が若い!?』と思ってそれで今日が祝日だと気づいた。……でも高座出てみたらそれほどでもないの。モニターってすごいね」。
今日は山の日ということで山つながりで『大山参り』。「大山は噺家にはいいんですよ。実際に登ってみて『大山詣り』の感じをつかんだり、あそこは猪鍋が出てきますから『二番煎じ』にもなるし、かわらけ投げがあるので『愛宕山』にもなる」。学生時代大山の麓に住んでたけどなにひとつやってないんだよなあ。
坊主にされた熊を発見した若い女中が「きゃあっ」と悲鳴を上げ、それを聞きとがめた女将が「まったくなにを騒いでるんだい」といいながら「ゔおぉっ」と野太い声で驚くのも毎回笑える。

二席めも夏らしく幽霊の噺を。円山応挙は自分が見たものしか描けない画家で、幽霊画を描くときに病床にあったおかみさんが「それなら私が死んだら幽霊になって出てきます」といって実際に出てきたというエピソードを話し、応挙がこれだけ有名なのに真筆といわれるものが少ないのは描かれた幽霊が掛け軸から出ていってしまうからだと仕込みを入れる。
道具屋がいい商いがあったと仕事を切り上げてひとりで酒を呑むシーンはいつも酒が美味そうに見える。
呑みながら「自分にかみさんがいたら」と妄想を繰り広げ、ふと「うわあすっごい寂しい」と我に返るのがおかしい。
掛け軸から抜け出た幽霊が、「こないだお岩さんとお菊さんと女子会をしてきた。お岩さんは恨み言ばかりをいう酒で、お菊さんは陽気な酒だけど酔って皿を割る酒乱」という小ネタもクスッとなる。
とはいえこの噺の眼目はやっぱり都々逸。たっぷりと唄っていい喉を聴かせてくれる。噺家で唄が上手いというのはマストではないけれどやっぱり大きな武器だよなあ。市馬師のようにそれを売りにしているわけではないけれど、いずれ兼好師の喉が聴きたいと名物のようになっていくかもしれない。
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