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黒門亭 第一部 3577回 [落語]

黒門亭 第二一部 3577回
於:落語協会2F

入船亭扇ぱい『鮑のし』
柳家花飛『田能久』
三遊亭圓王『悋気の火の玉』
林家たけ平『死ぬなら今』
三遊亭天どん『スイカ泥』

すっげえ久しぶりの黒門亭。コロナでしばらく休んでたってのもあるけど、私自身5年ぶりくらい。落語協会の2階に上がったのも3年半ぶりくらいか。あまり変わってなさそうで安心する。

扇ぱいさん、鮑のしの根本の前に大家さんの家で「鮑は持って帰るからお返しの1円だけくれ」でサゲ。ここで切るのは初めて聴いた。

花飛さん、「前座時代は『フラワー』という名前でやってまして。前座時代だけの仮の名前ですからカリフラワー」って8年もやってんの? まあウケるならいいけど。

圓王師、昨年からバタバタと亡くなった一門(元も含む)の圓龍師、川柳師、圓丈師の話を。「それと出ていっちゃった一門だけど、圓楽さんもね。あの人肺がんもあって脳梗塞やって、さらに腹黒いという……」とそこそこ腹黒いことをニコニコと話す。なんかいいなあ。
噺に入ってもにこやかなままで、噺の持つバカバカしさをふわっと軽やかに表現している感じ。いかにも寄席の芸という雰囲気が楽しい。

たけ平師、まずはいつものように「ありそうな気もするけどやっぱりどう考えてもそんなこと起こんねーだろ」というマクラをかます。ベタベタといえばベタベタだが、それもまた寄席の芸という感じ。もしかしたらたけ平師が正統な林家の芸を受け継いでいるのかもしれない。いや林家をそこまでよく知らないので適当。一朝一門や好楽一門も大ぐくりにすれば林家なのかもしれないが。

天どん師、「たけ平くんは声が大きくていいですねえ。よっぽど老人ホームに営業に行ってるんでしょうね」とひとくさし。「最近はこういうことをいうとお客さんが引いてっちゃう。こないだも寄席で『圓丈師匠が死にまして』っていったらさーっと引くのが手にとるようにわかった」そうだ。最近はあまりブラックジョークも言いにくいからなあ。
『スイカ泥』は初めて聞く噺。スイカ専門の泥棒が新人の泥棒を連れてスイカ農園に忍び込んだところ、そこは幼なじみの女性の家で……というもの。「なんでこんなのネタ出ししちゃったかなあ。たけ平くんも終わったんで、帰る人は帰ってもいいですよ」と身もふたもないことを言い出す。
「スイカ泥」という時期が限定される上にもうかるのかどうかもわからないような職業を出してくるのがおかしい。泥棒が幼なじみから「私を迎えに来てくれたのね」と逆プロポーズをされるのもシュール。
と、ほんとに途中で退席して帰った(?)人がおり、「おおう。ホントに帰るとは思わなかったぞおー」と若干パニクった様子。
終演後にお見送りに出ていたが、そこでも「ほんとに帰る人いるんだな……」とこぼしていた。けどね、その人誰の高座でも出たり入ったりを繰り返していた。なんだろ、よっぽど強烈にハラを下していたんだろうか。無理してくることないのに。
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