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五月猫同窓会 昼の部 [落語]

五月猫同窓会 昼の部
於:なかの芸能小劇場

春風亭枝次『浮世根問』
古今亭駒治『最終列車』
柳亭こみち『壺算』
林家ひろ木『師匠と私』
三遊亭兼好『館林』
春風亭百栄『船越くん』

午前中は家の掃除。ようやくコタツを片付けたが、夜とかまだ肌寒いんだよな。猫たちが文句言いそう。
昨日の人形町落語祭と同様、この会も3年ぶりの開催。
まずは共催者の恩田えりさんが登場。あの特徴的なおかっぱをバッサリ切ってかなりの軍人みたいな短髪になっている。

噺家トランプを引いて順番決め。数字が大きい人から希望の順番を取れるシステム。
こみち駒治兼好ひろ木百栄の順。兼好師が仲入り後を取ったときにけい木師が「えっ、私色物のヒザのつもりで今日来てるんですけど」と焦る。それを聞いても兼好師は「んー、でも仲入り後のほうがラクだよね。いいじゃない、三味線で仲入りでも」と取り合ってくれない。
トランプには過去の名人の写真が貼られており、百栄師が志ん生、駒治師は志ん朝。周りからそれぞれ寄せて演れと言われ、駒治師は「できるか! そもそも古典は三席しか持ってない」とぶっちゃける。

こないだ聞いたばかりの枝次さん、いろいろご隠居に質問を重ねるが、それぞれ聞いたことがない問いかけ。いろんなバリエーションがあんのね。

駒治師は実在の企業や団体をモデルにそのまま落語にすることが多いので、しばしばその登場人物と同じ立場の人に遭遇するという。『十字打ち』という上野駅長を悪役にした噺を作ったら、元上野駅長と話す機会があったり、スワローズの応援団の話をしたらトランペットを吹いている人と知り合ったりすることがあったとか。
噺は横浜から高崎線経由の湘南新宿線に乗った主人公が、前橋の車庫で目を覚ますというもの。同じく車庫まできていたのが電車の中で呑むのが高じて車庫呑みが病みつきになったという鉄ヲタとの一夜を描くもの。「ふざけんなよ湘南新宿ライン、高崎の信号機の故障で熱海止まりやがって」という湘南新宿あるあるがおかしい。

こみち師、早稲田の校歌替え歌で恩田えりさんのことを歌ったり、今日の他のメンバーとの思い出をそれぞれ話す。
兼好師については「こないだ私の会にゲストできてもらった。そのときに『これ打ち上げ代』2万円くれたんですよ。やっぱりお金くれる人って覚えてます。逆に昔xx師匠がお年玉くれなかったってことも覚え得てます」だそうで。
噺の大筋は普通の『壺算』と変わらないのだが、兄貴分が根岸律子、略して「ねぎり」の関西人のおばちゃん。「値切るのに何がいちばん大事かわかるか。気合!」というのがおかしい。
いちいち値切るときにいかにも「関西人のおばちゃん」が出てくるのが面白い。

ひろ木師、こみち師からも「よく絶句してた」とバラされており、今はもう落語はやっていなさそう。「師匠からは『君は三味線を頑張りなさい』といわれた。『三味線も』じゃなくて『三味線を』ですからね……。私の名前が赤くなるのもそう遠くないような……いやホントに……」。
主に木久扇師とのエピソードを話してそれに則した曲を三味線で弾くという形式。微妙にアヤシイところはありつつも「おお~」と中手が起きるところも。

兼好師、「おかしいな、3万渡したと思ったんだけど」とこみち師の話したエピソードについて物言いを入れる。3万も渡してたらギャラと見合うのだろうか。
ひろ木師についても、一緒にドイツ公演を回ったそうで、「以前は『できない』ことが笑いになっていたのに、普通にできるようになっていた。彼は5年くらいあけて見てみると面白いかもしれない」だそうだ。
噺は典型的なオウム返しなのだけれど、八っつぁんの底抜けのポジティブさが際立っていて、道場の先生の話とかけ離れた差が楽しい。

百栄師、いつものふにゃふにゃとした「こんにちは~」とくるのかと思ったが、「ええ、噺家というものは、どうにもこのお」のような志ん生師っぽいものまねを。「みんながやれっていうから練習してみたんだけど、それでこれですから。向いてないんですよ……」と苦笑い。
『船越くん』は聴いたことがあるような気がするんだけど、どうも初めてっぽい。元カップルだった友人ふたりを断崖に呼び出し、ふたりが別れた理由などをほじくり出す噺。
男はあっという間に雰囲気に飲まれるが、女の方は飲まれ切る前にハッと我に返るのがおかしい。

せっかくの連休中に14時開演ってちょっと半端だな……。午前中は使えるんだけど、夕方が少し時間が余る。その短い時間じゃできることもないので、特に何もせず家に帰る。電車でいってたらどっか飲みに行っちゃうけどね。
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