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第444回ノラや寄席 遊雀・遊かり親子会18 [落語]

第444回ノラや寄席 遊雀・遊かり親子会18
於:中野 なかの芸能小劇場

三遊亭遊かり『初音の鼓』
三遊亭遊雀『替り目』
三遊亭遊雀『十徳』
三遊亭遊かり『新作(テレビ取材)』

台風の中を休出。行き帰りの時はちょうど雨風が収まっている時で助かる。

今日は遊かりさんが先日の北とぴあの若手賞レースで2位を獲ったということで「今日はお前が先に上がりなさい。トリもとりなさい」と言われ先に上がったとか。
マクラではその賞レースの舞台裏というか、それに備えてやってきたことなどをたっぷりと。その会はゲストが遊雀師でやりにくいことこの上なかったとか。
1位を獲ったらその賞金でいい肉を買って遊雀師宅で一緒に食べようとイメージトレーニングをしていたそうな。
結果としては2位だったが賞金も出たので遊雀師に話したところ、「形のあるものを買いなさい」と帯を買うことを勧められ、「それで買ったのがコレ」と新しい帯を見せる。「賞金じゃ足りませんでしたけど」とオチもつく。
噺では殿様が鳴きすぎて逆に道具屋に請求書がいくというもの。サゲはもう一言あったが、ない方が面白かったかなあ。

遊雀師、「肉はいつ持ってくるんだ。そりゃ皆さんだって後輩が頑張って結果出して『先輩のおかげです』ってお礼を出そうとしたら『そんなのいいんだよ』っていうでしょ。でも日本人ならそこから『ではごさいましょうが』ってとこまでいかなくちゃあ」とはいうが、まあ本心は嬉しいんだろうなあ。
若い頃から賞レースを総ナメにしてきた遊雀師だが、久しぶりに賞レースの現場を舞台袖で見ていて懐かしい想いになったとか。他の人がウケてれば袖ではすごい顔で睨んでるし、滑れば満面の笑みだそうだ。
で、1位は小辰さんだったのだが、遊雀師曰く「圧倒的だった」そうで。
「こたっちゃんの出番は2番めで、正直そんなにいい位置じゃない。でも高座に上がって1分話しただけで『あ、こりゃ優勝するな』と思ったね。まだ他の演者が4人残ってるのに。遊かりには悪いけどそれくらい圧倒的だった」とのこと。遊雀師は基本的に他人を悪く言わないし後輩のこともよく褒めるけど、それでもここまでいわせるってすごいな。
さっき遊かりさんも「噺も上手いし、本当にいい人で。お世話になりっぱなしなんで『打倒小辰』なんて無理。なんか弱点ないかと思ってるんですけど」といっていたし、本人がいない場でここまで爆上がりというのも贔屓としては本当に嬉しい。
そこで小辰さんが掛けていたネタを自身でも演りたくなったと『替り目』を。
酔っ払いの亭主が「私みたいなおばあちゃんのお酌じゃ美味しくないでしょうが」と見せた手本のほうが色っぽく、おかみさんの方は野太い声でドスが効いているのがおかしい。
噺に入る前に「『替り目』なんてみんなやってて噺自身は怒ってるだろうね、『俺のこと便利に使いやがって』みたいな」といっていたのだが、スタンダードであろう俥屋とののくだりやおでんのくだり、おかみさんへの感謝はバッサリとカットされており、おかみさんとの呑む呑ませないの攻防やうどん屋とのやり取りがメインに。ちょっと珍しい構成。

二席め、初めに「こんちはぁ」といったあとに妙な間が開く。「……上下間違えるとうまく出てこないな……」ということらしい。「……それで?」「この後どう行こうと思いまして」「それはお前さん次第だ」と考えがまとまっていない様子。まあこの導入パターン多いからなあ。「さっき変なもんを着て……」「……そっちで来たか」とメタ的な演出を引っ張る。
噺が進んで十徳のくだりが終わった後に「まだ聞きたいことがあるんだけど。鶴はなんで鶴っていうんですか?」と他の噺がミックスしたような状態に。「こっちの噺は明日の浅草でやろうかな」とのこと。明日の浅草演芸ホールの遊雀師のネタは『つる』です。

遊かりさんの二席めは、特許を取得した研究員の家にドキュメンタリーのテレビカメラがくるという噺。……うーん。正直なにがいいたいのかよくわからない……。
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