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福袋演芸場 「三味線のお姉さんの苦悩」 [落語]

福袋演芸場 「三味線のお姉さんの苦悩」
於:池袋演芸場

オープニング
三遊亭わん丈『紙入れ』
三遊亭ぐんま『宗論』
入船亭小辰『高砂や』
柳亭市好『狸札』
春風一刀『シーソーゲーム 勇敢な恋の噺』

久しぶりの福袋。
今日はわん丈さんの企画で、「噺をわざと延ばして、さらにお囃子のお師匠さん(おっしょさん)に頼んでハメものを入れてみよう」というものらしい。
オープニングトークでわん丈さんが企画の説明と参加者をひとりずつ呼んで鳴り物を渡す。ここは撮影可だというので遠慮なく撮る。たまたま一眼レフを持っていっていたのでよかった。

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わん丈さん NikonDf

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ぐんまさん NikonDf

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小辰さん NikonDf

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市好さん NikonDf

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一刀さん NikonDf

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五人揃って NikonDf

トップバッターのわん丈さん、前座の頃、かわいがってもらっていた菊之丞師の自宅でごちそうになった際に「なにか覚えたい噺ないの?」と聞かれ、酔った勢いで「『紙入れ』を覚えたいです。それに菊之丞師匠のを」と言ったそうで、これはありえないほどの失礼な話なんだそうだ。へえ。そもそも前座は『紙入れ』をやってはいけないんだそうで。艶っぽい噺だからかな。
それでも菊之丞師は「いいよいいよ、いつでも稽古においでよ」と言ってくれ、風呂に入りに行ったそうだ。すると奥さんの藤井彩子さんとふたりきりになってしまい、「あれ、これもう稽古始まってんのかな?」と思ったとか。「もちろんそんなことはなかったので無事に今ここにいられるわけですが……」。
新吉とおかみさんは不義密通未遂ではなくやっちゃってる形。脱いだ羽織を体の前で揺らし、「みなさんは今落語の新しい歴史を見ているんです。羽織で掛け布団を表現しているという……」。ちょっと生々しい。
逃げ出して「旦那に見られていたらどうしよう……そうだ殺そう」とおっかなないことを思いつき、翌朝旦那を刺してしまうところでハメモノが入る。が、刺したのは夢でそれ以外は普通に進むが、最後にまた上方版とも違う形でどんでん返しが入る。面白い。

ぐんまさん、オープニングで「古典の『宗論』をやります」と言っていたが、まあそんなはずもなく。
のっけから「ウィー!」といいながら人差し指と小指を立てた拳を掲げながら高座に上がり、手ぬぐいを振り回しながら客にアピール。
ようやく座布団に座り「なんですかこれは?」「スタン・ハンセンに決まってるだろう!」だそうで。俺プロレスあまり詳しくないのでよくわからないけれども。
親父が全日本プロレス派で息子が新日本プロレス派の闘いを描く。まあ宗教っちゃ宗教か?
高座の上を駆け回り、最後には座布団を息子に見立ててジャイアントスイングを8度回す。
そんな無茶苦茶をやりながら、座布団を戻すときに縫い目を気にした様子を見せるのがおかしい。噺家の性なのか。

そんなカオスから一転して小辰さん。
出囃子の「いっさいいっさいろん」をずっとBGMのようにループでかけつつラジオDJ風にトークというかマクラというかを始める。今回の企画を聞いてハメものが入る噺としては『たちきり』しか持っていないのでそうしようかと思ったそうだが。結局はなんとかなるだろうと『高砂や』をネタ出ししたが、ハメものが思いつかないのでこのような形にしたとぶっちゃける。
ラジオにきたハガキを読み上げるという形(「ハガキって古いな! 今はメールだよ!」とセルフツッコミ)で「そろそろ噺に入ったほうがいいんじゃないですか?」「会のタイトルに『苦悩』と入っているのに全然苦悩させていない」とSっ気を見せる。たまにちょろっと出すよね。
噺が終わった後も「曲が終わった後」風に再度DJに戻る。

市好さんはこの企画自体に戸惑いがあったようで。
ほぼいつもの通り。市好さんのいつもは知らないけども。
ハメものどこに入ってたかな……。

一刀さんは新作のネタおろし。
この企画をわん丈さんから聞いたときに、「『みんな古典やるみたいやねん』『誰か新作やってくれへんかなー』っていうんですよ。それ翻訳すると『やれ』ってことですからね。『じゃあ僕やりますよ』って言ったら『ホンマに? ネタおろしいける?』って。ネタおろし!?」とかなりのムチゃぶりだったようだ。
「お師匠さんに謝らなければならないことがある。ネタ出しで『シーソーゲーム』と出していたのでミスチルの『シーソーゲーム』を弾けるように練習してきてくれたそうですが、一切出てきません!」といい、せっかくだからと一節弾いてもらう。
「先にいっておくと、女性は嫌悪感を抱くかもしれません。まあシモネタというか……」というネタは、喫煙所で会った上司と部下が呑みに行くかどうかを延々と押し問答するというもの。最初は部下の方から上司を誘ったのに急にキャンセルしようとしたり。理由はなんとなく察せるものの最後まで明かさないのでちょっとイライラする。こういう噺って初回はいいけど2回め以降に聴くとどうなんだろう。
幕が閉まるとわん丈さんの「シモネタやないか!」という声が聞こえる。わん丈さんは普段関西弁なんだね。まあ滋賀出身だしそりゃそうか。
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