SSブログ

人形町噺し問屋 コロナの4 [落語]

人形町噺し問屋 コロナの4
於:人形町 日本橋社会教育会館

三遊亭兼好 ご挨拶
三遊亭しゅりけん『真田小僧』
三遊亭兼好『陸奥間違い』

久しぶりに噺し問屋の夜席に。
休みを取れるほどの暇さでもなくなってきており、まあ今日も早く帰れるような状況でもないんだけど、もういろんなものを中途半端にほったらかして上がってしまう。
もうこれでしばらく噺し問屋は行けなそうだし、次の開催もどうなるかわからないしなあ……。
20時までに終わらせるために、と一席のみ。しゃーない。その代わり木戸銭は千円。お得といえばお得だけど。

まずはご挨拶。
急な模様替えに対してのお詫びなど。
「でも緊急事態宣言といっても、前回よりも確実に緩んでますよね。前回は『ええっ、緊急事態!?』って怯えてたけど、今回は『あ゛ぁー、緊急事態宣言ー?』って『不味いお土産をまたもらった』みたいな感じですもんね」というのは言い得て妙。
「菅さんが何か言うと二階さんが火に油を注ぐ。ステーキ会食の『集まっただけで会食はしてない』とかどう考えたって嘘でしょ。居酒屋でだって龍玉兄ちゃんとふたりで酒だけ呑んでたら店の人に『なんか食べてください』って怒られたのに」とのこと。龍玉師も兼好師も酒の席ではまったく食べないタイプらしい。龍玉師とは10年くらい前の打ち上げで一度一緒になったことがあるが、確かに何も手を付けてなかったような。兼好師もせいぜい漬物をちょっとつまむくらいだしなあ。
「でもだからってアメリカのように『俺についてこい』ってタイプのリーダーも怖いですね。トランプさんもこんな事になって晩節を汚したというか」とリーダー論に。
昨年亡くなったノムさんの「自分の代打で出た選手に対して『三振しろ』と願ってしまったことに気づいて引退を決意した」というエピソードを引き合いに出し、「私も袖で先輩後輩弟子関係なく『スベれ!』と願うことをやめます」と誓っていた。兼好師なら周りがウケててもそれと同等以上にウケるだろうに、と考えるのは贔屓のし過ぎだろうか。

しゅりけんさん、時間の都合があるので短めに、といいつついろいろ仕込みに時間のかかる噺を掛ける。終盤は時間が気になったのかややぞんざいな感じになってしまったのが残念。
あと金坊が話を切るときに「一部はここまで」「二部はここまで」と言っていたが、「いちぶ、にぶ」は落語ではお金の単位の「一分、二分」のように聞こえるので他の言い方にしたほうがいいと思う。「さっき『一銭二銭』って言ってなかった!?」といらぬ間違い探しが起こってしまいそう。

兼好師、時間が30分しかないのでマクラも振らずに「正月のめでたい噺」として『陸奥間違い』に入る。噺の端緒は借金の依頼だから年末なのか。確かに最後は新年会の場面も出てくる。
兼好師が描く権助のチャーミングさは『権助魚』のような商家でも。『陸奥間違い』のような武家でも変わらない。その純朴な権助に振り回される主の姿がまた愛おしい。

正直なところもう少し聞きたいところだが、1時間とは思えぬほどの濃い会だった。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。