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らくごカフェに火曜会 11月10日 [落語]

らくごカフェに火曜会 11月10日
於:らくごカフェ

春風亭一蔵『野晒し』
柳家あお馬『夢屋』
柳家あお馬『色事根問』
春風亭一蔵『明烏』

ちょっとね、あまりにも一蔵さんとタイミングが合わない。
このコロナ禍で高座が少ないというのもあるけど、せっかく土日で高座があっても他の会と重なっていたり他の用事と重なっていたり、うっかり忘れていたり。まあ忘れてたのは俺が悪い。
しかし去年までは年間に聴く噺家の中で大体ベスト3に入っていた一蔵さんが、今年は2回四席、配信を含めても六席とか少なすぎ。
ということで今日もギリそんなに忙しくないのでらくごカフェに。
「ブログ見た」で当日でも前売料金で入れた上、ワンドリンクでビールまで。お得。

ホント久々の一蔵さん、生の高座は1月以来だってよ。
少しの段差で足首をグネったらしく、捻挫したそうだ。「カミさんにも『何やってんだ!』って怒られるしね」って言ってたんだけど、ん、え、再婚したの? 間が空きすぎていて状況が読めない。
あお馬さんとは一緒に前座修業をしていないので思い出らしきものもなく、エピソードトークをマクラで話そうにもなにもないんだとか。ただ、「この火曜会は決まったメンバーの中でふたりを組み合わせるのですが、あお馬さんとできるのは嬉しい。一番イヤなのが小辰とわん丈」ってそれは上手い人との組み合わせでは……?
あお馬さんについては「馬風師匠のお抱え運転手っていう印象。帽子かぶったら本職にしか見えない」そうで。確かに……。
最近ではありがたいことに趣味の規制も緩みはじめ、出かけられるようになった。昔のバカの番付で横綱を張ったのが「釣りを見ている人」で……と釣りの噺の定番マクラを振って『野晒し』に入る。
お隣の緒方先生の口調が結構伝法で、たまに職人のような口ぶりになる。それはそれで一蔵さんには合っているのだが、やっぱり先生は四角四面のお固い感じの方が八っつぁんとの対比が出ていいような気がする。
釣り場での八っつぁんの無法者っぷりが楽しい。さいさい節も明るくこなす。一蔵さんはあんまり唄歌うイメージないなあ。
大騒ぎのまま鼻を釣ったところでオチ。

あお馬さんの一席め、前座時代の馬風師の思い出話をマクラに。ん、小せん師だって弟子ひとりしかいないのにそんなに大師匠のお世話ってするものなのか。
一門の前座の美馬さんが寄席の楽屋にいたそうだが、その扱いの差に愕然としたそうだ。……まあしょうがないよねえ。馬風師にしてみれば孫娘みたいなもんだろうし。
明晰夢について説明があった後に噺に入る。
雰囲気的に古典のようだが、あお馬さんの自作の噺らしい。
なんというかいろいろ意外な感じ。
現実世界で苦しい状況にある男が、夢屋の婆さんから護符を買って飲むといい夢が見られるというもの。最初は十六文だったのが、徐々に高くなっていって状況が余計に悪くなる。
噺の空気としては『鼠穴』。構造も似ている。
二ツ目でこういう噺が作れるのはすごいと思うが、……、うん、なんというか、もうちょっと笑えるのがいいかなあ。あお馬さん自身も「ウケどころがない噺」といっていたが。途中からオチが見えてしまうし、それを超える意外性がないので、「ああやっぱりそうなるよねえ」となっちゃう。龍玉師がやったら似合いそう。

二席めの『色事根問』も珍しい噺。私は『いもりの黒焼き』で2度ほどしか聴いたことがない。
これもよく言えば淡々と、という感じなのだが、悪く言ってしまうとメリハリがないというか盛り上がりに欠というか。どことなく枯れた感じがして、それがそこはかとなく小せん師を思わせるような。
ご隠居が10個の女にモテる男の条件を挙げていくのだが、それをひとつずつ「〇〇だからお前は駄目だ」と持っていく。これを10回繰り返すのはツラい。面白いのだけ選んで五箇条とかでもいいんじゃないだろうか。

昨日は前座の枝次さんと一杯呑んだそうで、一蔵さんのペースと一緒に呑めるのは一之輔師と宮治さんだけだったのがそれ以上だったそうだ。
芸人たちは飲んでいる席で「バクチと酒、やめるとしたらどっち?」「じゃあ女と酒だったら?」みたいなことを真剣に話し合っているというそうな。「昨日もそんな話をしながら枝次さんと『ウォッカソーダ割りもう一杯!』とかやっちゃいまして。あいつ今頃絶対頭痛いですよ。ということで今日もあお馬さんもね、こんなご時世ですが誘わないわけにはいかないじゃないですか。……まあ楽屋でそんなことを一言も言っていないので、今どんな顔してるのかわからないですけどね!」。大変だ。
一蔵さんの『明烏』は初めてだな。まあ源兵衛と太助が似合う似合う。といって若旦那が似合わないわけではないんだけど、さりとてひょろひょろの美青年には……見えないかなあ。そのギャップも楽しい。
あと見世のおばさんと若旦那の攻防も楽しい。こういう場面はさすが。
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