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第144回武蔵野寄席《秋》in 大ホール [落語]

第144回武蔵野寄席《秋》in 大ホール
於:三鷹 武蔵野市民文化会館

三遊亭あら馬『雑俳』
玉屋柳勢『紀州』
三遊亭遊馬『大工調べ』
北海翼 奇術
柳亭市馬『厩火事』

もう半年も生遊馬を聴いていない!
遊馬不足も甚だしく、一席だけだとはわかっていても久しぶりに土日に聴ける機会を逃すわけにはいかない。
怪しい雲模様の中、意を決してバイクで会場まで。
ものすごく広い会場だが前半分しか入れていない上に一席おきの市松模様。観客の中の最後尾の列に座る。

あら馬さんは初。
元女子アナで女優でふたりの子持ちで今は落語家の前座って盛りすぎ。
さすが元女子アナだけあって声は通る。けど早口すぎる上に会場が広くて声が散るのでたまに何を言っているのかわからないのが惜しい。

柳勢師、高座を聞くのは久しぶりでもちろん真打昇進後は初めて。
……久しぶりの高座なのか、盛大に噛むわ間違えるわでちょーっとどうでしょう。地噺だから噛んだところでそんなにダメージはないとは思うが、「あ、また噛んだ」と気になってしまって噺に集中できなくなってしまうのは……。師匠の前で緊張したのだろうか。

お目当ての遊馬師、お久しぶり。
いやあやっぱりいいですわ。こないだ兼好師のインスタに似顔絵がアップされ、「遊馬兄さんの落語が好きだ。無理なく高音と低音の声が出るので聞いていて疲れない」と書かれててとても嬉しかった。
その言葉通り与太郎、大家、政五郎それぞれきっちりと声の高さを演じ分けられており、場面がスッと頭の中に浮かんでくる。

北海翼さん、紙の蝶を扇で仰いで飛ばす和妻の「浮かれの蝶」をメインに。前に見たときも「これは確かにすごいけど、和妻(手品)というより太神楽的なテクニックのものでは?」と思ったのだが、どうやらああいう動きをするためのタネはあるらしい。しかもタネを知ったところでできるものではないんだそうで。へー。

市馬師、そんなに聴いてなかったつもりはなかったのだが、どうやら4年ぶり。えー? そんなに聴いてない?
でもやっぱりいいですわ。もうさすが。たしか遊馬師は師匠の小遊三師に言われて市馬師に稽古つけてもらってたんじゃなかったっけ。
小さん師の夫婦げんかの話から『厩火事』に入るが、やっぱりなんていうんだろう、この噺の厚みというか、こう噺のコクというか。聴いているだけで醸し出される安心感というか。
おさきさんに亭主の瀬戸物を割れ、と指示しているときに「そのとき本当に怪我しないように気をつけなよ」とスッと言える気遣いと優しさがニクい。

やーよかった。遊馬&市馬の重厚な二席を聴けて大満足。
本当は夜にこちらもまた無沙汰が大変なことになっている一蔵さんの「一蔵ひとりの会」にも行きたかったのだが、こちらは事情があり断念。こないだのスペシャルも行けなかったし、一蔵不足も深刻なんだよなあ。
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