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第十二回 大師匠噺 [落語]

第十二回 大師匠噺
於:両国 お江戸両国亭

三遊亭ごはんつぶ『子ほめ』
三遊亭天どん『文七元結』
蜃気楼龍玉『芝浜』

バイクのバッテリーが完全に駄目っぽいので交換する。
3年くらい前にも道端でいきなりバッテリーが上がって止まってしまい、そのときに交換用に買っておいたもの。その時は家でバッテリーを充電したらその後も普通に使えたので、そのまま交換せずに置いておいた。
……というか3年前のバッテリーとか使えんのかな……。
ネットを見ながら自分で交換し、キーをONにするもうんともすんとも言わない。うん、どうやら完全放電してしまったようだ。まあでしょうね。充電してみてもエラーが起こるし、キーをONにしてみたら今度はバイクから「キュウウ」という音が聞こえる。だめだこりゃ。
バッテリーは新たにamazonで買い直す。
そのバッテリーが来るまでは仕方ないので元のバッテリーに戻し、ダメ元でブースト充電をかける。取説によればブースト充電するとバッテリーの機能が生き返る、らしい。これで今日明日凌ぐしかないかな。

さて久しぶりの天どん師。
ちょっと見てみたら6月以来じゃないですか。そのときもこの「大師匠噺」。
いかんなー。今年は天どん師がトリの寄席にも行けてないし。それもこれも忙しすぎるのがいけない。はあ、いつになったらこの忙しさから解放されるのやら。って前回も同じような愚痴書いてるな。
開演15分前に着いたがすでにギッシリめ。

ごはんつぶさん、久しぶりに前座の『子ほめ』を聴いた気がする。一時期はどこいっても前座は『子ほめ』ばっかりだったのが、最近はあまり聴かない。前座噺にも流行り廃りがあるのかそれとも単なるめぐり合わせなのか。
子どもの褒め方を教わる流れが今まで聞いたことのあるパターンと異なり、大人は歳を聞いて持ち上げ、それでおごってもらえないときは連れている子どもを褒めるというもの。「顔が黒い」くだりがないのは珍しい。
天どん師に「龍玉くんは酒飲みの噺なんですけどね、あの子が呑める呑めるって散々言っちゃいましたね。バカなんですかね。誰の弟子なんでしょうね」と容赦なく突っ込まれる。

天どん師、「今日は一席ずつってことらしいですよ」。ええそうなの? 「間違えて着物2着持ってきちゃいました」。二席やっていただいてもいいんだけど……。でもまあネタ出しされているのが『文七元結』と『芝浜』だからなあ。どうやら去年も同じネタをそれぞれ逆で演ったらしい。そりゃあ聴きたかったなあ。なぜ行かなかったのか。
まずは龍玉師に対するディスりをひとくさり。まあこの会の恒例というかお約束というか。
それもそこそこに噺に入る。
天どん師はお久が長兵衛の連れ子の型。最近はあまり聴くことがないが、私としてはこちらの方が血の繋がりもないのに女房を気遣うお久のいじらしさが出ていて好き。
長兵衛も佐野槌の女将にいわれずともお久に手をついて礼を言い、良好な親子関係にあるようだ。
吾妻橋で文七を助けるときも、「お前は五十両なきゃ死ぬのか」という問いに食い気味に「はい、死にます!」と元気よく答え「なんで死ぬことに前向きなんだ」と呆れるのもいかにも天どん師らしいおかしみがある。
逡巡の結果、悩みながらも金を差し出すところがこの噺のクライマックスだと思うのだが、隣のオヤジが「上手い。上手いねえ」と大きめの独り言を言う。
うるせえ。
くそっ、てめえの感想なんざ聞いちゃいねえっつーか高座中にしゃべんじゃねえよ。いいところで意識が切れるだろうが。
文七たちが金を返しにきたときに、「あー! お前だー! 俺お前に金やったよな! ほら見ろ! おーっし!」と派手にガッツポーズをするのも天どん師らしくて面白い。その後に金を返すいらないのくだりになったときに女房からアームロックをかけられるのも笑えるのだが、ここでもまた隣のオヤジが「上手い。あー痛い」とかほざく。だからうるせえっての。もー。
親戚づきあいやら文七の後見やらをいろいろ頼む近江屋の主人に「まだなんかあんの? もう帰ってくんねえかなあ。眠いんだよ」とバッサリいうのもまた天どん師らしい。
天どんテイストがふんだんに散りばめられ、50分近い噺があっという間だった。

代わった龍玉師もまた龍玉師らしい端整でスキのない一席。
冒頭の勝五郎のやさぐれ方もなんかリアル。
芝の浜に降りたときの描写も丁寧で、まるで見えるかのようだ。
改心した勝五郎がお詫び行脚に出ているときの様子も細かい。
やはり龍玉師はこういう細かい所ひとつひとつがキッチリキッチリしていて完成度が高いと思う。
最後の場面では酒との再会を喜ぶさまを長めにしている反面、最後の一言は溜めずにさらっと。余韻が爽やかに感じる。
こちらも長さをまったく感じさせない一席。

今年最後の「大師匠噺」ということで三本締め。天どん師もせっかく持ってきた着物に着替えていた。無駄にならずに良かった。

帰りにまたバイクのエンジンを携帯用ジャンプスターターでかけなきゃならないんだろうなあと思っていたら、スターターで簡単にエンジンが掛かった。……あれブースト充電でバッテリー蘇った? ……これでまた新しくバッテリーが届いたのに古いバッテリーが問題なく動いて新しいバッテリーが放置されたらどうしよう。
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