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第六十三回 一蔵ひとりの会 スペシャル [落語]

第六十三回 一蔵ひとりの会 スペシャル
於:池袋演芸場

金原亭のの香『千早振る』
春風亭一蔵『熊の皮』
春風亭一蔵『お見立て』
ダーク広和 奇術
春風亭一蔵『佃祭』

今日は割とのんびりと。
午後に清瀬の落語会へ行こうかと思っていたのだが、なぜか急激に面倒になってしまって家でダラダラと過ごす。
どこか写真でも撮りに行けばよかったんだけど。

前座はのの香さん。はあこの人が落語界および落語ファンのおじさんたちをざわつかせている噂の前座か。
確かにこら噺家としては美人すぎるわ。
噺の仕上がりとしてはまあ入門したての前座というそのまま。
ただ本当はこんなことをいってしまってはいけないのだろうが、あまりに美人すぎると話の内容が入ってこない。これは初めてつる子さんを聴いたときにも思ったのだが、あまり美人すぎても噺家として話芸で勝負したい、となったときに噺の実力で評価されづらいかもしれない。
そう考えるとまた怒られるかもしれないがこみち師とか粋歌さんはホントちょーどいい感じなんだろうなあ。

一蔵さんの一席め、今日は会場に入ったらなぜか選挙ポスター風の一蔵さんのポスターがベタベタとそこかしこに貼ってある。何かの会のポスターかと思ったら、特にそういうわけではなさそう。何かと思えば一蔵ファンにはおなじみの地元の印刷会社の社長が勝手に刷ったらしい。夜中に電話をかけてきて無理やり持ってきたそうで。「え、それはいいけどこういうの(祝儀袋に息を吹きかける仕草)ないの?」と催促したところ「ポスター刷るのにお金使っちゃった」といわれたとのこと。
さらに地方へ行ったときに打ち上げで自称「気功が使える」という人とのやり取りをマクラに。それも縁だというところから人の縁の中で一番不思議なのはご夫婦の縁、と『熊の皮』に入る。つーかこのつながり万能すぎんだろ。
女房の投げキッスでいいように使われる甚兵衛さんがおかしい。
またお礼の口上を「言葉じゃなくて音で覚えるの」とリズムを取って覚えさせようとするのが斬新。そしてそれを女房もできていないというのが面白い。

一度高座を降りてそのまま二席めに入る。
会場の池袋演芸場は一蔵さんが一朝師に一目惚れして弟子入り志願した思い出の会場であり、見習い時代にバイトしたデリヘルがあった場所だという。その当時は私も池袋によく行っていたが、10~15年くらい前の池袋はいろいろ面白かったなー。
でもってデリヘルの話題から吉原へつないで『お見立て』に。
喜瀬川花魁も投げキッスで喜助を使おうとするのがおかしい。
今日は細かい部分をカットしたちょっとコンパクト目。
やっぱりこの噺はお大尽のキャラが鍵を握るね。

ダーク広和先生、いつものように派手さはなくてもいつの間にか引き込まれるテクニックを魅せる。
流れるようなトランプが増えるマジックがすごい。

三席め、ありの実の説明から。最近では珍しい型になっている。
佃島の船頭の亭主が鯔背で一蔵さんのキャラに合っている。
甚兵衛さんが死んだと勘違いした長屋の連中のやり取りがおかしい。糊屋のババアの悔みやタケの女房のノロケもいい。結局悔みはバカの与太郎が裏がない分一番上手いというのがおかしい。

終演後、選挙ポスター風のポスターも写真撮っとくかと思ったら全部はがされて持っていかれてた。……まあ2000枚あるそうだからまたどこかで見られるか。
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