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落語維新 〜7人の落語家と1人の活動弁士の躍進〜 [落語]

落語維新 〜7人の落語家と1人の活動弁士の躍進〜
於:亀有 かめありリリオホール

桂宮治『弥治郎』
桂三四郎『MOMO』
柳家わさび『ぼたもち小僧』
林家なな子『龍馬を愛したふたりの女』
春風亭昇也『庭蟹』
入船亭小辰『たけのこ』
笑福亭べ瓶『読書の時間』
坂本頼光 無声映画『弥次喜多・尊王の巻』
全員 新芝居 落語維新

8人がそれぞれ落語や持ちネタをやり、その後全員で芝居を演るという企画。
今回だけのユニットなのか、今後も同じメンバーで同じようなことをやるのかは不明。

トップバッターは宮治さん。
今回の企画を説明しながらいろいろメンバーについてぐちをこぼす。
「あいつら稽古着とか持ってきてないの。本番で使う衣装を着てリハーサルやっててバカじゃないの」などなど。
で、今日はひとりの持ち時間は10分なんだとか。「正月の顔見世興行と同じですから」といいながら相変わらずマクラだけで7割を費やしてしまい、大急ぎで『弥次郎』を。雨が凍って降ってくるというのとおしっこが凍るというところのみ。

三四郎さん、『桃太郎』の話す相手が外国人バージョン。
理屈っぽい外国人が面白い。

わさびさん、お使いのお駄賃としてぼたもちをもらった小僧が、お使いの間に他の小僧に食べられないように「あたい以外の人に見つかったらカエルになれ」とぼたもちに言い聞かせ、それを聞いていた店の主人が茶目っ気を出してぼたもちを本物のカエルにすり替える、という噺。初めて聴いた珍しい噺。
気弱っぽい小僧がわさびさんにあっている。

なな子さん、今回の企画に合わせたのか、坂本龍馬の婚約者であった千葉さな子と妻だったお龍のふたりの噺。
なんか他の人はちゃんと持ち時間通りに終わらせようと苦慮しているのに、かなり長くやっていたように見えた。正直特に面白くも……。

昇也さん、出てきた時点で持ち時間が「マイナス8分」だったらしい。
洒落のわからない旦那が、洒落が上手いと評判の番頭さんに「洒落を言ってくれ」と頼むものの、結局番頭さんの言っているの洒落の意味がわからずに怒り出すというもの。これもまた珍しい小品。

小辰さん、時期といい時間といい、まさに今日のこの場にぴったりな噺。
若そうな武士とその従僕、隣家の老侍とそれぞれのキャラクターがキッチリと立っていて、場内を沸かす。

べ瓶さんも今日の企画に合わせたのか、父親の『竜馬がゆく』を学校の読書の時間用に持っていった子どもが、司馬遼太郎ファンの先生に皆の前で朗読するよう命じられるが実は中身は官能小説で……という噺。

坂本頼光さん、無声映画というものを私は初めて見た。昭和2年に作られた喜劇だそうで、ひとりで弁舌も鮮やかに複数の人の声を当てる。その意味では落語にちょっと近いかもしれないが、映像を見ながらだと話しているのがひとりだということを忘れそうになる。面白い。

後半は坂本さんが狂言回しとなり、残り全員が役者となる明治維新をテーマにした新芝居。
……「新芝居」ってなんだろ。
配役は以下の通り。
桂宮治:西郷隆盛
桂三四郎:桂小五郎
柳家わさび:坂本龍馬
春風亭昇也:近藤勇
入船亭小辰:土方歳三
笑福亭べ瓶:沖田総司
林家なな子:お龍

一応明治維新という下敷きがありながらも、歌ありラップあり。
宮治さんはおてもやんのような、わさびさんはゾンビのような、三四郎さんはなぜか宝塚っぽいメイク。新選組の3人は派手なメイクはなし。
だいぶアドリブも入っているようで、どこまで筋書き通りなのかわかりづらい。たぶん引きつってるときはアドリブなんだろう。
小辰さんの「俺に古典以外をやらせるな!」という叫びがなかなかに悲痛。
宮治さんや三四郎さんはかなりノリノリで楽しそう。
カメラも入ってるということだったがどこかで放送したりメディアになったりするんだろうか?
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