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第八回 大師匠噺 [落語]

第八回 大師匠噺
於:両国 お江戸両国亭

三遊亭天どん『棒鱈』
蜃気楼龍玉『白ざつま』
蜃気楼龍玉『強情灸』
三遊亭天どん『小言幸兵衛』

中野から両国へ。
途中、以前の職場があった街を通ったのでよく行っていた定食屋を見てみる。
当時も結構な高齢の夫婦でやっていたのが、10年経ってもまだ同じように営業していた。
狭いカウンターにテーブルが一脚しかないような小さい店なのだが、揚げ物が美味い。特にメンチが美味かったので久しぶりに頼む。やっぱり美味い。
なんてことをしてたらまたギリギリに会場へ。

開口一番で天どん師の見習いさんの『道灌』。
天どん師が「皆さんがあんなに微動だにしないとは」といっていたが、まあ、入門前の落研みたいなもんだし……。

天どん師の一席め、田舎侍の奔放さと江戸っ子の自由さのどちらも天どん師らしさがある。
特に田舎侍が芸者を舐め回すようにジロジロ眺める視線がいやらしくて最高におかしい。
また、『十二ヶ月』を唄うときに、ひと月ごとにニカッと笑うのもたまらない。

龍玉師、ネタおろしの『白ざつま』は初めて聴く。
前半はさっき兼好師で聴いた『山崎屋』とそっくり。
で後半は『味噌蔵』かな。
んんんー、要所要所で面白いくすぐりなどはあるが、全体を通したストーリーとしてはそんなに面白い噺ではない。というか『たちきり』にも通じる不愉快さのある噺だなあ。
……でもそういう噺ってのがまた龍玉師に合うんだよなあ。
龍玉師のキャラクターも特異なものがあって、天どん師と同じくちょっと独特だと思う。

『強情灸』ではそんな雰囲気は一変。
峰の灸の体験を語る男がとにかく芝居っ気たっぷりで、何をいうにも見得を切るのがおかしい。
その動作がピシッピシッと決まっているのも気持ちいい。

天どん師の二席め、「ネタ出しだから演りますけど、あんまり好きな噺じゃないんですよね。イヤでしょ怒られるのも怒るのも」ってじゃあなんでその噺を選んだんだっていう。
でも天どん師はシニカルなとこあるから、小言が上手い気がする。なんつーかストレートに怒るんじゃなくてちょっと毒があるというか。あとちょっと醒めてる感じもあるから、それらが合わさってなんとなーくイヤミな感じに仕上がっていて、それがまた面白い。
仕立て屋で終わらず、本来のオチの花火職人まで。今はそこまで行く人も少ない気がする。
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