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シェアする落語 第18回 三遊亭わん丈 [落語]

シェアする落語 第18回 三遊亭わん丈
於:門前仲町 深川東京モダン館

三遊亭わん丈『國隠し』『新・蝦蟇の油』『井戸の茶碗』

噺家さんを撮影できる時間をとり、その写真をネットなどにシェアするという試みを行なっている落語会。
以前宮治さんのときに行って、今回はそれ以来となる。主催者である四家さんという方とは噺家の好みが似ているようでも微妙にずれていて、告知があるたびに「あー、そこにきたかー」とボール半個分外角低めにはずれてボール、なので見逃し、みたいな感じだった。
今回は私のストライクゾーンにズバッときたので久しぶりに行ってみる。

一席め、主催者の四家さんをいじったり、兄弟子や師匠について軽くいじりつつ語ったり、人間国宝をしくじった話をしたり、出身の滋賀について思いを述べたり。
「『わん丈さん滋賀出身なんだって? 琵琶湖近い?』ってよく聞かれるんですが、琵琶湖は県の中心にあるから誰の家からも近いんですよ」という一言がなんかおかしい。
滋賀は長野を抜いて長寿日本一になったそうだが、「年若くして死んだ人は琵琶湖に沈められてるに違いない」だそうで。
そんな滋賀いじりから、滋賀の西の端出身なのに「京都出身」と言い張る夫と、埼玉の志木なのに「東京出身」と言い張る妻が次の休みにどちらの実家に行くかを争う噺の『國隠し』に。
この噺は以前にも聴いたことがあるが、細部は色々と変わっていた。
前座の頃に作った噺だが、ウケがいいのでこういうわん丈さんを初めて聴く人が多そうなところでよく掛けるのだそうだ。ただし常連客のためにも少しずつ変えているという。へー。
そういえば白鳥師も千葉を東京コンプレックスをネタにした『千葉棒鱈』という噺があったっけ。そもそも圓丈師にも『悲しみは埼玉に向けて』とかあるし、微妙な地方いじりは圓丈一門のDNAなのかもしれない。
まあかくいう私も微妙な地方出身なので、噺の登場人物の気持ちはよく分かる。

二席めは『新・蝦蟇の油』。
最初はちゃんとした本寸法の蝦蟇の油の口上を綺麗に言い立て、中手をもらう。
「師匠から『この部分で拍手を貰えば大したもんだ』といわれていたので嬉しい。師匠……」と「安らかにお眠りください」みたいな雰囲気を出す。圓丈一門は師匠をよく殺すなー。……いや天どん師だけか?
本寸法の後には圓丈師版の口上を披露し、さらに続いてわん丈さんのオリジナルの口上に。
ジャパネットたかたやドモホルンリンクルなどの通信販売のネタを大量に突っ込み、爆笑をさらう。
本寸法の口上が上手い分、変化球も生きる。こういうバランス感覚が素晴らしいと思う。

仲入りの後に「シェアタイム」という撮影タイム。
レンズチェンジするのも面倒だし、せっかくなのでDfとD7000の2台を持っていく。
そんでもってバンバン撮る。
せっかく撮ったので多めに貼ります。

20170903_01_D7000.jpg
Nikon D7000
リクエストされたポーズに戸惑うわん丈さん。「こんなポーズしたことないすよ」。

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Nikon D7000
ドヤ顔で草履の自慢をするわん丈さん。安く買ったが、デパートで買えば10万とかするそうだ。

20170903_03_Df.jpg
Nikon Df
「前にこはる姉さんがこんなポーズしてましたよね?」と対抗意識を燃やすわん丈さん。

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Nikon Df
二ツ目昇進時に宣材写真を撮影する際にカメラマンにダメ出しされたという『八九升』の中の仕草。

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Nikon D7000
その代わりに撮らされた手紙を書く仕草。「これ見られて『気に入ってんじゃねえか』と思われるのは嫌だな」。

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Nikon D7000
まんじゅうを食べるわん丈さん。

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Nikon D7000
煙草を呑むわん丈さん。

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Nikon D7000
『蝦蟇の油』で白紙を切る仕草。

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Nikon D7000
てへっ、のわん丈さん。

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Nikon D7000
「そうだ、萬橘師匠みたいに生着替えすればいいんじゃないですか?」と着物を脱ぎだすわん丈さん。

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Nikon D7000
「派手な長襦袢一枚になり、『ちょいと新さん、いいじゃないかさ……』」。

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Nikon D7000
長襦袢姿で再度さっきリクエストされたポーズを決めるわん丈さん。どうやらこれはハートらしい。

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Nikon D7000
「ハートならこうじゃないですか!?」

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Nikon D7000
「下着もお金かけてるんですよ」。素晴らしい心がけですね。

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Nikon D7000
また着付けるわん丈さん。

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Nikon D7000
「圓楽一門の師匠方は着物好きな方が多いんで、両国寄席に出ると『おっ、いい着物着てるね』なんて声かけてもらえるんですよ。林家は気づかない」


三席めはゴリゴリの古典。
でまたこれが上手いんだ。
やや軽いかなーと思うところもあるが、かえってそれがサラッとしていてしつこさがない。
高木作左衛門の爽やかイケメンぶりがえらいことになっている。
千代田卜斎の頑迷さもいい味を出している。

新作、古典改作、古典とテイストの異なる三席を飽きさせずに聴かせてくれた。
これでまだ二ツ目二年目なんだから先が楽しみだ。

20170903_17_D7000.jpg
Nikon Df
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