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なかのらくご長屋 兼好毎月連続独演会 29年7月 [落語]

なかのらくご長屋 兼好毎月連続独演会 29年7月
於:中野 なかの芸能小劇場

三遊亭じゃんけん『金明竹』
三遊亭けん玉『釜泥』
三遊亭兼好『手紙無筆』
三遊亭兼好『質屋蔵』

雲行きがあやしいので電車で。

じゃんけんさん、言い立て部分は単純に覚えたことをしゃべるのではなく、ひと言ひと言丁寧にストーリーを追いながら話している感じ。
だったのだが、なぜか回を追うごとにどんどん怪しくなっていき、同じところを繰り返したり噛んだり。それをうまく自分で笑いに変えていたが、後のけん玉さんによれば「入門してから一番の必死さ。楽屋では大爆笑」とのこと。

けん玉さん、珍しい噺を掛ける。
私は三三師でしか聴いたことがない。
「おばぁーさん」という言い方はちょっと三三師っぽいけど、細部のくすぐりとか最後の場面とかの描写が違うから他の人から教わったのだろう。
釜を盗んだ泥棒が「おい人がきた、しゃがめ」
「こんな西洋の画家がいましたね、シャガール」「……どうすんだこの空気」というくすぐり好き。

兼好師の一席め、最近「前座噺」といわれる演目をよく掛けている気がする。弟子がふたり揃う機会でもあるし、高座で手本を見せているのだろうか。
マクラで七夕の成り立ちに触れ、本来は「書いた字を七夕に飾ると字がうまくなる」というものだった、というところから字の読み書きの話になり噺に入っていく。
何度もいうが、前座噺だろうがなんだろうが、面白い人が演るとやっぱり面白い。同じ噺をしてるはずなのに人によってここまで違うのは何故だろう。これが落語の面白いところでもあるし、残酷なところだとも思う。

二席めの『質屋蔵』は去年一度聴いたきり。
化け物と雷の噺だから夏にしかできないのだろうけど、雷なんて最後にちょこっと出てくるだけなのにもったいないなあ。
番頭さんが語る、質種に対する妄想ストーリーがとにかく面白いし、長屋の熊さんの泥棒の告白もおかしい。
そのふたりが化け物に怯えてビクビクとパニックになりながらも蔵の番をしているシーンは相乗効果でさらに爆笑。

今日は3人とも普段あまり演らない噺? 『質屋蔵』を除いてすべて「その人では初めて」聴く噺だった。
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