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人形町噺し問屋 その六十九 [落語]

人形町噺し問屋 その六十九
於:水天宮前 日本橋公会堂

三遊亭兼好 ご挨拶
三遊亭じゃんけん『やかん』
三遊亭兼好『粗忽長屋』
マギー隆司 マジック
三遊亭兼好『竹の水仙』

口内炎が治らない。
もう痛すぎて口内炎が痛いのか歯が痛いのかよくわからなくなってきた。
今までこんなに口内炎がひどかったことはなく、せいぜい1日経てば治っていた。
逆に彼女は常に口内炎ができていて、ことあるごとに痛い痛いと言っていた。これまではそれを聞いて「何をそんなに言ってるんだろう、大袈裟だなあ」と思っていたのだが、これからは改めねば。疑っててゴメン。

さてうまいこと仕事も区切りがついて今月も噺し問屋に行くことができた。

まずは恒例の挨拶。
高齢者の名称を75歳からを「高齢者」、65〜74歳を「准高齢者」という呼び方について違和感がある、とのこと。「准」というと、「高齢者になりきれなかった」という感じがするそうだ。確かに「英検准一級」とか「准教授」なんかだとそんな感じはする。
なので、65歳からは「ご隠居」という名称はどうか、とのこと。75歳からは「楽隠居」。
とはいえ同じ75歳でも老け具合は人によって大きく違うので、個人面談をして判定をしてもらうのはどうだろうか、「ご隠居」「楽隠居」「高齢者」「クソジジイ」など。「クソジジイ」に認定されたら年金はナシ。それはいいかもしれない。
また、元号についても。元号が変わることを予め決めておくのは合理的でいい、とのこと。ま、確かに平成のときは年が変わったばかりに元号が変わったためにカレンダーや手帳などの印刷業界が大パニックになったそうだし、一理ある。
元号は漢字二文字で皆になんとなくポジティブな印象を持たれ、覚えやすくて過去に同じものがない、などいろいろな制約があるという。「落語家の名前なんていいですよね。『三平』なんてすごく平和そうでいい。『円楽』とか『円生』なんてのも字面的にいいでしょう? ただ、その言葉を聞いて大多数の人が『ああ、アレのことね』と思い浮かべてしまう熟語はダメなんだそうです。だから私の『兼好』も兼好法師を連想されてしまうのでダメ。そう考えると『三三』なんていいですよね。一般の人にはそこまで有名じゃないけど落語ファンには一発でわかる。何よリ『三三三年』とかとてもおもしろい。……もし年号が公募になったら皆さんぜひ『三三』と書いてください」だそうです。

さて前座はじゃんけんさん。
最近いろんな人で『やかん』をよく聴くなあ。その代わり『牛ほめ』とか『金明竹』をあまり聴かなくなった。やっぱり流行りがあるのだろうか。
講談のくだりで「誰からも拍手がない」といっていたが、……んー結構カミカミだったし、アレで中手を要求するってのはどうかなー。そもそも前座に中手ってのは俺は違うと思うの。あれは名人上手があまりにも見事に言い立てたのを聴いて、思わず客が拍手してしまったってものだと思う。

兼好師の一席め、大河ドラマで女城主を取り上げているが、あれは最近の研究では史実として男性なのだそうだ。
「あれどうするんでしょうねえ、やっぱり今年の大河ドラマが終わるまでは研究者に『ちょっと黙っててよ』と頼むんでしょうか」「大河ドラマは間違いを犯せないので大変だ、でも落語の世界では大変な間違いをする」といって噺に入っていく。
粗忽者ふたりの噛み合わない会話もおかしいが、役人側にもひとりぼんやりしたのがいて、この人がまたいい味を出している。

マギー隆司先生、舞台が変わってもやることは両国寄席とほぼ同じ。
ある意味ブレない。
ゆる〜い感じで飄々と進む。

兼好師の二席め、『竹の水仙』は最近聴いていたような気がするのだが、兼好師では結構久しぶりだった。
兼好師のは、登場人物に「嫌な人」が出てこないのがいい。特に宿の主人は底なしのいい人なので、聴いていて心地良い。
細川越中守が「相手が越中ならば……」で「これっ! 人をふんどしのように言うでない。……余は深く傷ついた」とナイーブなのがおかしい。

終演後はいつものように兼好追っかけ仲間と飲む。
空きっ腹にビールばかり流し込んでいつもより酔っ払う感じ。
口内炎にソースってしみるんだね。
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