SSブログ

兼好∞ シーズンII(第5回) 橘家文蔵襲名特別編 翼なき野郎共 [落語]

兼好∞ シーズンII(第5回) 橘家文蔵襲名特別編 翼なき野郎共
於:巣鴨 スタジオフォー

三遊亭好也『しわいや』
三遊亭兼好『ざるや』
三遊亭橘也『幽霊の辻』
橘家文蔵『天災』
三遊亭兼好『宿屋の仇討』

口内炎が痛い。
今までは1日あれば治っていたのだが、3日経っても治らない。治らないどころか大きくなっている。
ものを食べるのも辛いし、口を開けるだけで痛い。
昨日口内炎の薬を買ってみたものの気休めくらいにしかならない。
たまらず午前中歯医者へ行き処置をしてもらう。レーザーでなんやかんややったみたいだけど、なんか髪の毛が燃えたような匂いがしただけで特に改善されたように思えない。うう。

さてだいたい年に2回の割合で行われる兼好∞。今回は文蔵師に加え、橘也さんもゲストに迎える。ゲストがふたりとは珍しい。
余裕を持って出たはずだが、電車が遅れたりなんだりで会場に着いたのは10分前。受付でもう打ち上げの人数が定数に達したのでと何かを言う前から打ち上げは断られる。おやおや。

まずは好也さん、知り合いの贔屓目を引いても上手いなと思う。
最近は小朝師に気に入られてるらしく、たまに案内のメールなどが送られてくるが、さすがに「よーしそれじゃー前座を聴きに小朝の会に行くかー!」とはならんよ。

兼好師の一席め、文蔵師は襲名、橘也さんは真打昇進&結婚というおめでたいふたりをゲストに呼んだ、とふたりの人となりなどを語る。が、もちろん兼好フィルターがかかっているのでまあまともな評は出てこない。
曰く、なぜ文蔵師のことを好きなのかを考えてみるに自分は性格的にスネ夫てきなところがあるからジャイアンと仲良くしたくなるのは当然だ、とか、圓橘師はあんなにキッチリした芸をされるのになぜ弟子は揃いも揃ってグズグズなのか、とか。言いたい放題だがまあだいたいわかる。
また、噺家仲間で文蔵師のことを指すときは、「『橘家がさあ……』といえば文蔵氏のことを指す。これはすごいことだ」と持ち上げる。「春風亭」といえば六代目柳橋、「林家」といえば彦六であり、亭号で呼ばれてその人だとわかるのは大したものだ、とのこと。
噺はおめでたい言葉が並ぶ『ざるや』。兼好師で聴くのは初めてかも。
兼好師でもざるやの性格の悪さというかいやらしさは変わらず。なんか俺やっぱりこの噺苦手だ。
調べてみたら元は上方らしい。ああ、なんか納得……。

橘也さんも兼好師に「前は本当に暗かったのに結婚して明るくなった。以前はストーカーという雰囲気だったのに、今は『成功したチカン』みたいな顔になっている」とさんざんいじられたので、「障子の影から出てくるだけでストーカーみたいに思われる」とこぼす。
「でもなんで呼ばれたんでしょうね。同じ一門でもよそよそしさしか感じないのに。楽屋で会っても『あ、立川流?』なんていわれるのに」だそうだ。
文蔵師は両国寄席にも出演している関係で何度も会っているそうだが、文蔵師は早く帰りたいのか、あがりの時間を若手と代わりたがるらしい。「普通なら『後があるから』とか『女房がうるさいから』とか一言あって、『アンちゃん済まねえけど代わってくんねえか』っていうんですよ。でも文蔵師匠は『(ドスを効かせて)代わってくれよ』だけですからね」だそう。うん、ぽい。
「兼好師匠があんなに明るかったので暗くてジメジメした噺を演ります」と『幽霊の辻』。
兼好師はああいったが、今日の橘也さんはキッチリとした本寸法(?)で演じる。なんか最近の橘也さん面白いな。

文蔵師、襲名後は初。
巣鴨は結婚していた当時10年以上住んでいたらしく、昔の思い出などをぼそぼそとした感じで話す。
「なんでこんなことを話してるというと……ネタ何やろうかなぁと思って……」とまとまらない様子。
「正月は寄席も顔見世興行なんで持ち時間が10分ないくらい。それで今日は30分ていわれると、俺30分のネタなんてなにあったっけ?」とのこと。
ようやく考えがまとまったのか、『天災』に入る。
乱暴者の八五郎がまさにピッタリとハマる。

仲入り後に口上とのことで、このときは撮影OKだという。
いつも打ち上げのときに第2ステージがあったので今日はNikon Dfを持ってきていたのだが、無駄にならずによかった。

20170114_01.jpg
Nikon Df

「口上」とはいいつつ、特に挨拶があるわけでもなく、兼好師、文蔵師、橘也さんの3人でトークと言う感じか。
文蔵師が住んでいた頃の巣鴨案内というか。当時落語の『無精床』そのまんまの床屋があったらしく、ほとんどそこのエピソード。蒸し器が壊れていてヒゲをあたる前のタオルが冷たいとか、シャンプー台で頭を下げてからシャンプーがなかったことに気づいたらしく、息子に買ってこいと命じるとか。なかなかパンチが効いている。

兼好師の二席め、『宿屋の仇討』はいつものように素晴らしい出来。
何度聴いても面白いし、江戸っ子たちの軽薄さが楽しい。

終演後は打ち上げなのだが、私は断られてしまったので帰るしかない。
兼好ファン仲間からなんとか入れるように言ってあげると言われるも、なんか「仕方がないから入れてやる」感を出されたり、私が「おまめ」みたいな扱いにされるのも癪なので断って帰る。
後から聞いた話だと席空いてたそうだ。ふーーーーーーん。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 2

あべし

こんばんわ。

行こうか迷ってた落語会でした。
記事を拝見して、「あっ忘れてた」と。

先日のにぎわい座も同様でした。

宿屋の仇討は好きな噺なので兼好師匠のも
機会があればぜひ聞いてみたいと思いました。
ネタ出ししている会があれば行きたいです。

橘也さん

私は去年の2月、喬太郎師匠の三鷹の勉強会で
1度拝見してましたが、場内大爆笑で物凄く受けてました。
喬太郎師匠も褒めてました。

たぶん真打ち昇進したら注目度が更に上がりそうです。
by あべし (2017-01-15 02:02) 

Macky

>あべしさん
こんばんは、いつもありがとうございます。

私は東京かわら版が届くと真っ先に兼好師匠の欄をチェックしてスケジュール帳につけるようにしています。
それでもたまに「この会行こう」と思いながらも、チケットの前売りを逃して気づいたら売り切れ、ということも何度もあります。
というか2月の「けんこう一番!」を買いそびれてしまいました。いままで全部行ってたのに……!

橘也さんは私もあまり聴く機会がなかったのですが、昨年あたりから何度か聴いてその面白さに気づきました。今後が楽しみです。
by Macky (2017-01-15 20:42) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0