SSブログ

第3回 三遊亭兼好 噺の会 [落語]

第3回 三遊亭兼好 噺の会
於:浅草 ことぶ季亭

三遊亭じゃんけん『強情灸』
三遊亭けん玉『浮世床(将棋、隠し芸)』
三遊亭兼好『犬の目』
林家あずみ 三味線漫談
三遊亭兼好『寝床』

昨日は会社の忘年会。いつもよりもちょっとばかり飲みすぎ、気づいたら朝までコース。
午前中に宅配便の再配達を頼んでいたのに受け取れず。ゴメンね宅配業者の人! 荷物叩きつけないで! あれすごく近所だったから! ヘタするとホントうちもあのアンちゃんだったかもしれない。
で、実は再配達を2件頼んでいて、2個めは受け取れた。話題の佐○急便だったのだが、午前中指定だったのが12時半くらいになって、ものすごく謝られる。いや別にそんなに謝らなくたっていいよってくらい謝られる。多分いろいろいわれてるんだろうなあ。気の毒に。

やや酔いが残る体で会場へ向かう。打ち上げがあるので電車。
まずは前座ひとりめのじゃんけんさん。
聴いていても器用だなと思うし、特に不満に思うところもないんだけど、なんとなく笑えない。
じゃんけんさんに限ったことじゃないけど、アレなんなんだろうなあ。やっぱり間とかなのかな。
あまりに素直すぎて、タメたりとかがないかととかなのか。

続いてはけん玉さん。マクラも長めに振る。
いろいろな客がいるという話で、いままで褒めたことがない客に前回の兼好師の噺し問屋での出来を褒められたという。「そんなに面白かったですか?」と聞くと「いやつまんなかったけど一回も噛まなかった」。そういやそうだったかな。
「あのね、私が1回噛んだら人がひとり死ぬってなら頑張りますよ。今日なんか一回でこの客席の人数全滅ですよ。でもそうじゃないんだからいいじゃないですか」。気にしてはいるんだ。今日はマクラのときも噺の中でも盛大に噛んでいらっしゃいました。
噺は完全に兼好師の形。時折ふっと兼好テイストっぽいものを感じる。

兼好師の一席め、なぜかわからないが左目が真っ赤に充血している。理由は思い当たらないのだが、年齢によるものだそうで、ちょっと力んだりくしゃみとかをしたりするだけで毛細血管が破けて目が真っ赤になることがあるのだそうだ。
痛いとか痒いとかはまるでないのだが、とりあえず医者には行ったほうがいいだろうと眼科を探すも、さすがに年末でどこも開いていないという。ようやく年中無休で「今日は午前中のみやってます」としている医者をネットで見つけ、実際に行ってみたところ手書きで「本日休みます」とあったそうだ。その紙はカレンダーの裏紙を使って丁寧に作られており、「そんなことをしている暇があったらちょちょっと『今日はお休みです』と更新しろ!」とご立腹。そりゃそうでしょうなあ。
で、そのまま目の噺である『犬の目』に入る。途中で「この噺すごくいいなあ、半分目をつぶっていられるし。正月はこれで通そう」とつぶやく。
目医者のシャボン先生が、目ジョークを思いつくたびに「あっ」という感じで大げさにメモを取り、ドヤ顔で発表するのがおかしい。

あずみさん、一昨年聴いたときよりも格段に三味線がうまくなっている。
一昨年はまだ寄席にも出ていなかったとのこと。やはり場数を踏むってのは大切なんだな。
『猫じゃ猫じゃ』や『ぎっちょんちょん』、『おてもやん』など。お清にしゃもじのありかを聞くだけの唄『お清しゃもじ』が面白い。
その他にも「こんな師匠は嫌だ」の漫談も。

兼好師の二席め、佐川急便の荷物叩きつけ事件について触れる。あれが撮影されたマンションは兼好師のお宅のすぐ近所で、私もたまに通る道。「ストレスが溜まっていたんでしょうが、人に迷惑をかけちゃいけない」と人に迷惑をかけまくる噺の『寝床』。
久しぶりだけどホント面白い。
重蔵が長屋やお店の人たちの断りようを細かく再現するところは臨場感たっぷり。
機嫌を損ねた旦那が重蔵から説得されているときに思わず頬を緩める具合などは、ものすごくいいタイミングで「んふっ」という感じで笑うのでかなりリアルというか。

……そんな超面白い噺を聞いているというのに私の体に異変が。
なんか気持ち悪い。あーコレは二日酔いがぶり返してきてるヤツですなあ。
というかこれまではまだ酔っ払ってる状態だったのが、夕方になってようやく二日酔いになったのか。
打ち上げ終了間際までそんな具合。二次会でようやく復活してまた飲む。せっかくの兼好師との打ち上げだからね!

さてここ数年この会が落語納めとなっている。
今年聴いたのは495席。500席いかなかったか。まあ4月とか入院してたからなあ。
色物さんが59席だから、落語は436席。

十席以上聴いた噺家は次の通り。
1.三遊亭兼好:72席(35会)
2.春風亭一蔵:35席(17会)
3.三遊亭遊馬:28席(13会)
4.入船亭小辰:22席(14会)
5.三遊亭萬橘:17席(12会)
6.三遊亭天どん:15席(11会)
7.入船亭扇辰:13席(8会)
8.春風亭一之輔:12席(8会)
9.桂宮治:12席(6会)

約1/6が兼好師ってことか。今年は特に兼好師多い。頑張って平日に噺し問屋行ったしな。
多少の順位の変動はあれど、メンツとしては毎年変わらず。
偏ってるなーとは思うが、もうこれ以上贔屓を増やす余裕がない。
回数だけでいえばけん玉さんを23席聴いてるんだけど、まあお目当てってわけではないのでノーカンで。というか小辰さんより聴いてたのか。ちなみにじゃんけんさんは次点の9席。

ネタの回数としては以下。
9回:『真田小僧』
7回:『寝床』
6回:『黄金の大黒』『元犬』
5回:『井戸の茶碗』、『金明竹』、『権助魚』、『子ほめ』、『青菜』、『天災』、『不動坊』、『浮世床』、『片棒』、『薮入り』

やっぱり印象として「多いな」と思っていた『真田小僧』がトップ。まあ前座から真打まで演るからなあ。
また来年もいい落語に出会えますように。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 2

あべし

お久しぶり?です。

ほぼ毎回、記事は拝見してましたが
たまたま書き込んでませんでした。

昨年暮れから今年に掛けて
いろいろとストレスが溜まる年で
メンタル面が弱い私は、ついつい薬に
手を出して、それが止められないくらい
参ってます。

あ、違いますよ。
睡眠導入剤のお話しです。

この前のユタカプランの扇辰師匠の会、
そして今回の兼好師匠の会と
行きたかったけど行けなかった会の
詳細が書かれてて嬉しい限りです。

そういえば、今日の夕方
兼好師匠がテレビで死神をやってました。(ショートバージョン)
恐らく再放送だと思いますが
初見だったので、録画したかったなぁと残念な思いでした。

ちなみに私の兼好師匠のお気に入りは
七段目となりました。
まだ聞いてない話しのほうが圧倒的に多いので
今後増やして行きたいと思ってます。

今年も大変お世話になりました。
来年もよいお年を。
by あべし (2016-12-31 23:43) 

Macky

>あべしさん

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

ご不調とのこと、ご自愛ください。

兼好師の『七段目』いいですね。
芝居がベースの噺は素養がないと面白くないことが多いのですが、兼好師の場合はそれでも問答無用に面白いと思います。

最近のテレビは名前を登録しておけば自動で録画してくれるという機能がありますが、ウチのテレビはそんなに賢くないので、だいたい見逃しています。買い換えたい……
by Macky (2017-01-02 15:08) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0