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両国寄席 平成二十八年六月十一日 [落語]

両国寄席 平成二十八年六月十一日
於:お江戸両国亭

三遊亭けん玉『饅頭こわい』
三遊亭愛九『死ぬなら今』
三遊亭楽市『鰻屋』
三遊亭遊史郎『ちりとてちん』
入船亭扇治『幽霊タクシー』
三遊亭萬橘『代書屋』
三遊亭らっ好『やかん』
丸一花仙 太神楽
三遊亭円楽『行ったり来たり』

昨日の円楽師の影響か、超満員。そんなこともあろうかと30分前にきたのに、座れなかった……。
俺は萬橘師を聴きにきただけなのに。
多分札止め。

前座はけん玉さん。おお、ラッキー。
そういやらっ好さんも二ツ目に昇進したし、立前座なんだっけ。
饅頭の怖がり方ふが大げさでクサいのだが、それもまた面白い。

楽市師、客に文句を言われた鰻屋の主人が「あなたねえ、そんなこと言うけど難しいんだ。鰻を捕まえるのも落語も。文句言うのは簡単だけど」というセリフ。
こういうこと言うからホントこの人嫌い。そんなこと噺家が言うなよ。
その難しい噺を客に感じさせずに演じるのがプロなんじゃないの? それを正直天狗連レベルのアンタが愚痴言うの? プロが素人から批評されるのが嫌なら辞めちゃえば? それこそ天狗連だったらみんな褒めてくれるよ。偶然かもしれないけど、聞くたんびに「世間が認めてくれない可哀想な俺」みたいな愚痴めいたセリフがあるんだよなこの人。世間が認めない理由なんて簡単だと思うけどね。
このブログでは嫌いな人には触れないようにしようと思ってたけど、それを覆すほどこの人嫌い。

萬橘師、満員の客席を見て「あなたたち両国寄席にこれるんじゃないか! 普段なにやってんの!? もっとちゃんときてよ!」とご立腹(!?)のご様子。
いや土日に萬橘師か兼好師が出てたらきますよ。でも両エースは土日忙しいからか、ほとんど両国寄席は当たらないんだよね。
で、萬橘師の『代書屋』は初めて聴いたと思うのだが、これがまた面白いんだ。
正直『代書屋』って職歴のあたりがしつこくてあまり好きな噺じゃないんだけど、最初に田舎娘のラブレターの代書をする場面を新しく挿入するなど、全体的にバラエティーに富んだ構成になっている。
サゲも田舎娘の場面を活かしたもので、噺自体をリノベーションした感じ。上手い。

二ツ目に昇進したらっ好さん、一応お披露目興行なので羽織袴姿で。
うーん童顔のせいか、なんとも似合わねぇー。
入門して三年とのことだが、その頃からちょこちょこ聴いてた。
なんというか愛嬌があるので割と好き。
『やかん』は以前にも聴いていた。講談部分もスラスラと淀みなく、メリハリも効いているので聴いていて心地いい。

花仙さんはニックスの代演。丸一仙翁社中とのことだが、亭号みたいなものはないのかな。
技はともかく……あの外見と歳で萌えキャラというかアニメ声で萌えアニメみたいな喋り方はキツい。
今日の私はなんか毒というか悪口がだだ漏れていてよろしくないなあ。けどああいう喋り方、人に依らず苦手なんだよなあ。アキバの呼びこみとか鳥肌が立つ。

で、渦中の円楽師。出囃子が鳴り、袖からひょこっと顔だけを出して会場の様子を伺ってから高座へ。誰か「老いらく!」と声をかけるかとも思ったが、特にそういうこともなく大きな拍手で迎えられる。
しかし文枝師の時も思ったのだが、噺家が浮気してたってそれが何? という感じなのだが世間では違うのだろうか。昔は「飲む・打つ・買う」の三道楽が止められるどころか推奨され、噺の中にも堂々とお妾さんやら吉原やらが出てくるような世界の住人なんだから、不倫のひとつふたつはするでしょ。つーか「不倫」というからアレなので、「お妾囲ってます」っていったら「へーそうなんだ」で済まないかなあ、と思ってしまう私は落語に毒され過ぎなのだろうか。
いつものように歌丸師のネタや高齢者ネタをマクラにして新作の『行ったり来たり』。円楽師が新作を演るのは初めて聴く。
ペットの「行ったり来たり」や「出たり入ったり」などを飼っているのだが「行ったり来たり」は出たり入ったりしてるし、「出たり入ったり」は行ったり来たりしている、というようなややこしい噺で、「聴いている人たちの頭の上に『?』が出る噺」とのことだ。確かに複雑というか一度では把握しきれないような……。

結局終演まで立ちっぱなし。疲れた。両国寄席を前座からってのもかなり久しぶり。
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