よってたかって新春らくご '16 夜 [落語]
よってたかって新春らくご '16 夜
於:有楽町 よみうりホール
柳亭市丸『たらちね』
三遊亭兼好『紙入れ』
柳家三三『二十四孝』
桃月庵白酒『四段目』
柳亭市馬『淀五郎』
浅草から戻って今度は電車で有楽町へ。
この会はチケットが結構高いしこのメンツでは兼好師がいつも浅い出番だし、と最近あまりきていないのだが、知人が行けなくなったからということで譲ってもらった。以前チラシを作ったのでそのお礼とのことだが、その他の落語会にも招待してもらったりしているので、なんかお礼をもらいすぎなような気もして気がひけるのだが、まあありがたく頂戴する。こういうところで遠慮しててもはじまらないし。
さてやはり完全に香盤順に兼好師が登場。
ベッキー騒動に触れ、「まあこんなに叩かなくてもいいんじゃないですか。というよりある程度収入がある人は何人奥さんがいてもいいというようにした方がいいんじゃないですか。少子化対策にもなるし。だってさっきの前座さんのおかみさんになるより、三三兄貴の二号さんになった方がいいでしょう?」と独特の理論を持ち出す。
「たとえばユニクロの柳井さんなんかあれだけお金持ってて、それを奥さんが独り占めにするなんてダメですよ、10人……20人くらい奥さん作ってね、着ているのは全部ユニクロの同じものの色違いにして」といって爆笑をさらう。
不倫ネタからそのまま『紙入れ』に。
いつもながら出入り先のおかみさんの情念がすごくて、それがおかしい。
三三師は結構久しぶり。
「私が終わると仲入りで、その後が白酒師匠で。……悪人に挟まれてね」と先ほどマクラで兼好師にさんざんいじられたお返しをチラリと。
噺の途中でも兼好師が言っていたセリフを登場人物に言わせ、「あんな布団の上で死ねなそうなヤツの言葉を真に受けるんじゃない!」と返していた。やっぱりこういう当意即妙なアドリブ上手いなあ。
『二十四孝』は高座で聴くのは初めてな気がする。
大家に対して強気な八公が両手で「オラ来いよ!」みたいなジェスチャーを何度も繰り返すのがおかしい。
白酒師、今年で47歳になるそうだが、固有名詞が出てこなくなったとか。それと併せて誰にいつ会ったかもよく覚えておらず、今日も市馬師に楽屋で会ってこないだ会ったばかりなのに「ああこないだはどうも」としか出てこないのだとか。
『四段目』は私に芝居の素養がないのので、あまり好きではない噺。なのだが白酒師のは面白かった。
芝居の情景も丁寧に描き、芝居を知らなくてもなんとなくその姿が浮かんでくる。
市馬師、「白酒さんにこないだ会ったと思っていたんだけど、それはBS11の喬太郎の番組に出てたのを見てただけだった。実際には会ってないのにテレビを見ただけで会った気になってね。そりゃあいつは覚えてないはずですよ、会ってないんだから」と真相を告白する。
『淀五郎』は初めて聴く。
え、これ完全に『四段目』と話の内容かぶってるけどいいの? これ「ついてる」っていわないのかな。それともそれは寄席のしきたりであってホール落語には関係ないのだろうか。
でも白酒師の丁寧な『四段目』があったからこそ、マクラで余計な説明などもなしにすんなりと『淀五郎』の噺の中に入り込めたような気もする。市馬師のことだからそこら辺も全部計算してるんだろうなあ。
於:有楽町 よみうりホール
柳亭市丸『たらちね』
三遊亭兼好『紙入れ』
柳家三三『二十四孝』
桃月庵白酒『四段目』
柳亭市馬『淀五郎』
浅草から戻って今度は電車で有楽町へ。
この会はチケットが結構高いしこのメンツでは兼好師がいつも浅い出番だし、と最近あまりきていないのだが、知人が行けなくなったからということで譲ってもらった。以前チラシを作ったのでそのお礼とのことだが、その他の落語会にも招待してもらったりしているので、なんかお礼をもらいすぎなような気もして気がひけるのだが、まあありがたく頂戴する。こういうところで遠慮しててもはじまらないし。
さてやはり完全に香盤順に兼好師が登場。
ベッキー騒動に触れ、「まあこんなに叩かなくてもいいんじゃないですか。というよりある程度収入がある人は何人奥さんがいてもいいというようにした方がいいんじゃないですか。少子化対策にもなるし。だってさっきの前座さんのおかみさんになるより、三三兄貴の二号さんになった方がいいでしょう?」と独特の理論を持ち出す。
「たとえばユニクロの柳井さんなんかあれだけお金持ってて、それを奥さんが独り占めにするなんてダメですよ、10人……20人くらい奥さん作ってね、着ているのは全部ユニクロの同じものの色違いにして」といって爆笑をさらう。
不倫ネタからそのまま『紙入れ』に。
いつもながら出入り先のおかみさんの情念がすごくて、それがおかしい。
三三師は結構久しぶり。
「私が終わると仲入りで、その後が白酒師匠で。……悪人に挟まれてね」と先ほどマクラで兼好師にさんざんいじられたお返しをチラリと。
噺の途中でも兼好師が言っていたセリフを登場人物に言わせ、「あんな布団の上で死ねなそうなヤツの言葉を真に受けるんじゃない!」と返していた。やっぱりこういう当意即妙なアドリブ上手いなあ。
『二十四孝』は高座で聴くのは初めてな気がする。
大家に対して強気な八公が両手で「オラ来いよ!」みたいなジェスチャーを何度も繰り返すのがおかしい。
白酒師、今年で47歳になるそうだが、固有名詞が出てこなくなったとか。それと併せて誰にいつ会ったかもよく覚えておらず、今日も市馬師に楽屋で会ってこないだ会ったばかりなのに「ああこないだはどうも」としか出てこないのだとか。
『四段目』は私に芝居の素養がないのので、あまり好きではない噺。なのだが白酒師のは面白かった。
芝居の情景も丁寧に描き、芝居を知らなくてもなんとなくその姿が浮かんでくる。
市馬師、「白酒さんにこないだ会ったと思っていたんだけど、それはBS11の喬太郎の番組に出てたのを見てただけだった。実際には会ってないのにテレビを見ただけで会った気になってね。そりゃあいつは覚えてないはずですよ、会ってないんだから」と真相を告白する。
『淀五郎』は初めて聴く。
え、これ完全に『四段目』と話の内容かぶってるけどいいの? これ「ついてる」っていわないのかな。それともそれは寄席のしきたりであってホール落語には関係ないのだろうか。
でも白酒師の丁寧な『四段目』があったからこそ、マクラで余計な説明などもなしにすんなりと『淀五郎』の噺の中に入り込めたような気もする。市馬師のことだからそこら辺も全部計算してるんだろうなあ。
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