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第439回 花形演芸会 [落語]

第439回 花形演芸会
於:国立演芸場

三遊亭わん丈『寄合酒』
春風亭正太郎『尻餅』
三遊亭彩大『今どき応援団』
エネルギー コント
笑福亭たま『地獄八景亡者戯』
桂雀々『疝気の虫』
翁家和助 曲芸
三遊亭天どん『芝浜』

今日は兼好一之輔の三田落語会があったのだが、チケットが即完売で手に入らず。俺としたことが……。売切れ早いよ……。
代わりというわけでもないが、天どん師がトリの花形演芸会に。とはいえこちらも完売目前でギリギリで予約。危なかった。

昼、あまりにも天気がいいのでどこかへ写真でも撮りに行こうかと思ったのだが、どこへ行こうとうだうだ考えているうちにベッドでぐっすり昼寝。起きたら夕方だった。まあ最近疲れてたから仕方ないか。

わん丈さん、やっぱり前座とは思えぬほどの面白さ。
鯛を食らわせた犬が出汁まで飲んでしまい、それが実は乾物屋の犬だった、というのは初めて聴く形。

正太郎さん、バカバカしい噺を軽快に楽しく聴かせてくれる。
最後の場面で、夫婦の尻餅を覗覗き見た餅屋がサービスでひと臼搗いてくれるというのも初めて。

彩大師は真打昇進後初。約一年ぶりか。
「頑張れ頑張れ」というのは時代にそぐわないと「頑張らなくてもいい」と応援する応援団の噺。
「ブスでもデブでも女子がいるだけありがたい」というセリフが男子高出身の彩大師だけに実感がこもっている。

エネルギーは今回で花形演芸会は卒業らしい。
狂言師のコント「狂言師合コンへ行く」「狂言師はじめてのおつかい」「狂言師のアルバイト」3本。どれも面白かったが、おつかいが特にバカバカしくて好きかな。

たま師、最新ショート落語を10本ほど。あらかじめタイトルを書いた模造紙を見台の前に貼っておくという用意の良さ。
これをたっぷりと演った後に本来ならば一時間以上かかる『地獄八景』をかける。
今までなら『地獄八景』は米朝、『芝浜』なら志ん朝といろいろ決まっていたが、今ならたまと天どんでお手軽に聴ける、と軽い自虐なんだかなんだか。
「この噺や上方の旅の噺はネタがいくつも繋がってできている噺で、伸縮自在でどこで切ってもいい。逆にいえば途中で『これオチかな』と思わせる箇所もたくさんあるが、私が『ここオチです』といったところがオチです」とのこと。
全編に今年の時事ネタを散りばめており、ネタを考えるだけで大変そうだが、ショート落語を作り続けるたま師に向いた噺なのかも。

雀々師、沖縄の離島に仕事で訪れた際、ホテルの部屋に野良孔雀が入ってきた話をマクラに。
バスタオルを振って追い出そうとしたのだが、なぜか孔雀も部屋の中に逃げ込もうとするそうで、かなり手こずったそうだ。「雀々対孔雀ですよ」という一言がおかしい。
上方版なのか、疝気の虫の大好物はそばではなくてあんころ餅、弱点は唐辛子ではなくお茶になっていた。その他にも江戸落語とは異なる点がいくつか。
疝気の虫が「別荘」を探して高座を立ち上がって袖に引っ込むという、本来の形のオチは初めて観た。

和助さんは相変わらず流石の腕前。
無理に笑いを入れなくてもいいと思うんだけどなあ。
ひとりだと、バチをくわえながら行う土瓶の曲芸は何をしてるのかわかりづらくなるな。

天どん師、魚勝を起こす場面は客席を暗くし、舞台もスポットライトだけに。
友だちと飲み食いする場面がなく「夢だ」と信じたため「あれ?」と思うも、その後にフォローが入る。これが最初からそうなのか間違えたのかは不明。
改心する前の魚勝の口癖が「めんどくせえー」だったり「働きたくねえー」だったりするくらいで、いつもの天どんテイストはやや控えめ。
なんだけど、きっちりと古典を演ってるんだけど、やっぱりなんかそこはかとなく天どん風なんだよなあ。不思議な人だ。
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