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和室カフェ 其の八 [落語]

和室カフェ 其の八
於:神保町 らくごカフェ

入船亭小辰『普段の袴』
立川笑二『猫の忠信』
立川笑二『真田小僧』
入船亭小辰『鰻の幇間』

なんかグズグズしてはっきりしない天気。今年は梅雨らしい梅雨だなあ。
雨の日や雨上がりの日はバイクに乗らないようにしてるので、電車でらくごカフェへ。

小辰さんの一席め、人によって同じ名前でも指しているものが違う、例えば落語協会で「上野」といえば鈴本のことを指すが、立川流では広小路亭を指す、と話し、昔はあの通りを「御成街道」と呼んでいたとして噺に入る。「今日の早朝寄席にも出ていた」と言っていたのを聞いて、そういや今日は小辰さんとこみちさんが出るから行こうと思っていたことを思い出す。ああー惜しいことしたなあ。
最初に登場する武士のきっちりとした仕草が、小辰さんの持つ端正さに合っている。
……と思っていたら、煙草を取り出すところで懐をゴソゴソとやりだし、「ここで手拭いを忘れたことに気づきました。いつもなら押し通してしまうのですが、この噺は手拭いがないのは致命的ですので……笑二さーん手拭いとってー」と舞台袖に語りかけ、手拭いがぬっと出てくる。思わぬハプニングに会場は爆笑。
後に出てくるガラッ八の軽さもまた小辰さんに合っていて楽しい。

笑二さんの一席め、弟弟子の笑笑さんが自主廃業したので、その送別会での話をマクラに。
笑笑さん辞めたんだ。破門とかではなく、お笑いに行くらしい。
『猫の忠信』は初めて聴く噺。元は上方落語らしいが。
最初は『あくび指南』かと思った。『粗忽長屋』的な部分もあり。
兄貴分が浮気をしていると思い込んで、おかみさんに告げ口に行くふたりがおかしい。けどやっぱりちょーっとばかりくどいかなあ。

二席め、マクラでXperiaの広告に出たことによる変化について語る。
笑二さんはほぼ毎日近所の公園で稽古をしているのだが、その近くにある小学校のママたちに不審な目で見られていたらしい。広告に出たことで、そのママたちからも落語家と認識されたのはいいが……、という内容で、いろいろ苦労してんだなあとしみじみ思わせる。
笑二さんの金坊はあまり話を刻まないが、父親の方が「いいからこれ全部持ってけ」と二回目の切れ場で有り金を全部渡してしまうのがおかしい。
父親が母親に「この話聞きたい? じゃあ小遣いくれ」でサゲ。通しでやるかと思ったが。

小辰さんの二席め、先週はこの場所でほぼ同期の一蔵さんで聴いた『鰻の幇間』。
やはりそれぞれのキャラクターに合わせた一八で、興味深い。
一蔵さんのはとにかくヨイショに力を入れたちょいとばかり暑苦しい幇間だが、小辰さんのは大声は出さなくともにじり寄るような鬱陶しさがある。
二階によしおちゃんがいたり、「お金を払う方がお膳拭く?」というセリフが入っていたりすることから、これは権太楼師の『鰻の幇間』なのかな。
一杯食わされたと気づいた後のブツクサ文句を垂れるいやらしさが楽しい。この場面大好き。
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