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三遊亭萬橘定期独演会 第二回 四季の萬会 [落語]

三遊亭萬橘定期独演会 第二回 四季の萬会
於:浅草 浅草見番

瀧川鯉○『道灌』
三遊亭萬橘『孝行糖』
立川談笑『薄型テレビ算』
三遊亭萬橘『甲府い』

萬橘師の一席め、昨日一昨日と仕事が休みだったのだが、そうすると急激に人が怖くなって外に出たくなくなる、自分が落語家に向いてないんじゃないかと不安になる、という愚痴のような悩み相談のようなマクラを話し出す。これだけ人気あってもそんな不安になるもんなのかね。
と思っていたら噺の途中で噛んだか絶句したかで「……やっぱ向いてねぇんじゃないかなあ」とボソッと漏らす。
『孝行糖』は久しぶりに聴く噺。萬橘師の演じる与太郎は本当にエキセントリックで面白い。

談笑師も久しぶり。
芸協、圓楽一門、立川流と三派が集うのも珍しい。
浅草の下町と、出身地である江東区の下町は違う、というような話からあちこちへ話が飛ぶ。
また、話の途中で「なんかお茶持ってきて、口が渇いてしょうがねえや」と袖に向かって注文する。自由だな。「湯呑みを高座に置いておくと名人に見える。ただ自分は高座で暴れるからひっくり返してしまうかも」。
名作と誉れ高い『薄型テレビ算』を初めて聴く。なるほどこれは面白い。
オリジナルの『壺算』よりも仕掛けが複雑になっていて、ぼやぼやしているとこちらも計算がわからなくなってしまう。
しかも「最初に払ったお金と、下取りをする品はイコールだ」と気づいたにもかかわらず、それがかえって混乱を招くところなどはよくできてるなと思う。

萬橘師の二席め、ゴマ入りがんもどきは善吉の発案というのは萬橘師のオリジナルなのだろうか。
もともと笑いどころの少ない噺ではあるが、随所にくすぐりを散りばめてあった。
最大の笑いどころは、善吉が縁談を断ると早とちりした親方が激昂するところだと思っているのだが、そこはごくあっさりと。
いつもとちょっと違う感じの萬橘師の噺を楽しめた。
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