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第十回 一蔵ひとりの会 [落語]

第十回 一蔵ひとりの会
於:らくごカフェ

春風亭一蔵『猫と金魚』
春風亭一蔵『芝居の喧嘩』
春風亭柳朝『尻餅』
春風亭一蔵『妾馬』

成増から一度家に帰って神保町へ。
一蔵ひとりの会は久しぶり。結構遊馬百席とかぶることが多いんだよなあ。
基本的にこの会はネタおろしの会なのだが、噺ばかりでなくマクラもネタおろしなのだとか。
マクラも一度の会につき2〜3個考え、まずはこの会で試し、次にどこかの二人会で試し、そこでウケればようやく寄席で使うのだそうだ。そこまで行けば鉄板として使えるのだが、そこまで行くのは最近では2つなのだそうだ。
『猫と金魚』はこの会ではまだかけていないということで「ラッキー、と思って演ったら皆『聴いたことがある』って顔ですね」とのこと。そりゃまあこの会にくるってことは結構な一蔵ファンだろうし。
私自身は結構久しぶり。番頭さんのすっとぼけぶりが秀逸。しかしこの番頭、こんなんでよく番頭にまでなれたな。
最初はにこやかに対応し、「お前さんのこと好きだよ」といっていた旦那がだんだんイライラして「お前嫌いだ! 死ねっ!」とまで変わって行くのがおかしい。
この噺は一之輔師からも「猫金だけは聴けるな」と評価(?)されているとか。「憎たらしい兄弟子ですね」と苦笑混じりにいっていた。

『芝居の喧嘩』はあっさりめというか、うーん特にあまり起伏がなくうわーっと流れていったという感じ。勢いはあったが、どこか一本調子であまり記憶に残っていない。

第十回めということで、シークレット真打ゲストの柳朝師が登場。
柳朝師も言っていたが、一朝一門は皆個性が強い(一朝師が「誰も俺に似ていない」と嘆いていたそうだ)。一蔵さんはどちらかというと一之輔師に近いパワータイプだと思うが、柳朝師はどういうタイプといえばいいんだろう。飄々としているような、さらっとしているような、なんとも表現しづらい雰囲気で、これは柳朝師独特の空気だなあと思う。
『尻餅』は高座では初めて聴く噺。おかみさんや餅屋を演じる八っつぁんが、小芝居にノッたり素に戻ったりするのが面白い。

中入り後、袴をつけて一蔵さんが登場。今回はこの『妾馬』がネタおろしなのだろうか。
主人公である八五郎はどうにもやる気のないアンニュイな感じ。大家さんと話している時もそうだが、三太夫さんや殿様と話している時も同じ。
唯一おつると話している時だけはぐっと前に出てくる感じになっていた。ここを引き立たせるためにそれまでがそんな話し方だったのだろうか。深読みし過ぎか。
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