鈴本早朝寄席 平成25年11月3日 [落語]
鈴本早朝寄席
於：上野鈴本演芸場
春風亭ぴっかり☆『桃太郎〜動物園』
台所鬼〆『蒟蒻問答』
三遊亭歌太郎『松曳き』
鈴々舎馬るこ『ハングル寿限無』
ッシャオラーーーー！
やっぱりマー君に最後に土をつけるのは我らが巨人だ！ 2回に2点入れられた時は正直終わったと思った……。
しかしまあ坂本とマー君の勝負はアツかった。リトルリーグのチームメイトが、一方は伝統ある強豪、一方は新設されたばかりの弱小球団にドラフト一位で入り、お互い頭角を現してチームを引っ張る存在になり、やがて日本シリーズで対決。来年はメジャー行くことが確実視されているライバルの相手エースに一戦めはいいところなく敗れたが、二戦めで打ち崩してリベンジを果たす……マンガか。いや、マンガだってこんなご都合主義的なストーリー持ってったらボツになるわ。これでマー君が「メジャーには行きません。行くのは巨人を倒して日本一になってからです」とかニヤリとしながら言ったら完璧なんだけど。
＃とか書いてたら最終戦の最終回に出てきやがんの。化物か。
とまあニヤニヤと妄想を繰り広げながら鈴本へ。ほぼ満席。馬るこさん効果かな。
かわら版や番組表にはさん歩さんが載っていたのだが、出てきたのはぴっかり☆さん。
二ツ目に昇進してちょうど2年経ったそうで、当時名前が「ぽっぽ」から「ぴっかり☆」に変わると聞かされたときの衝撃を語っていた。
また、一之輔師と一緒に回った欧州公演についてなどをマクラに。
そこから『桃太郎』へと入っていったのだが、言い間違えたりつっかえたり止まったり、どうにも危なっかしい。本人もこりゃダメだと悟ったのか、こまっしゃくれた子どもが親に口答えするあたりで「ということでネタ変えましょうか、これも含めてマクラです」となんとも大胆な力業を繰り出してきた。「やり直していいですか」とか、二言三言で「あ、やっぱり変えます」とかはあったけど、噺に入ってしばらくしてから変えるなんて初めて聴いた。
もしかしたら客席に子どもがいたので『桃太郎』にしたのかな。ただこの子は落語なんてまるで聴いてなくて、大きな声でひとりごと言ったり噺の途中で笑い出したりと、演者がすごくやりにくそうだった。結局この子は母親とともに馬るこさんの出番前に、他のお客に促されて外に出ていった。うーん就学前の子どもの行動としてはまあ不思議はないわけで、なにも追い出すことはないじゃないかとは思いつつも、静かにさせる努力をなにもしない（ように見えた）母親にはちょっとイラっとした。金を払って聴いているのはこっちだって同じなのだから、他人の楽しみの妨げになる行為はちょっとなぁ。
『動物園』は欧州公演でもかけた演目だそうで、こちらは危なげなくこなしていた感じ。でもヨーロッパとか動物愛護にうるさいイメージがあるけど、死んだライオン（他の人は虎だけど、ぴっかり☆さんはライオンだった）の皮を剥いで着ぐるみにするって大丈夫なのかな。
鬼〆さん、久しぶりだけどこんなドタバタした感じの語り口だっけ？ 確かに落ち着いているイメージはないけれども。一時期よりもペナルティのワッキーっぽさはなくなったか。
とはいえこういう印象の人は、仕草をするだけでなんとなくおかしい。手振りの問答部分で笑いが起きていた。
歌太郎さん、落ち着いた口調で聴きやすく心地いい。
『松曳き』は高座では初めて聴く。粗忽者の殿様の茫洋とした感じと、無骨で粗忽の三太夫と、江戸っ子の八五郎の対比がいい。
ただ殿様に姉上死去の報告の際に、殿様が「優しい姉であった」というのは最後のオチに障りがあるんじゃないかなあ。いないはずの人間に性格まで与えてしまったら、さすがに粗忽で済むレベルではなくなってしまうと思う。
馬るこさん、NHK新人演芸大賞のちょっとした裏話などをマクラに。「新日本の話芸ポッドキャスト」では「ピー」となっていた箇所もそのまま聴けた。あーあそこそういうことだったのかー……。
さて馬るこさんは「今日は『動物園』を演ろう」と考えて、いろいろとギャグを練りこんだり稽古をしたりしたのだそうだ。ぴっかり☆さんが『桃太郎』を始め、よしよし他に『動物園』を演る人はいないな……と思っていたら、いきなりネタを変えられて大慌てだったそうだ。
急遽変えたネタは『ハングル寿限無』で、以前どこかで「最近は反韓感情が強くてあまりウケなくなった」と言っていたのを聞いたことがあるが、今日はどっかんどっかんウケていた。
韓流ドラマに洗脳された母親にハングルでの長い名前をつけられたホストがいい声で自己紹介をするところが面白い。
終演後、あればラッキーとアメ横の果物屋を見たらカットスイカがまだ売っていた。食べてみるとやや実が詰まっていない感じはするものの、充分甘い。技術の進歩なのだろうか。好物が一年中あるのはありがたいが、スイカはやっぱり夏のものであってほしいなーとも思ったり。
於：上野鈴本演芸場
春風亭ぴっかり☆『桃太郎〜動物園』
台所鬼〆『蒟蒻問答』
三遊亭歌太郎『松曳き』
鈴々舎馬るこ『ハングル寿限無』
ッシャオラーーーー！
やっぱりマー君に最後に土をつけるのは我らが巨人だ！ 2回に2点入れられた時は正直終わったと思った……。
しかしまあ坂本とマー君の勝負はアツかった。リトルリーグのチームメイトが、一方は伝統ある強豪、一方は新設されたばかりの弱小球団にドラフト一位で入り、お互い頭角を現してチームを引っ張る存在になり、やがて日本シリーズで対決。来年はメジャー行くことが確実視されているライバルの相手エースに一戦めはいいところなく敗れたが、二戦めで打ち崩してリベンジを果たす……マンガか。いや、マンガだってこんなご都合主義的なストーリー持ってったらボツになるわ。これでマー君が「メジャーには行きません。行くのは巨人を倒して日本一になってからです」とかニヤリとしながら言ったら完璧なんだけど。
＃とか書いてたら最終戦の最終回に出てきやがんの。化物か。
とまあニヤニヤと妄想を繰り広げながら鈴本へ。ほぼ満席。馬るこさん効果かな。
かわら版や番組表にはさん歩さんが載っていたのだが、出てきたのはぴっかり☆さん。
二ツ目に昇進してちょうど2年経ったそうで、当時名前が「ぽっぽ」から「ぴっかり☆」に変わると聞かされたときの衝撃を語っていた。
また、一之輔師と一緒に回った欧州公演についてなどをマクラに。
そこから『桃太郎』へと入っていったのだが、言い間違えたりつっかえたり止まったり、どうにも危なっかしい。本人もこりゃダメだと悟ったのか、こまっしゃくれた子どもが親に口答えするあたりで「ということでネタ変えましょうか、これも含めてマクラです」となんとも大胆な力業を繰り出してきた。「やり直していいですか」とか、二言三言で「あ、やっぱり変えます」とかはあったけど、噺に入ってしばらくしてから変えるなんて初めて聴いた。
もしかしたら客席に子どもがいたので『桃太郎』にしたのかな。ただこの子は落語なんてまるで聴いてなくて、大きな声でひとりごと言ったり噺の途中で笑い出したりと、演者がすごくやりにくそうだった。結局この子は母親とともに馬るこさんの出番前に、他のお客に促されて外に出ていった。うーん就学前の子どもの行動としてはまあ不思議はないわけで、なにも追い出すことはないじゃないかとは思いつつも、静かにさせる努力をなにもしない（ように見えた）母親にはちょっとイラっとした。金を払って聴いているのはこっちだって同じなのだから、他人の楽しみの妨げになる行為はちょっとなぁ。
『動物園』は欧州公演でもかけた演目だそうで、こちらは危なげなくこなしていた感じ。でもヨーロッパとか動物愛護にうるさいイメージがあるけど、死んだライオン（他の人は虎だけど、ぴっかり☆さんはライオンだった）の皮を剥いで着ぐるみにするって大丈夫なのかな。
鬼〆さん、久しぶりだけどこんなドタバタした感じの語り口だっけ？ 確かに落ち着いているイメージはないけれども。一時期よりもペナルティのワッキーっぽさはなくなったか。
とはいえこういう印象の人は、仕草をするだけでなんとなくおかしい。手振りの問答部分で笑いが起きていた。
歌太郎さん、落ち着いた口調で聴きやすく心地いい。
『松曳き』は高座では初めて聴く。粗忽者の殿様の茫洋とした感じと、無骨で粗忽の三太夫と、江戸っ子の八五郎の対比がいい。
ただ殿様に姉上死去の報告の際に、殿様が「優しい姉であった」というのは最後のオチに障りがあるんじゃないかなあ。いないはずの人間に性格まで与えてしまったら、さすがに粗忽で済むレベルではなくなってしまうと思う。
馬るこさん、NHK新人演芸大賞のちょっとした裏話などをマクラに。「新日本の話芸ポッドキャスト」では「ピー」となっていた箇所もそのまま聴けた。あーあそこそういうことだったのかー……。
さて馬るこさんは「今日は『動物園』を演ろう」と考えて、いろいろとギャグを練りこんだり稽古をしたりしたのだそうだ。ぴっかり☆さんが『桃太郎』を始め、よしよし他に『動物園』を演る人はいないな……と思っていたら、いきなりネタを変えられて大慌てだったそうだ。
急遽変えたネタは『ハングル寿限無』で、以前どこかで「最近は反韓感情が強くてあまりウケなくなった」と言っていたのを聞いたことがあるが、今日はどっかんどっかんウケていた。
韓流ドラマに洗脳された母親にハングルでの長い名前をつけられたホストがいい声で自己紹介をするところが面白い。
終演後、あればラッキーとアメ横の果物屋を見たらカットスイカがまだ売っていた。食べてみるとやや実が詰まっていない感じはするものの、充分甘い。技術の進歩なのだろうか。好物が一年中あるのはありがたいが、スイカはやっぱり夏のものであってほしいなーとも思ったり。
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