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特撰落語会(第48回) "誰かが二席の三人会" [落語]

特撰落語会(第48回) "誰かが二席の三人会"
於:清澄白河 深川江戸資料館

柳家さん坊『真田小僧』
桂雀々『動物園』
橘家文左衛門『笠碁』
三遊亭兼好『干物箱』
桂雀々『猿後家』

前の会が終わって、駒込から秋葉原まで電車で移動する。
無印良品の水出しコーヒーを探していて、秋葉原店ならまだあると聞いていたのだが、秋葉原店にもすでに品切れ。季節限定商品だから仕方ない。
開演が18時50分と遅く2時間以上時間があったため、秋葉原から清澄白河まで歩いてみる。
結構かかるかと思っていたら、1時間ちょっとで着いてしまった。しかも割と以前に歩いたことのある場所が多く、あまり面白くもなく。

さて「誰かが二席でそれが誰かは出てくるまでわからない」というややガチャガチャのような落語会。前回は一之輔兼好喬太郎という豪華な顔ぶれで、平日だったのだが開演時間が遅いしまあいけるかと思ったら仕事が長引いて着いたのは三人めの喬太郎師の最後だったという。そのときは兼好師が二席だったため、なんとか兼好師を聴くことができた。
そんな苦い思い出のある会だが、今回は日曜だから安心。

桂雀々師は初めて。上方はほとんど聴いたことないから当然いえば当然なのだけれど。
『動物園』はもともと上方の噺ということは知っていたし、誰だったか上方の噺家さんが演っているのを聴いたことがあるので、違和感なく聴けた。
虎の皮を着込むときがなぜかやたら艶めかしくておかしい。

二席演るのは結局雀々師。なんと文左衛門師は帰ってしまったらしい。
二席めの『猿後家』も、元は上方の噺らしい。奈良の観光名所をべらべらべらべらーっとまくしたてるのだが、当然ながら土地鑑がないのでさっぱりわからない。奈良は中学の修学旅行以来行ってないからなー。
噺の流れやオチも東京よりシンプルな気がする。
一席めもそうだったが、着物や座布団を汗まみれにしての熱演。

文左衛門師、今白鳥師が主任の池袋夜席に出ているのだが、他の出演者も新作派が多く、楽屋でネタ帳をみてもさっぱりどんな噺なのかわからず、なにが「噺がつく」のかわからない、とボヤく。
さらに池袋から電車でひと駅の距離に住んでいるため、池袋に出ているときは自転車で通っているのだという。途中で食料や酒を買い、自宅へ戻ると後ろから走ってくる足音が……。なにかと思っていると汗だくの男が「弟子にしてください!」とのこと。出待ちしてたら自転車に乗って行ってしまったので、走って追ってきたのだとか。
噺は最近の長雨からか『笠碁』。あのいかつい顔で、意地を張る子どもじみた爺さんたちを演るのがなんだかおかしい。

兼好師、今日の他のふたりに挟まれて、「大阪の暴力団と東京の暴力団との抗争に巻き込まれた一般人の心持ちだ」とのこと。相変わらず状況を活かすのがうまい。
雀々師も文左衛門師もそれぞれ世話になっているので、もしふたりの意見が割れた場合にどちらにつくかが難しい。これは師匠とおかみさんの場合もそうで、ふたりの意見が割れた場合にどちらにつくかは大問題なのだそうだ。実権からするとおかみさんについた方がいいのだが、師匠には伝家の宝刀の「破門」があるので滅多なことは言えない。
という話から旦那と若旦那どちらにも世話になっている貸本屋の善公が出てくる『干物箱』に。若旦那の声色だけでなく、権助や定吉などお店の奉公人全員の声色が得意とする設定に。
なるほどこれならオチのあの一言がより納得できる。
二階で旦那と会話をしているときもこの設定が活かされ、必要に応じていろいろな奉公人が声色として登場する。その結果余計旦那に怪しまれるドタバタが面白い。

終演は9時半。たっぷりと噺を聴けた。
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