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第3回高円寺演芸まつり 座・高円寺寄席「四派しのぎ合いで大団円」 [落語]

第3回高円寺演芸まつり 座・高円寺寄席「四派しのぎ合いで大団円」
於:高円寺 座・高円寺2

立川笑二『饅頭こわい』
三遊亭兼好『看板の一』
林家彦いち『熱血怪談部』
春風亭柳好『悋気の独楽』
立川談笑『時そば』

いろいろな会場でいろいろな企画の落語会が開かれている高円寺演芸まつり。
これとは別のまつりも開かれているようで、駅前や会場の前も賑わっていた。

前座の笑二さん、「誕生会に嫌いなものを言いあって、いけすかない寅公に饅頭を買っていく」という大まかなストーリーは同じだけど、蛇や蟻が嫌いな理由などの細かいエピソードが聴き慣れたものとまったく違っていた。
立川流なのか談笑流なのかはわからないけど、新鮮で面白かった。
あとやっぱり立川流は前座でもきっちり面白いのはすごいと思う。

さて兼好師、「圓楽一門は四派の中でもっとも弱小」「少数精鋭……というわけでもなく単純に弱小」という自虐ネタも、冗談に聞こえない。
以前、他の協会の噺家さんとの打ち上げに参加したときに、話の流れは忘れてしまったけどふとある噺家さんが「圓楽一門は大変だよね。兼好さんときつつきくんしかいないんだから」と漏らしていたのを耳にした。あーやっぱり他流派の人にもそう思われてるんだなー。私も超同意。
話はそれるが、今日の両国寄席では、たい好改メ鯛好二ツ目昇進祝いの番組だった(兼好師も出演するので間に合えば行こうかとも思っていた)。大暴言と承知でいえば、あんなの二ツ目に上げて喜んでる場合じゃあないだろう。身内に甘々で腕もないのに上に上げて、圓楽一門のレベルの低さを晒して周りの失笑を買って……明らかに負のスパイラルに陥っているように思える。
五代目圓楽と同じく「落語四天王」と呼ばれ、落語協会から飛び出した立川談志の立川流には名手と呼ばれる人がゴロゴロいて、前座まで全体的にレベルが高いのに、この差はどこからきたんだろう。
兼好師は流派名にも触れ、「もともと圓生師が脱退したんだから『圓生一門会』とすればよかったのに。そうすれば『圓生』を継ぎたい人はこの派に入らなければならないから人が増える。例えば圓丈師とか……そうすると白鳥さんもくるのか……迷惑ですね」と笑顔で毒を吐いていた。
『看板の一』は兼好師を聴いた初めてのネタだった気が。当時は好二郎だったけど、兼好となってからも何度も聴いた得意ネタ。安定の面白さ。

彦いち師は先ほど兼好師が名前を出したからか、白鳥師のエピソードをいくつか。どれも爆笑もので、やっぱりヘンな人なんだなあ。
噺は「怪談部」なるサークルの顧問に、新しく赴任してきた熱血体育会系教師が就任するというもの。若干ホラーも入ってる。
体育会系ぶりがいかにも彦いち師らしい。

柳好師は初めて。太い下がり眉で、いかにも落語家らしい風貌。
こういう四派の会に呼ばれることは珍しいらしく、楽屋で他派の人とうまく話せないとか。
小僧の図々しい感じがいい。

談笑師もマクラに白鳥師の話を。
白鳥師の出身地新潟で、白鳥師主催の落語会を一緒にやったはいいが、出囃子を用意してないわ、前座さんを呼んでないので高座返しすらできないわでさんざんだったとのこと。
トリで『時そば』というのも珍しいが、やはり通常のネタとは細かい箇所が変わった改作に近いほどの噺になっていて、こんな『時そば』もあるのかと驚いた。面白かったー。
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